瀕死の双六問屋/忌野清志郎

清志郎のファンには説明不要だろう『瀕死の双六問屋』が文庫化された。

1998年から2000年にかけてTV Bros.に連載されていた書下ろしエッセイに、
レコード・レヴューとイラスト、漫画で構成されており、元々は2000年に単行本として発表されている。


忌野 清志郎
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文庫の解説は角田光代だ。
彼女が書く清志郎についての文章は、いつも僕の思いを代弁してくれるのだが、
それは今回も同じであった。

  安心しろ 君はまだまだ大丈夫だ 
  俺がここにいいて、君と同じ時間を生きているんだぜ
  こんなに心強いことはないだろう

清志郎のこの文章を、彼女は「そのまま私の気持ち」と書いているが、
きっと同じようなファンは多いと思う。
もしかしたら、多いどころかほとんど全員が同じ思いかもしれない。

この本自体を久しぶりに読み返したが、
当時よりも身に沁み込んでくる文章の数々に驚いてしまった。

さて、単行本化されたときは4曲入りのCDが付いていたが、もちろん文庫には無い。
しかし、文庫には清志郎自身による「文庫版あとがき」が付いている。

この本もそうだし、名著『十年ゴム消し』を読んだ時もそうなのだが、
清志郎の書く文章は、僕にはそのままダイレクトに届く。
ぶん殴られたらすぐに痛みが襲ってくるように、
読んだ瞬間、書かれている事に対して何かを感じることができるのだ。

この文庫版あとがきは感動的である。

ところで早川義夫的に言えば、
「声が聴こえてくるだけではいけない」「音が鳴っているだけではいけない」
「それだけでは歌や音楽にならない」となるのだが、
清志郎の文庫本あとがきをこれに倣って表せば、
「声は聴こえないし、音も鳴っていない」のに、僕には音楽になっているように感じる。
大袈裟に言えば、清志郎の新曲と言ってもいいくらいである。

この文庫版あとがきは、僕にとってはロックだ。
ロック以外の何ものでもない。

それでは失礼する。また会おう。清志郎はずっと僕達の近くにいるはずさ。


忌野 清志郎 / 小学館(2007/09/06)
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瀕死の双六問屋 / 忌野清志郎(著)

これは、忌野清志郎が1998年から2000年にかけて雑誌「TV Bros.」に連載していたエッセイをまとめたものです。もともとは2000年に単行本として出たんだけど、先月待望の文庫化が実現しました。 この文庫化に関しては、ファンなら見逃せない重要ポイントがひとつあるんです...

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非公開コメント

すごっ!!

はじめましてっ!ときどき見てます。
読みました。感動です。しかし病院とはなんなんだっ!キヨシローは動物みたい。本能があるんですね。感じる力失いたくないです。

そう、

この文庫版あとがきはすごい。
さすが清志郎、やっぱり清志郎だ。
すごい。

Peeさん

私は音楽に関する文章で、久しぶりに感動しました。

ヒノマさん

本編がかすんじゃう…は大袈裟ですが、そう言いたいくらいの文章でした。
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1980年4月5日からスタートしたGREATな体験。それは見事に現在に至るまで続いています。

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