仲井戸麗市SONGBOOK その8/早川義夫

「My R&R」を聴いたときは、
チャボ自身が「自分の生き方みたいなことに繋がってもいい…」と発言したくらい重要な曲だから、
まず、そのことに感動していた。
そして、歌われているチャボにとっての象徴としてのビートルズやジミヘン、ブルースは、
僕だったらRC、清志郎、チャボだなぁ…と置き換えたりもしてみた。
これだけチャボにとっての私的な曲なので、それは意味が無いとはわかっていても、

 ・自分を知ろうとすること…は、RCサクセション。
 ・君を愛すること…は、忌野清志郎のラヴ・ソング。
 ・自由であろうとすること…は、仲井戸麗市の存在。

これだけでも十分に僕にとっては大きなことだった。

さて、洋楽についてはめちゃくちゃ饒舌なチャボだけれど、こと邦楽になると逆で、
ほとんどアーティストやバンドの曲やアルバムについてコメントをしないし、
それを探したとしても見つけるのは難しい。
自身のラジオで一度だけ(?)邦楽特集をやったことがあるけれど、
あれはかなり例外中の例外だったと思う。
FC EventのDJ TIMEでも、日本のアーティストやバンドがかかることは無い。

ただ、そんなレアなケースがエッセイの中にはある。
曲や演奏についてでは無いけれど。

『だんだんわかった』に収録されている「ある詩人への散文」。
真夏の新宿で、ジャックスの早川義夫と出会った…、
いや、見かけただけの短いエピソードが、それだ。

思えば、チャボと早川義夫というのは、このエッセイはもちろん、
泉谷しげるによる " 古井戸は「サルビアの花」をやっていた " という発言もあり、
僕の中ではずっとひっかかっていたことである。
絶対にジャックスや早川義夫に対して、
例えそれが大きくは無くても、チャボは何らかの思いを持っているのだろうと感じていた。
しかし、チャボがジャックスや早川義夫について話したり書いたりしているのを、
エッセイ以外では聞いたことも見たことも無い。

99年にチャボが『My R&R』を発表した翌年、驚きのアルバムが出る。
早川義夫の『歌は歌のないところから聴こえてくる』。
全曲がピアノの弾き語りで歌われる地味な作品なのだが、
94年に再デビューしてから7枚目となるこのアルバムで、
何と彼は仲井戸麗市の「My R&R」をカヴァーしていたのである。

僕はどうしてもこの件についてのチャボの思いを知りたかったのだが、
2000年といえば音楽生活30周年のMy R&R TOURで全国を廻っていた年だ。
このこともあってそちらで盛り上がっていたためか、
この年に早川義夫のカヴァーについて何もふれられることは無かったと思う。
それどころか、結局僕の知る限りでは、今日までも無い。

しかし、早川義夫からは公式にこの曲についてのコメント(?)が出ているのだ。
それは2002年に突如出たロック画報のRCサクセション特集号に載った、
早川義夫自身による短いエッセイ。
一部だけ引用する。

  仲井戸麗市の『My R&R』を聴いた時も、「すごい」と思った。
  僕たちは、ビートルズを知りたくてビートルズを聴いたのではない。
  自分が何者なのかを知るために音楽を聴いたり創ったりしているのだという思想がまさにロックだった。

明らかに早川義夫は、この曲を「すごい」と思って歌ったのである。
これは「すごい」と思う。

このカヴァーはチャボのファンの間でもほとんど話題にならないので、
もしかしたら知らない人も少なくないかもしれない。
チャボのファンに対して僕はココロから薦められるアルバムじゃないけれど、
早川義夫の歌う「My R&R」だけは、聴いて損は無いと思う。

P.S.1
実は、当時の僕は、この早川義夫が書いた文章から、
大袈裟ではなく生き方のヒントをもらっているのだ。
これは自分にとってとても大きなことで、そこからすごく気持ちがラクになった。
そういう意味でも、個人的には最高のカヴァーとなっている。

P.S.2
斉藤和義がカヴァーした「天使の遺言」が収録されているのもこのアルバムです。


早川義夫(2000-01-21)
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My R&Rをカバーって…。。
あれは、CHABOさん以外には絶対歌えないと思ってたけど…聴いてみたいような、怖いから聴きたくないような(笑)。

「天使の遺言」は斉藤バージョンしか知らなかったんですが、すごいうただなぁと思ってて、先日彼のライヴの客入れSEで初めて早川さんの歌うオリジナルを聴きました。あのギターのフレーズがピアノだったのは、良くも悪くも衝撃でした。

ちなみに、釈迦に説法だと思いますが(笑)、
CHABOさんが日本のミュージシャンの曲をあまり取り上げないのは、「この人の曲をかけたらあの人のもかけなくちゃ…みたいなしがらみが面倒だから、最初からかけないことにしてる」って、ご本人自らがおっしゃってましたよ。

ayakoさん

>聴いてみたいような、怖いから聴きたくないような(笑)。
別に怖くないですから(笑)、是非これは聴いてみて欲しいですね。
ピアノの弾き語りですが、迫力ありますよ。

>「天使の遺言」は斉藤バージョンしか知らなかったんです
私はこの曲、斉藤和義にカヴァーされた事を知ってから意識しなおしたくらいです…。
当時はあまりピンとこなかったですね。

>釈迦に説法だと思いますが(笑)
いえいえ、何をおっしゃいますか(笑)。

>しがらみが面倒だから
そうなんですよね。それこそがチャボらしいんでしょうけど、そこを何とかと思っているのですが…。
ファンとしての勝手な考えなのですが、気にする事は無いと思うんですけれどねぇ。
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