南青山MANDALA 25th Anniversary Special Duet GIG! 仲井戸CHABO麗市×竹中直人 2019.4.13.

竹中直人と仲井戸麗市となれば古井戸。
加奈埼芳太郎に酷似して聴こえる竹中さんのヴォーカル。
その声で古井戸を本気で歌うので、チャボとの共演でそれを聴けるようになってからは、
生の古井戸未体験の僕にとっては二人によるカヴァーが本物であった。

チャボが一人で古井戸を弾き語るのは古井戸ではない。
しかし、竹中さんの横でギターを弾くと、チャボが古井戸として機能するのである。
これは竹中さんが古井戸のファンで、声が加奈埼さんに似ていて…と、
こういった単純なことが理由ではない。
例えば中村中とチャボが共演した際に演奏された「ポスターカラー」を聴いたとき。
中村のピアノにチャボのギターという編成なのに、
加奈崎芳太郎と仲井戸麗市の編成を僕にハッキリと思い起こさせてくれたのだが、
名曲を名曲のまま名曲として僕たちに提示してくれた中村中の歌がその理由だと思う。
これによりチャボのギターとコーラスが古井戸として機能していたのだ。

僕だけが感じているのであろうこうしたことを、
何とかうまく表現できる言葉がないか考えているが見つからない。
共演相手の古井戸の音楽に対する本気度というような、
こうした何とも陳腐な形容がいちばんしっくりくる。
竹中直人も中村中も古井戸を古井戸として歌う。
本気で歌う。
それを隣で受ける仲井戸麗市が本気になるのは自然なことだと思うのだ。

前置きが長くなったが、僕の好きな古井戸を古井戸として聴けること。
加えて南青山という土地がそうさせるのだと思うが、
MANDALAでチャボが演る古井戸はいつも僕には特別に聴こえること。
こうしたことから二人の共演をこの日も楽しみにしていた。

想いが炸裂した竹中直人ソロパートは、その選曲を含めてすべてが最高だった。
ほぼ古井戸ナンバーで固めたセットは聴きごたえ抜群。
MCでの緊張や照れ隠しは竹中さんらしかったが、いざ演奏に入れば別人。
目の前にいるのは間違いなく今の竹中さんなのだが、
その姿からは古井戸を聴いていた当時の想いはもちろん、
70年代の空気までをも連れてきたかのような歌が凄い。
ファンとしての気持ちや、よく知っているといった知識的なものとはまったく違う。
俺は古井戸が好きなんだ…ではなく、俺が好きな古井戸だ…と叩きつけてくる。

更にサポートとして加わった田中潤。
ほぼオリジナルのアレンジで演奏されていたのだが、
それが引き立ち、かつ魅力的に生まれ変わったかのように聴こえるギターを弾いていた。
チャボが弾きそうなギターなのだが、そのフレーズの一部や終わりが微妙に異なる。
例えば、フレーズの落ちる場所。
聴きなれたチャボの「ここ」ではなく、田中さんは別の「そこ」に落とす。
この微妙さが実に効果的で、僕の好きな曲が好きな形のまま違う印象になるから、
グッとくる瞬間が何度もあった。

こんな二人による古井戸が僕に響かないはずはない。
二人で演奏された1曲目の「ちどり足」のイントロから受けた感動は、
「花言葉」「ポスターカラー」「love song」のいつまでも瑞々しい名曲たちで更に増幅。
「コーヒーサイフォン」をピアノ・アレンジで聴かせるなど意外な展開も加わり、
二人の古井戸には最後まで感激しっぱなしだった。

強烈な古井戸色で染められた竹中さんのパートだが、
締めくくりに選ばれていたのが清志郎の曲と定番「さよならCOROR」。
チャボだけで終わらないのは竹中さんの素敵なバランス感覚だったなぁ。

さて、あんなステージを受けるチャボは大丈夫なんだろうかと構えたが、
適度な軽さで一気に自分のペースに持って行く。
数曲の古井戸を歌ってもそのムードになることはなく、
選曲も含めてまったくいつものソロ・ステージだった。
物足りなくも感じたが、今のチャボはこれなのである。

セッションパートは「いい事ばかり~」「Holiday」「ティーンエイジャー」の直球曲の中、
「何とかなれ」「おやすみ」という両極端な古井戸の名曲も歌われた。
これが竹中さんのソロ・パートの雰囲気で放たれていたなら最高だったのだが、
残念ながら僕にはそうではなかったのがもどかしい。
これまでのような古井戸として機能する仲井戸麗市を体験できなかった。
僕の期待したそれは、竹中さんのパートにチャボが加わっていたら聴けたかもしれない。
それこそ「いつか笑える日」をこの日の竹中さんのテンションとチャボのギターで聴けたならば…。

mandala25th_takenaka.jpg

ここからはP.S.。
今回、チャボのMANDALA25周年ライヴをみてあらためて思う。
ティアラこうとうでのThe DuetやMANDALAでのMonthly CHABO。
このシリーズに代表される過去のDuetライヴの凄さを。
振り返ればCHABOの恩返しから始まった構成。
第一部と第二部がそれぞれ共演者のソロで第三部はセッション。
現在は完全にデフォルトになってしまったこの構成は変わらないのだろうか。
Duetとして、アタマから通してのセッションを再び体験したいと思う。
すごくそう思う。
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