MY LOVE/PAUL McCARTNEY and WINGS from『Red Rose Speedway』 -1973-

リンダ・マッカートニー。
この聞きなれた、見慣れた名前を去年のある夏の日の夕刊に見つけた。
モノクロのカクタス・フラワーの写真が隣に載っている。
そう、ポールと結婚する前の彼女はカメラマンとして活動していたのだ。
何でこんな時期に突然…と思ったが、
彼女の写真展がひっそりと日本で開かれていたのである。

その最終日、リンダの写真に会いに赤坂に出かけた。
そこは本当に小さなギャラリーで、行ったときはお客さんは僕ひとりだった。
後から数人の客、中には家族連れも来ていたが、静かに落ちついて見ることができた。

彼女の代表作に、
ロック・ミュージシャンを写した「シックスティーズ」という素晴らしい写真集がある。
しかし、今回の写真は静物・風景のシリーズである「wide open」と、
車の中からシャッターを切った瞬時の出会いを表現したシリーズ「road works」。
このふたつから初公開作品を含めた60点が展示されていた。
特に静物・風景のシリーズ「wide open」は、彼女の遺作であるという。
僕は見たことが無い写真ばかりだった。

「wide open」は、ひとことで言うととても静かな写真達。
花、落ち葉、楽譜、マッシュルーム、霧がかかった農場の風景など、
リンダの視点がどういうものかを知る事が出来て興味深い。

「road works」も良かった。
イギリスはもちろん、ニューヨーク、そして日本のデコトラを撮ったものまである。
60年代のロンドンの街を走るバスや、ヒッチハイクなのだろうか、
「ハングリー」という看板を掲げて道端に座っている人や、
学校に一緒に通学する?親子や…。

ロンドンにある発電所(これはピンク・フロイドのアニマルズのジャケットの発電所?)を、
逆光で捉えた写真が個人的に素晴らしかった。

それにしても、車の中からリンダにカメラを向けられたら、いったいどんな気分なんだろうな。

ビートルズやポール絡みの写真は無い…、いや、1枚だけそれはあった。
車のバックシートからフロント・ガラスに向けてシャッターを切った1枚。
バック・ミラーにはポールの顔が写っている。
タイトルは「MY LOVE」と付けられていた。

「MY LOVE」は、73年に発表された愛妻リンダに捧げられたラヴ・バラードだ。
その曲と同じタイトルをこの写真に付けたリンダの気持ちというのは…。

ジョンとヨーコ、ポールとリンダ。
何かと比べられ、
ほとんどが「ジョンとヨーコに比べてポールは…」と否定的に語られることが多いが、
ポールにとってのリンダは、ジョンにとってのヨーコと同じなのであろう。

ポールは80年の1月に来日した際、
マリファナを所持していたことで逮捕され、数日間身柄を拘束された。
ポールとリンダが一緒に夜を過ごさなかったのは、この数日間以外は1回も無かったそうだ。
ジョンとヨーコのエピソードの陰に隠れてあまり語られないが、僕はこの話が大好きである。



※このエントリーは、以前のブログ『Blueの雑記帳』に書いたものです。
  画像はすべて削除いたしました。
  ここから下は、当時頂いたコメントになります。

Blue1981
2005/03/25 1:10

NO ONEさん 私はリンダが亡くなるなんて思ってもいませんでした。ポールの来日公演でリンダを観られたことが、今では本当に良かったと思っています。リンダの死後に発表された「WIDE PRAIRIE」(98)のジャケット写真が優しかった分、切なさも倍増されて悲しかったです。ポールは日本での強制的に離された数日以外に一晩たりとも別々に過ごしたことがなかったことを他人から「どうして?」と訊かれると、「どうしてって、どうして?」と、リンダと共に言ったそうです。この話も私は好きです。


NOONE
2005/03/24 17:38

最後に Blues1981さんが書いているエピソード私も大好きです。 子供の頃は、リンダのよさがわかんなかったです。ジェーンアッシャーの方が可愛いのになぜ年上で子連れの人と?って。ヤキモチ焼いてたんでしょうね。今は、当時の写真を見るとポールがリンダに惹かれた気持ちがすごくよくわかります。ノンメークでそばかす顔のリンダが、おおらかで大きい愛でポールを包んでいる様子が伝わってくるから。一人の人をずっと愛し続けることが出来るってことはひとつの才能でもあるし、強い意思も必要だと思う。二人には、それがあったんですね。 今の奥さんのHeatherについては、よく分かりません・・。すごく強くて魅力的な人だってのはわかるけど。実は、最近のインタビュー記事を読んでちょっとがっかりしたとてたところです。クリントンやプーチンや国連のアナン事務総長と会った時のことを とても自慢げに話していたから。確かに自分も立派なチャリティーをしているけどでもポールの力なくしては会えないのでは?子育てについても「今までで一番、大変な仕事」って言うのはいいけど「今では(子供を置いて)仕事に出掛ける時がまるでHOLIDAYみたいな気がするのよ」ってのは、ちょっと・・。正直な人なんでしょうね。やっぱ 私のやきもちかな?
関連記事
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

Profile

Blue

Author:Blue
1980年4月5日からスタートしたGREATな体験。それは見事に現在に至るまで続いています。

" 君の手を握りたいんだ 君の手を握りしめたいんだ 君の手を握りしめていたいんだ そう いつかのメロディーに聞いた "

Access Counter
Welcome Home!!
Realtime Counter
よォーこそ!
Blue's Link
Blue's BBS
Recent Comments & Trackbacks
twitter
Blueの雑記帳内 検索フォーム
Still Alive And Well
Blue's INFORMATION
チャボの盗難楽器発見にご協力をお願いします
Blog Category
Past Entries
Blog Link
Blog Ranking

FC2ブログランキング

人気blogランキング

ブログパーツ