STRAWBERRY FIELDS FOREVER/BEATLES from『single』 -1967-

知らなければ良かった…というお話。

ビートルズの中期の傑作、
そしてジョン・レノン全作品でも代表曲であるこの曲を初めて聴いたのは、
中学のときにお金を貯めてやっと買ったビートルズのアルバム「1967-1970」。
通称青盤であった。
青盤というのは、タイトル通りビートルズの中~後期の代表曲(初~中期は「1962-1966」の赤盤)を、
LP2枚分、ジョージ・ハリスンが選曲したものだ。赤盤と共にビギナーにはうれしい2セットである。

ちょっと話はそれる。
後年思ったのだが、この企画は3セットでやるべきではなかったか、ということだ。
そのいちばんの理由は、66年発表の「REVOLVER」からは"Yellow Submarine""Eleanor Rigby"、
このたった2曲しか収録されていないからだ。
この2曲であの傑作アルバムを知ることができるはずが無い。
例えば、赤盤「1962-1964」、黄(緑でも可)盤「1965-1967」、青盤「1968-1970」とするのである。
これならば各アルバムとシングルからバランス良く選曲できるし、
シングルB面というマニアックなものも、何曲か収録できるだろう。
だってアップルは「ANTHOLOGY」シリーズを、実際にこの年代で分けて制作したのだ。
これが正しいことの証明である。

どうもビートルズの公式編集盤というのは、
わざとどこか外しているのだろうか、納得できないものがある。
日本でも巨大なセールスを記録したことが記憶に新しい「THE BEATLES 1」。これもそうだ。
英米でチャートの1位になった27曲を収録した編集盤だが、重要な2曲が漏れている。
まず"Please Please Me"。誰がこの曲を外したのか?責任者に聞いてみたいところだ。
そして最大の不思議と疑問が"Strawberry Fields Forever"が収録されていないことだ。
67年に両A面として"Penny Lane"とのカップリングで発表されたこのロック史上最強のシングル盤。
"Penny Lane"はちゃんと収録されているのだ。何だか良くわからない。
それにしてもポールもジョージもリンゴも、そしてヨーコが良くOKを出したものだと思う。

さて、僕がビートルズを改めて深く聴きこむようになったのは20歳を過ぎてからだ。
特に30歳前後は本当にビートルズ1色だった。
曲に関するいろいろなデータやエピソード、レコーディングの背景なんかを本で読むに従って、
どっぷりとディープにマニアックに聴くようになっていく。
英米の各レコードやモノラルとステレオのバージョン違いから始まって、
もちろんブートレグの世界にまで広がっていく。
この時期の僕のお金はほとんどがビートルズの本とレコード、CDであった。

こういう聴き方になって一番驚いたのは、昔は聴こえなかった音が聴こえてきたことである。
普通に考えてみると大したことでは無く、実際には最初から聴こえていた音も多いのだが、
それでも僕には初めて聴こえた音だったのだ。マニアックなものも含め、3つだけ例を挙げてみる。

●Help!
サビ?からAメロへ行く間にジョンがギターのボディを叩いてリズムを取る音が聴き取れるようになった。
正確には"気付かなかった"のだが、僕的には"聴こえるようになった"のだ。

●Paperback Writer
最後のコーラスに行く前のギター・リフのバックで、誰かが"ペーパバック…"と音を確認している。
ヘッドホンをして大音量で聴いていた時に発見した。
この曲の他にも、ビートルズにはこういうものが多い。発見するとかなりおもしろい。

●Lady Madonna
2パターンのドラム・プレイだとは最初はわからなかった。
右がスネアとバスドラ、左がブラシでのプレイだ。
これも気付かなかったのだが、わかったときはうなってしまった。
アレンジが細かい。さすがだ。

こんなことを知っていくのが本当に楽しかった。
どうでもいいことも多いのだが、この辺にはまっていくとビートルズは底なし沼なので要注意。

ここでやっと本題。
"Strawberry Fields Forever"はKeyもテンポも違う2つのバージョンをくっつけて完成した曲である。
要するに、ふたつの"Strawberry Fields Forever"が合わさってひとつの曲になっているのだ。
デジタル・レコーディングが当たり前の現代ならば簡単にできるだろう。しかし66年である。
ジョン・レノンの不可能に近い希望を実現させたジョージ・マーティンは凄すぎると言わざるを得ないが、
その結果がうまくいってしまうというのが何よりも凄いと思う。
ビートルズがやったことは、それがめちゃくちゃなことだとしても、ほとんどがうまくいってしまうのだ。

これはある程度ビートルズに詳しくなれば知ることだし、世界的にも有名な話だ。
でも、最初は当然僕は知らなかったし、知ってからもその繋ぎ目がどこかを見破ることはできなかった。
しかし、ある日何かの本で僕はその位置を知ってしまったのだ。
そして、聴いてしまったのだ、そこを…。

この話を初めて知った人、知っていたけど繋ぎ目がどこかはわからない人。
是非、そのままでいてください。
今では本を入手しなくても、ちょっとネットで調べればそれを知ることができるだろう。
しかし、知らないほうが良いこともあるのだ…と思う。

何故か?

全ミュージシャン、ロック・ファン、ビートルズ・ファン必読の本、
「ビートルズ/レコーディング・セッション」。


マーク ルウィソーン
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これはビートルズのすべてのレコーディングの様子を詳細に日記形式で綴った本だ。
この本の中に、その答えが書かれている。

  正確な位置を知りたいという向きのために書いておくが、継ぎ目は   にある。
  ただし、それを確かめる場合は覚悟しておくように。
  一旦その位置がわかったら、
  この曲は二度と同じようには聴こえなくなるだろう。(※下線は私)
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