SOMEDAY/佐野元春 -1981-

初めて「SOMEDAY」を聴いたのは、
佐野元春自身がDJをやっていたNHK-FMサウンドストリートだ。
佐野元春は番組を”MOTOHARU RADIO SHOW”と名付けており、
他の曜日とはちょっと違った毛色の内容だった。カッコよかった。
「SOMEDAY」がかかったのは、この番組に甲斐よしひろがゲストに出た時である。
甲斐よしひろもサウンドストリートの水曜日のDJを担当(佐野元春は月曜日)していた。
甲斐よしひろは洋楽だけでなく日本のアーティストも良くオンエアしていて、僕は大好きだった。
だから僕は甲斐よしひろの番組から教わった曲が本当に多く、かなり感謝している。
佐野元春のデビュー曲である「アンジェリーナ」も、ここで初めて聴いたと思う。

そんな事もあってだろう、
「甲斐さんにはアンジェリーナを良くかけて頂いて…」という話を佐野元春がしていた。
この番組をエアチェックしたテープがあったのだが、どこかにいっちゃったなぁ…。
で、番組のラストに「SOMEDAY」がかかったのである。まだシングルで発売される前だ。
曲のイントロがかかってもふたりの会話が続いており、前後の話の内容は忘れてしまったが、
甲斐が「こういうのを聴くと怖いね。状況はどんどん良くなってきている様な気がする…」と話していた。
どういう意味でのセリフだったのかもはや記憶に無いが、今でもこれをハッキリと覚えている。

ここでかかった「SOMEDAY」は強烈な印象だった。最高だった。
しかしレコードが出ていないので、当時はこのテープを何度も何度もくり返して聴いていた。
レコードが本当に待ち遠しかったなぁ。

シングルは番組のすぐ後に発売されたと思うが、そんなには話題にならなかった(はずだ)。
アルバム「SOMEDAY」が発売され、佐野元春がブレイクするのは、
シングル盤発表の約1年後である。
今では日本のロック、ポップスを代表する1曲となった「SOMEDAY」だが、
発表当初はひっそりとしていたのだ。
しかし、後世にまで残る名曲の始まりというのは、得てしてこういうものなのかもしれない。

僕的には81年から82年の佐野元春は最高だった。
何といっても、自身の活動に加え、ナイアガラ・トライアングルVOL.2があった。
結局、このプロジェクトへの参加がブレイクのきっかけになったと思う。
CMで使われた「A面で恋をして」のヒットも良いが、佐野元春の提供した曲がカッコ良かった。
特に「彼女はデリケート」は、
佐野元春バージョンよりもこのナイアガラ・トライアングル・バージョンにつきる。

さて、曲がフェイド・アウトする直前に、
詞としては記されていないフレーズが歌われているのが聴き取れる。
このシングル盤のジャケットにさりげなく印刷されているのがそれだ。
これは佐野元春、そして「SOMEDAY」にとっての重要なフレーズなのだろうか?

Now we're standing inside the rain tonight…
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