田中一郎 / ARB

80年代のARBは本当に凄かった。
特に80年~82年は奇跡のカッコ良さである。
そこでギターを弾いていた男が、この冗談のような名前(笑)の田中一郎だ。

レコードを聴いただけでは、一郎は何の捻りも無いロックン・ロール・ギターである。
しかし、彼のギターをコピーしてみればわかるのだが、相当に独特のギターなのだ。
ギター・ソロのフレーズやバッキングのリフ。使う音色。
スタジオ作品のギターの重ね方、組み立て。
どれも一筋縄ではいかない感じ。
かなりのクセがあるのだが、これにハマルと抜けられない。
そしてコンポーザーとしての才能は、優れたギタリストのそれだ。
まさにワン・アンド・オンリー。

ステージで歌う石橋凌の横で激しくギターをかき鳴らしていた姿は、
まさに僕にとっての理想のギタリスト像であった。
実際には凌もヴォーカリストだからステージでは動き回るのだが、
ライヴでは「静の凌、動の一郎」といったイメージ。
それなのに、ライヴでのギターは決してラフでは無いのだ。
スタジオであれだけ計算されていたギターを見事にライヴ用にアレンジし、
ギター1本とは思えない厚みで聴かせる。
特にディレイの使い方がシンプルだけれどバッチリで、
これが当時の最大の特徴だったと思う。
「さらば相棒」などのスロー・ナンバーはもちろんだが、
激しいロックン・ロールでも効果的に使っていた。

ホワイトのギブソン・レス・ポール・カスタム。
一郎と言えば、僕にはこのギター。
フェンダー系のギターも使用していたが、やはりこのギターがトレード・マークだろう。
また、初期はグレコのブギーというギターを使用していたことがある。
僕はこれもいたく気にいっていた。
とっくに生産中止になっていたが、80年代の終わりに突然再発。
これは当時よりも一回り小さくなっていたが、もちろん購入した。
カラーはメタリックの薄いブルーを特注した。今でもこのギターはお気に入りだ。

さて、一郎はARBを83年に脱退する。そして甲斐バンドに加入。
今ではARBよりも甲斐バンドのメンバーとしてのほうが知られているのかもしれない。
僕は甲斐バンドもフェイヴァリットなのだが、甲斐バンド時代の一郎は1回しか観ていない。
しかも解散コンサートであった。
ARBとはまったくタイプが違うバンドなので、
一郎のギターの魅力を存分に堪能できなかったのだが、
「ポップコーンをほおばって」という曲ではピート・タウンゼントばりのアクションを決めてみせ、
一瞬ではあるがARB時代の姿を彷彿させていた。

一郎は現在も現役で活動している。
ライヴではARB時代の曲をバンバン演奏しているので、是非、観に行きたいと思っている。


●この1枚 W -1982-
一郎のギターの魅力が余すことなく発揮されているし、ARBとしても最高傑作であろう。
記事の本文で挙げたギターの特徴のほとんどを聴くことができる。
ギタリストの皆さんは是非コピーしてみてください。

A.R.B.
ビクターエンタテインメント
発売日:1995-06-28



●さらにもう1枚 トラブル中毒 -1983-
一郎の脱退が表面化した中で制作されたアルバムだけあって、
テンションの高さはハンパでは無い。
凌のヴォーカルと一郎のギターが戦争状態である。曲も詞も演奏も凄い。


A.R.B. / ビクターエンタテインメント(1995/06/28)
Amazonランキング:25702位
Amazonおすすめ度:

関連記事
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

Profile

Blue

Author:Blue
1980年4月5日からスタートしたGREATな体験。それは見事に現在に至るまで続いています。

" 君の手を握りたいんだ 君の手を握りしめたいんだ 君の手を握りしめていたいんだ そう いつかのメロディーに聞いた "

Access Counter
Welcome Home!!
Realtime Counter
よォーこそ!
Blue's Link
Blue's BBS
Recent Comments & Trackbacks
twitter
Blueの雑記帳内 検索フォーム
Still Alive And Well
Blue's INFORMATION
チャボの盗難楽器発見にご協力をお願いします
Blog Category
Past Entries
Blog Link
Blog Ranking

FC2ブログランキング

人気blogランキング

ブログパーツ