トリビュート?それともカヴァー?

所謂 " トリビュート・アルバム " というものがある。
一般的には、あるアーティストに対して敬愛または賞賛の気持ちを持つ、
もしくは興味を持っている、更には単純に好きだから…といった様々な理由で、
そのアーティストをカヴァーした曲を編集したアルバムだろう。

ただ、トリビュートされる人が亡くなってから企画制作されることも少なくないため、
ウィキペディアを見たら日本では「トリビュート=追悼盤」とされていたという話が書いてあった。
実際にはそういう側面もあるのだろうが、追悼盤とイコールは極端だ。
何だか国民栄誉賞みたいだな。

同じく トリビュート=単なるカヴァー大会 ともあるが、こっちは正しいかもしれない(笑)。
でも、カヴァーする側の想いの内容はともかく、実際にはそんなもんだろうし、
そんなもんで僕は良いとも思うけれどね。

さてこのカヴァー。
企画としてはとても安易なものだけれど、
カヴァーする側とされる側の関係が(良くも悪くも)見えてくるし、
そこに新たな発見があったりすることもある。
" へぇー、○○は××に影響を受けていたんだー " とか。

また、カヴァーされる側の良質な作品が世間に広く知られたりもするから、
これは再評価にも繋がるので、悪いことではないだろう。

更に言えば、カヴァーする側のアーティストとしての資質や力量、
センスなどもハッキリすることも少なくない。
オリジナルを演奏することではわからなかった部分が、
他人の曲をカヴァーすることにより、聴き手に伝わってしまうのだ。
それが有名曲だったらなおさらだろうから、
単なるカヴァーと言っても結構勇気がいることなのかもしれない。

こういったアルバムをそんなに所有しているわけではないが、
ちょっとしたきっかけであるアルバムを聴いたので、
日本のアーティストによるカヴァーでいくつか思いつくまま書いてみます。

ビートルズのトリビュート、またはカヴァー・アルバム。
世界中にいくつこの企画盤が存在するのかわからないが、
日本からの代表は 『抱きしめたい』 『愛こそはすべて』 の、まずはこの二枚だろう。
ビートルズを出している東芝EMI所属のアーティスト達によるカヴァーだ。

CIMG7940.jpg CIMG7941.jpg

『抱きしめたい』 収録曲では、ちわきまゆみの「ア・ハード・デイズ・ナイト」が個人的白眉。
当時の岡野ハジメとのタッグによる彼女の仕事は大好きだったが、
このカヴァーのプロデュースも岡野だ。
清志郎&チャボによる「ドント・レット・ミー・ダウン」は実にらしいのだが、
本当はRCサクセションのバンド・サウンドで、
ドカーンとカヴァーして欲しかったというのが本音だ。

『愛こそはすべて』 のほうは、まずジャケットが岡本太郎というのが凄い。
小原礼、高橋幸宏、高野寛あたりはどう料理しているのか期待したが、
特に変化球を投げるわけでもなく、ストレートなカヴァーでちょっと残念。
この中ではPRIVATESの「アイ・ワナ・ビー・ユア・マン」だろうな、やっぱり。
一応ビートルズの曲だが、ストーンズのシングルで有名である。
完全にそのストーンズ・ヴァージョンを下敷きにしているのが大笑いだ(笑)。

お次はキッスのトリビュート。
タイトルは 『地獄の賞賛』。

CIMG7942.jpg

何と言ってもイエロー・モンキーによる「狂気の叫び」。
これくらいやってくれると笑いを通り越して感動する。でも笑えるけど 。
筋肉少女帯の「パラサイト」は、まるでオリジナルのごとくはまっている。
このテイクが個人的ベストかな。
野宮真貴の「ラヴィン・ユー・ベイビー」もなかなか。

お次はルースターズ。

CIMG7943.jpg CIMG5040.jpg

ご覧の通り、こういった企画でも、やっぱり大江時代の曲が並んじゃうわけである。
GROOVERSによる「Sitting On The Fence」がカッコイイ。
このアルバムに伴ったライヴも行われ、そこには本家メンバーもゲスト出演した。
花田、井上、池畑、下山の4人で最後に数曲演奏。
ここでも大江時代の曲ばかりだったが、何とラストに演奏されたのは「ネオン・ボーイ」。
これには驚いたが、嬉しかった。今でも目に焼きついている。下山がカッコ良かった。

最後はこれ大槻ケンヂの 『ONLY YOU』。

CIMG7944.jpg

初ソロ・アルバムなのだが、これが日本のロックの名曲のカヴァー集なのだ。
ばちかぶり、じゃがたら、スターリン、遠藤賢司、パンタ…と錚々たるメンツの曲。
これらを本当に気持ち良さそうに歌う大槻。
結果的にオリジナル・アーティストへのトリビュートとなっていると思う。
ばちかぶりの「オンリー・ユー」。
じゃがたらの「タンゴ」。
スターリンの「ロマンチスト」。
このあたりは僕自身も聴いていて気持ちいいので、歌う方はもっと快感だろうなー。

何だか色々と聴きたくなってきたぞ。
久々に中古屋めぐりしてトリビュート盤を探しまくろうかな?
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じゃがたら

大槻ケンヂのソロアルバム「ONLY YOU」を久しぶりに聴いた。Blue1981さんのブログの記事がきっかけだ。今回は、なぜかやたらに「じゃがたら」の2曲(「タンゴ」「もうがまんできない」)が心にしみた。昔、じゃがたらのことはちょっと敬遠していた。じゃがたらやスターリン

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プログレマン

「ONLY YOU」懐かしいです。当時よく聴いたなぁ…(イコール、最近は全然聴いていないということにもなりますが)。

オーケンは遠藤賢司のトリビュート盤「プログレマン」にも参加していますが、そこでの「不滅の男」も、かなりイイです。

この「プログレマン」には曽我部恵一、小島麻由美、友部正人、遠藤ミチロウなども参加しています。

もしお持ちでなければ、探求候補のひとつとしていかがでしょうか。

月見家さん

大槻ケンヂは筋少も含めてですが、参加した作品はかなりの確立で良い出来だと思います。
記事には書きませんでしたが、ARBトリビュートの「さらば相棒」。
私はこれ、愛あるオフザケカヴァーの最高傑作だと思っています。
「プログレマン」は未聴だなー。お薦めならば是非、聴いてみます。

それにしてもRCのトリビュートって何故か出ないですねー。

この前丁度偶然友人と「理想的トリビュート(カバー)」の話題をしてたんですが
イエモン・吉井氏、いい仕事してるんですね~ちょっとキッスも聴いてみたい。
その友人から下山さんの絵画展にて花田氏とのデュオ「マウンテンフラワー」
(下山画伯がメインだから、だそうで)のガンダーラ音源聴かせて貰いまして
「現在本人のガンダーラ(未聴)と思えば…」と、ある種これも理想的・カバーだなぁと…
(ボロボロで聴くに堪えないw)
オーケン、これ買おうか悩んでたんですが、明日買いに行ってみます、期待大~
ルースターズ・トリ盤は興味ないんですが、ピロウズってアルバム、ツアー名にも
「GOOD DREAMS」ってあるんですよ、相当GOOD DREAMSマニアですね。
RCならウルフルズが「すべてはALRIGHT」やってますね、他は誰かいるかなぁ…
ウルフルズ版は、珍しくマイナス曲でした。
ファン度が強過ぎると原曲を超えられないし、カバーにオリジナリティを
入れ過ぎはいけないのでしょうが、忠実なカバーに捻り具合のサジ加減出来る
って難易度高そうで
ある意味力量が解るのはカバーなのかもしれませんね。
最近になってモンキーズを聴き出したんですが、逆にタイマーズのカバーかと思えるいい例ですねw

ani-lineさん

>イエモン・吉井氏、いい仕事してるんですね~ちょっとキッスも聴いてみたい
このトリビュートは、吉井というよりもベースのHEESEYが中心になっているようです。

>「マウンテンフラワー」のガンダーラ音源
何ですかこれ?知らないですよ。聴いてみたいな(笑)

>オーケン、これ買おうか悩んでたんですが
このアルバム、実は好きな人が多そうな気がします。選曲が私のような人には抜群です。

>モンキーズを聴き出したんですが、逆にタイマーズのカバーかと思える
あぁ、これは言えるかも!
ビートルズがカヴァーするとオリジナルが消えるという話がありますが、それに似てる(笑)
まぁ、モンキーズは消えませんが… v-13

トリビュートか~~
なかなか難しいね・・

実は、まさやんのもあるのよ。
でも、ぜ~んぜん聴く気しなかった。
興味なし。
だって、まさやんの歌はまさやんのヴォーカルが1番いいに決まってるもん!
喜んで買ってたまさやんファンの気が知れない・・(きついかな?)

さらみさん

>まさやんの歌はまさやんのヴォーカルが1番いいに決まってる
確かに彼はあの声ですからね。
清志郎同様に唯一無二。カヴァーするヴォーカリストは大変でしょう。
それにしても誰が参加したのか興味あります。

思い入れが強いアーティストがトリビュートと称されカヴァーされるのは複雑かも。
私も「仲井戸麗市トリビュート」なんてあったら、
色々な意味で恐ろしくて聴くことができないかもしれないなー。

一応・・

参加者、書いときます。

1)風の伝言(メッセージ)(スネオヘアー)
(2)僕はここにいる(ユンナ)
(3)HOME(中孝介)
(4)中華料理(平川地一丁目)
(5)アレルギーの特効薬(勝手にしやがれ)
(6)月明かりに照らされて(和田アキ子)
(7)迷路の街(杏子)
(8)ヤサ男の夢(サンタラwith森俊之)
(9)ふたりでPARISに行こう(クレモンティーヌwithソリタ)
(10)Hikaru Kaigara(JAKE SHIMABUKURO)
(11)名前のない鳥(元ちとせ)
(12)散歩しよう(bird)
(13)One more time,One more chance(天野清継)

許せるのは、元ちとせ、和田アキコくらいかな・・。
聴いてないけど・・

さらみさん

わざわざありがとうございます。
名前は知っていても聴いたことが無い人ばかりです…。

オーケンの功績

このアルバムは私にとって凄く大きなアルバムでした。
聴いたことなかった(知ってはいましたが)じゃがたらを聴き、オーケンとじゃがたらにのめりこみました。
果てはアケミの実家へ墓参りに行くまでに没頭。
日本ロック史上に残るべきアルバムだと思っております。

マイトさん

>日本ロック史上に残るべきアルバムだと思っております。
おー! 実はこのアルバムのファンはかなりいるのでは…とコメントしましたが、
マイトさんのような方も少なくなさそうですね。

>オーケンとじゃがたらにのめりこみました
じゃがたらを知らなかった人への入口としては、この選曲とアレンジは最高だったと思います。
2曲とも好カヴァーですよね。
それにしてもアケミの墓参りとは…。
今夜はじゃがたらのベストを聴きながら過ごします。
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