N.S.P その個人的追憶

僕がバンドを組んだのは中学2年のときだ。
バンドを組むことになったきっかけはいくつかあるのだが、その中のひとつであり、
もしかしたらいちばんの理由だったかもしれないこと、
それは友人の兄貴がやっていたバンドである。
ただしロック・バンドではなく、フォークだった。
しかもオリジナルではなく、コピー。
でも、かなり影響を受けた。
その僕の友人はドラマーで、兄貴のバンドにドラムとして参加。
記憶は完全に薄れているが、そんなところからバンド結成に至ったのだと思う。

そのバンドがコピーしていたのがN.S.Pである。

当時のニュー・ミュージック・シーンはアリス、オフ・コースあたりが盛り上がっていた。
そんな中、友人の兄貴達は、
この素朴で切ないメロディが魅力的な三人組のコピーを演っていたのである。

N.S.Pは「納豆 そら豆 ピーナッツ」の略である。
いや「何と 凄い プロみたい」だったかな…?

実は、ニュー・サディスティック・ピンクというカッコイイバンド名なのであった。

当時の僕はロックにのめり込んではいたが、N.S.Pの音は一発で気にいってしまった。
元々ロック以前には歌謡曲からフォークなんかも普通に耳にしていたわけだから、
違和感はゼロだった。
実際に中学の文化祭ではアリスを演奏したしね。

さてN.S.Pである。
彼らの音は切ないのだが決して暗くはならない。
それどころか、切ない曲は聴けば聴くほど、前向きになるようなものであった。

初期のライヴ盤なんかを聴くとモロにフォーク・コンサートのノリであり、
今ではきっと恥ずかしくなるだろう。
彼らは東北(岩手)出身であり、そのMCも独特で愉快なものだった。
しかし、曲となると別である。
いつかどこかで聴いたことがあるような詞、見たことがあるような景色、
口ずさんだことがあるようなメロディ。
そんな曲達は本当に素敵であった。

また、ライヴではゲスト・ギタリストとして、
あのチャーが弾きまくっていたりしたのも、
僕が抵抗無く入っていけた要因のひとつであった。
チャーとは友人であったようだ。

彼らの曲の特徴は、しつこいくらいのリフレインである。
とにかくサビをくり返す。くり返す。くり返す。
何度もくり返すのである。
切なくて印象的なメロディの執拗なリフレイン。
聴いていく、いや聴かされていくうちに、いつしかこれにハマってしまうのだ。

ちなみにこれと同じ特徴を持つ男がいる。
ポール・マッカートニーである。

今回突然N.S.Pを思い出したのには訳がある。
リーダーである天野滋氏が7月1日に亡くなっていたのだ。
享年52歳。早すぎる。

こんな悲しい理由がきっかけであるが、今、久しぶりに部屋でN.S.Pを流している。
切ないが暗くはならないメロディは、昔聴いたときのそのままであった。

ただ、今夜は違う。
切なくて悲しい。N.S.Pがこんなに悲しく聴こえるのは初めてだ…。

昨年のコンサート・ツアー。
本編のラスト・ナンバーで必ず歌われたという彼らの代表曲「さようなら」。
その曲の前の挨拶で天野氏はこう言っていたそうだ。

 これからはどれだけ生きるかというよりは、どう生きるかがテーマです
 皆さんも一日一日を大切に

ご冥福をお祈りいたします。
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1980年4月5日からスタートしたGREATな体験。それは見事に現在に至るまで続いています。

" 君の手を握りたいんだ 君の手を握りしめたいんだ 君の手を握りしめていたいんだ そう いつかのメロディーに聞いた "

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