仲井戸CHABO麗市 45th Anniversary「MY NAME IS CHABO」 渋谷公会堂 2015.9.6

客電がおとされ、心の準備が落ち着かぬままに幕が開き、
いきなり目の前に古井戸の二人が姿を現しました。
あらかじめ僕が用意していた予想や期待や願望などの整理をつける暇もなく、
加奈崎芳太郎が「750円のブルース」を歌いだしました。
すぐにそれが2015年の音になっていることに気付き、驚かされましたが、
ほんの数秒で驚きは喜びに変わり、自分が笑顔になっていることを知りました。

当たり前です。
ステージ上の古井戸が、加奈崎芳太郎が、そして仲井戸麗市が笑顔なのですから。

CIMG9030_convert_20150907002841.jpg

紛れもなく36年ぶりの古井戸なのですが、
加奈崎さんのヴォーカル、そしてチャボのギターは2015年の今なのです。
所々で挟み込まれるオリジナルには無いチャボのフレーズが、
レコードやCDで聴きなれていた曲に新鮮な色彩をつけていきます。
全曲のテンポが速めにアレンジされていたのも、
変に昔を懐かしむ感情を寄せ付けない効果を生んでいたように思います。
特に「ちどり足」はチャボがマンドリンを持ち、
79年の解散コンサートとほぼ同じアレンジでした。
マンドリンの音とフレーズが切なさを感じさせる瞬間もあるにはありましたが、
やはり、どうしたって2015年の音になっていたと思います。
これは再会のフル・ライヴは期待できそうです。

それでも「ポスターカラー」と「何とかなれ」の2曲で、
加奈崎さんの歌にチャボがコーラスをつけるのを聴くと、
古井戸を生体験していない僕でさえグッときてしまうのだから、
渋谷公会堂で古井戸を体験していたファンの思いを想像すると感動してしまいます。

     **********

続くRCのパートは、転換の最中にステージ後方スクリーンにRCの映像が映されます。
チャボのライヴ・シーンを中心に編集された、見応えのあるものでした。
途中でCHABO BANDが出てきてスタンバイ。
チャボはしばらくスクリーンを見つめていましたが、
その目線の先は過去の自分ではなく、常に清志郎の姿を追っていました。
僕の席からは、チャボは後姿でしたが、おそらくこれは間違いありません。
何を思い、想っていたのかはわかりませんが、
結果としてこの夜のチャボは何度も何度も " 清志郎! " と叫んでいたので、
間違いなくここに居るべき人がいないことのさびしさがそうさせたのだと思います。
しかし今のチャボは「雨あがりの夜空に」を、CHABO BANDで笑顔で演奏しています。
ここまで時間はかかりました。
でも、これはやはり素敵なことだとも感じるのです。

Blue Day Hornsを従えたRCサクセションのパートは、どうしたって盛り上がります。
チャボが演るRCの定番曲ばかりでしたが、そこに現在の個人的な思いが加われば、
そのたびに自分と曲のあいだに新しい関係が生まれます。
過去に聴いた曲ですが、現在に聴ける曲でもあるわけで、それこそ年月の収穫。
1980年にRCサクセションに出会って本当に良かったと思います。

CIMG9033_convert_20150907002917.jpg

古井戸やRC、そしてチャボのソロなどでは渋谷が舞台の重要なライヴがたくさんありますが、
麗蘭はあまりにも京都色が強いせいか、僕には渋谷のイメージはありません。
しかし、この日の「ミュージック」は豪快にポジティヴかつ開放的に放たれていました。
ライヴハウスではなくホール全体を包み込み、満たすパワーを持っていました。
演奏された曲の中でも、僕の中では一、二を争うものでした。

     **********

ソロとCHABO BANDのパートも、ここ最近の定番で固めてきましたが、
新譜が発表される直前ということもあり、
ライヴで披露されていた新曲たちはかなり姿を変えていました。
「SEASON」のように弾き語りからバンド・アレンジになったケースが顕著ですが、
麗蘭で演奏されていた「歩く」も、イントロはチャボから始めていたと思うのですが、
この日は蘭丸が弾いていたように、ちょっとした違いですが効果大でした。
新作、楽しみです。

     **********

先日、ここで記したように、チャボの音楽活動をあくまでも前向きに振り返り、
過去から現在までの代表曲を演奏して歌い、
これまでと、そして今を聴かせながら、これからを伝え、想像させてくれる…という、
まさにこんなステージをしてくれたわけですが、45年を4時間でまとめたことは凄い。
一言で45年と言っても、そのうちの10年が古井戸で、10年がRCサクセションです。
これだけでも凄いのに、その後はソロと麗蘭などで25年です。
何と言う凄まじく、そして素晴らしい45年でしょうか。
そんな45年のうち、35年を一緒に過ごしてきたことを嬉しく思います。

チャボ、ありがとう。
そしてこれからもよろしく。
関連記事
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

「ポスターカラー」に感動しました。

私にとっては加奈崎さんの「OKカモンチャボ!」は陽水さん以上の意外感があった^^(笑)。加奈崎さん好きになりましたが、陽水さんの場合にしても清志郎がいたら無いんだろうなと思うと何とも言えない気分、いえそれはもう悲しい気持ちではなく今となってはそれも多くのつながりや絆が感じられていいかなぁなんて思うようになりました。清志郎は色んな人にバトンを渡してさらに楽しい所に旅立ったんだろうな。


雨のSHIBUYA-AXで初めてバースデーライブを観たあの時から5年経ちました。
そして5年後は50周年。きっとチャボは変らず元気ですね。
楽しそうな虹の向こう側では「チャボ遅いねぇ」なんて(笑)

これはちょっと空想が過ぎるかな(笑)
本当にそんな感じがして私は胸があったかくなるんです。
いつまでも待っててあげてホシイ。チャボすごく楽しそうだし頑張ってるから。


現在の渋谷公会堂でライブを観るのはこのライブで多分私は最後になります。想い出のある場所でのライブの最後がチャボのアニバーサリーでそれも素晴らしくて。良かったです。

Re: tamaさん

素敵なコメントをありがとう。
お互いの中にいるチャボ、そして清志郎を大事にしていきたいですね。
それをたまに打ち明け合って、いつかの二人のようにクスクス笑い合えればよいと思います。

> 現在の渋谷公会堂でライブを観るのはこのライブで多分私は最後になります。
> 想い出のある場所でのライブの最後がチャボのアニバーサリーでそれも素晴らしくて。良かったです。

同感です。

お久しぶりです

お久しぶりです。
時の流れはいろんなものを変えてくれる。
まさか古井戸の2人が並んで演奏する日が来るなんて、夢にも思ってなかったです・・。

それ以外にもホントいろんなことをハートフルに。
やんちゃな面を残しながらも。

チャボを中心としたこのメンバーの世界観、やっぱ凄いですね。
いやぁ・・凄い夜でした。

Re: 恭さん

> 時の流れはいろんなものを変えてくれる。
> まさか古井戸の2人が並んで演奏する日が来るなんて、夢にも思ってなかったです・・。

まったくですね。
2回のフル・ライヴが本当に楽しみになりました。

恭さんとも、こんな場ですが、何だかひとつの再会みたいな気がします。
お互い、まだまだ元気にやっていきましょう。
コメントありがとうございました。

ウルっと・・・

blueさんはじめまして。長らく読ませていただいていましたが、はじめてコメントさせていただきます。
念願の古井戸初体験!と感慨ひとしおでした。加奈崎氏の「FURUID2000」にも合流しなかったチャボの心境の変化っていったい・・・?なにはともあれ感激でした。
マンドリンに関する「泉谷この野郎!」発言も微笑ましく当時を想像させてもらいました。それでも、古井戸編ではウルっとするような安易な思い入れをこばむかのような凜とした佇まいを感じたのはわたしだけでしょうか?
そしてRC編です。ロックンロールショー武道館にも足を運び、いろいろなアーティストがRCの曲を演奏するのを見てきましたが、やはりチャボとブルーデイズによる演奏は、片山氏のとぼけた佇まいや、はじける梅津氏の存在もあって、本当に久々にあの「血が騒ぐ感じ」がよみがえってきました。「君僕」や「いいことばかりは」でウルっとくることは武道館でもありましたが、「雨上がり」でウルっときたのは不思議な感じでした。「これを待ってた!」というか。だいたいフェスで扱われる「雨上がり」って雑な扱いですよね。勢いだけというか。やはり、清志郎の理解者による演奏ならではのものがあるのでしょうか。
そして麗蘭の「ミュージック」のポジティブなパワーにもなぜかウルっときました。
チャボ・バンド&語りの「花園神社」もはじめて生で聞くことができ、渋谷氏言うところの、チャボの「漆黒(笑)」サイドも垣間見ることができたように感じました。「打破」では間奏が終わるころ、野音のときの走り出てきてハモる清志郎の姿が見えた気がしました。
最後に聞けた新曲たち。CDリリースが待ち遠しいです。

追伸
終了後に外の喫煙所に行ったとき、出入り口で新井田氏とすれちがいました。憂歌団加入もあって今回は参加できなかったのかとも思いますが、飛び入りでも何か一緒にやってくれたらと、ぜいたくな妄想を抱いてしまいました。

Re: hiroさん

コメントありがとうございます。嬉しいです。

> 念願の古井戸初体験!と感慨ひとしおでした。

発表されるまでは、正直、古井戸をやることを私は期待していたわけではないのです。
でも、2015年のチャボにとっては必然であり、自然な流れだったのでしょうね。

> 古井戸編ではウルっとするような安易な思い入れをこばむかのような凜とした佇まいを感じたのはわたしだけでしょうか?

本人たちがどこまでそういったことを意識したかはわかりませんが、
もしかして当の本人たちがいちばんびっくりしているんじゃないかとも思っています。
実際にステージに立ってみての手ごたえは、きっと二人が想像していなかったものだったと感じます。

> そしてRC編です。ロックンロールショー武道館にも足を運び、
> いろいろなアーティストがRCの曲を演奏するのを見てきましたが、
> やはりチャボとブルーデイズによる演奏は、片山氏のとぼけた佇まいや、
> はじける梅津氏の存在もあって、本当に久々にあの「血が騒ぐ感じ」がよみがえってきました。

だって、RCサクセションのメンバーがRCを演るわけですからね。
説得力が段違いです。

> そして麗蘭の「ミュージック」のポジティブなパワーにもなぜかウルっときました。

名曲です。個人的BEST1の曲です。素晴らしい演奏でした。

> 最後に聞けた新曲たち。CDリリースが待ち遠しいです。

そうですね。断片的ではなく、早く通して聴きたいです。

> 追伸
> 終了後に外の喫煙所に行ったとき、出入り口で新井田氏とすれちがいました。
> 憂歌団加入もあって今回は参加できなかったのかとも思いますが、
> 飛び入りでも何か一緒にやってくれたらと、ぜいたくな妄想を抱いてしまいました。

コーちゃんやリンコさんとは、必ず再会があると信じています。
Profile

Blue

Author:Blue
1980年4月5日からスタートしたGREATな体験。それは見事に現在に至るまで続いています。

" 君の手を握りたいんだ 君の手を握りしめたいんだ 君の手を握りしめていたいんだ そう いつかのメロディーに聞いた "

Access Counter
Welcome Home!!
Realtime Counter
よォーこそ!
Blue's Link
Blue's BBS
Recent Comments & Trackbacks
twitter
Blueの雑記帳内 検索フォーム
Still Alive And Well
Blue's INFORMATION
チャボの盗難楽器発見にご協力をお願いします
Blog Category
Past Entries
Blog Link
Blog Ranking

FC2ブログランキング

人気blogランキング

ブログパーツ