コーちゃんは間違える/RCサクセション、レコーディングの謎 その1

例えばライヴ盤なら多少の演奏ミスがあっても気にならないし、
その気になればスタジオ作業で差し替えることも可能だ。
オリジナルの「RHAPSODY」が良い例である。
「RHAPSODY NAKED」が出るまで、清志郎のミスは誰にもわからなかったわけだ。

さて、ではスタジオ録音作だったらどうか?
ノリが良けりゃ多少のミスは目を瞑り、そのまま発表する…なんてことは、
ビートルズとジョージ・マーティン以外はやらないだろう。

しかし、日本でも細かく探せばそんな音源はきっとあるのだろうが、
実はRCサクセションにもあるのだ。しかもかなり大胆に…。
RCファンの皆さん、知っていますか?

僕はRCを知る前からバンドをやっていたので、RCのそれは当時から気になっていた。
バンドのメンバーとも良く話題にしていたものだ。
だから、バンドを組んでいた人なら僕と同じように気付いていると思う。

レコードかCDを持っていれば誰でも聴くことができるが、
ここでは90年に再発されたCDを使用して検証してみます。
なお、私は90年再発盤を使用しますが、CDならばどれでも大丈夫です。
アルバムは『BLUE』と『BEAT POPS』を用意してください。

 BLUE キティ KTCR-9004
 BEAT POPS 東芝EMI TOCT-5905

お手元に用意できましたか?
えーと専門的な単語なんかも出てくるかもしれませんが、
わからないものがあっても大丈夫なように進めます。

では、一緒に聴いてみましょう。

まずは『BLUE』。
一曲目の「ロックン・ロール・ショー」を聴いてください。
この曲を作っているのはイントロから聴くことができるコーちゃんのタイコ。
チャボのぶっとく歪んだギター・リフと共に印象に残るフレーズだ。
まぁ、イントロからラストまで、ほとんど同じパターンを続けているわけだ。

で、ここで確認して欲しいのが3.5拍目のハイハット。

  ドドタドドチード

この「チー」の部分(笑)がハイハットです。
主要のメロディ部はこのパターンが延々と続くのだが、
Bメロの「Oh 神様 あの娘とブッとんでいたい」のところだけ次のように変化する。

  ドドタドドドタドドチードドドチードド

問題の部分はチャボのギター・ソロ後のBメロだ。
歌詞で言えば二回目の「Oh カ・カ・神様」の直後。
タイムで言えば 3:19 のところ。

明らかにコーちゃんのハイハットが遅れている…。
二回目の「チー」ですよ。

ただ、『BLUE』はよりライヴ感を出すためにリハ用スタジオで録音したわけで、
その意味ではライヴ録音とも考えられる。
だからこのミスがあってもこの曲のノリが損なわれているとは思えない。
しかし僕が当時からかなり気になっているのは確かだ。

同じパターンが続くから、ついこんがらがってしまうのはわからないでもない。
でも、明らかなミスだし、カッコイイものでは無いだろう。

ただ、4:41 の部分を聴いて欲しい。
何故かここはスネアを二発いれてハイハットを無くしているのだが、
これはアドリヴだと思われる。考えて出たフレーズじゃないと思う。
こういうところがそのミュージシャンが持つセンスであり、
カッコイイ部分なのだ。コーちゃん、さすがである。
こういったフレーズをバンバン繰り出してもらえればいいのだけれど…。

ということで「ロックン・ロール・ショー」はミスよりもノリを優先させたのだろう。
でも、コーちゃんが良くOKを出したと思うのだが…。

次は『BEAT POPS』に行きましょう。

まず「あの夏のGo Go」。
「ロックン・ロール・ショー」とまったく違うタイプの曲だが、
その演奏パターンはとても似ている。
要するに同じパターンが延々とここでも繰り返されるのだ。

  ドドッ ド タン ドドッ ド タン ドドッ ド タン ドッド タン

非常にわかりにくいかもしれないが、
ドラム・パターンを聴いてもらえれば掴んでもらえるだろう(笑)。

ここでのポイントは最後のスネア、拍のアタマの「タン」だ。
この「タン」が最後に残ることによってアクセントが付いているのだ。
さて、歌詞で言う「夕暮れに宙返り」の後に、ごちゃごちゃとしたアレンジになる。
その直後の「昼下がり」と歌われた後。時間では 1:11 の部分。
ここだけ「タン」が一拍早いのがわかると思う。
ただ、これはアレンジなのかミスなのかは微妙である。
僕はミスだと思うが…。

さらに『BEAT POPS』にはもう一曲ある。
「君を呼んだのに」を聴いてください。

「それで君を呼んだのに」とくり返し歌われるバックのドラム・パターン。
ハイハットのチッチッチッ…にバスドラが2、4拍に入るパターンだ。
一回目は三回繰り返した後、「君の愛で~」に行く。
二回目は五回繰り返した後、「君の愛で~」に行く。

問題の部分は二回目の「それで~」が繰り返されるところだ。

おそらくコーちゃんは一回勘違いしたのだろう。
四回目の「それで君を~」の後に、次に行こうとしたのだ。
一回早かったのである。4:19~4:20 のところだ。
しかし、一瞬で「あ、違う!ここじゃない!」と理解したと思う。
ここはうまくアドリヴを決めてオカズのように見せかけることに成功した。
しかし、ここまでだったのだ。
どこで「君の愛で~」に行くかがわからなくなったのだ。

その証拠に 4:27~4:28 を聴けば、コーちゃん明らかに遅れているのがわかる。
これは完全なミスだと思うが、何故このテイクがOKになったのか?
僕にとっての「RCサクセション、レコーディングの謎」のひとつである。

さて、「レコーディングの謎」という大袈裟なタイトルだが、そんな大そうなものでは無い。
シリーズ化して書いて行くかはわからないが、一応「その1」としました。
ネタを持っている方がいましたら、是非、提供してください。
関連記事
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

Profile

Blue

Author:Blue
1980年4月5日からスタートしたGREATな体験。それは見事に現在に至るまで続いています。

" 君の手を握りたいんだ 君の手を握りしめたいんだ 君の手を握りしめていたいんだ そう いつかのメロディーに聞いた "

Access Counter
Welcome Home!!
Realtime Counter
よォーこそ!
Blue's Link
Blue's BBS
Recent Comments & Trackbacks
twitter
Blueの雑記帳内 検索フォーム
Still Alive And Well
Blue's INFORMATION
チャボの盗難楽器発見にご協力をお願いします
Blog Category
Past Entries
Blog Link
Blog Ranking

FC2ブログランキング

人気blogランキング

ブログパーツ