若い広場 オフコースの世界

アルバムの制作過程を追ったドキュメンタリー・ヴィデオはいくつかある。
リアル・タイムで追い、ひとつの作品として仕上げたものや、
あとからまとめたもの等、様々だ。
レコーディング・シーンだけを切り取ったものならヒストリーもののヴィデオの中には必ずあるし、
それは確実にハイライトになっていると思う。
皆が観たいのだ。
でも、さすがにビートルズの初期のまともなものはお目にかかったことが無い。
中期から後期は映画「LET IT BE」があるし、「SGT PEPPER'S」のメイキングモノも作られた。
64年から66年、アルバム「HELP!」から「REVOLVER」までのメイキング映像が、
そのレコーディング風景を含めて出たら昇天ものだが…。
無理(映像が無い)だろうな。

エアロスミスの「メイキング・オブ・パンプ」も必見。
アルバム制作過程自体を作品として出す以上、
完成品は最終的に丁寧な編集をするわけだから、
バンドの裏側をすべてさらけ出すわけではないだろう。
それでもリハのシーンはふんだんだし、
なかなかにヘヴィなシーンも収められており、見ごたえ十分だ。
ただし、普段の姿があまりにもカッコ良過ぎるというのを感じるのも事実。
本当かよ?ってことだ。
「LET IT BE」のビートルズはカッコ悪かったもんね。

いずれにせよ、裏側というものはファンならばいちばん観たいものであるし、
ミュージシャンなら絶対に観せたくないものだろう。

さて、突然オフコースである。

82年、NHK教育テレビで放映されたある番組があった。僕は当時、リアル・タイムで観た。
当時の僕にとってのオフコースは、ヒット曲を連発していたニューミュージックである。
この番組を観たのはたまたまだったのか、
それとも意識をしてのことだったのかの記憶はもはや無い。
だいたい、どんな内容の番組かも知らなかった。
もしかしたら、TVに出ないオフコースが初めて出るという話題だけで、
観てみようと思ったのかもしれない。

 ”若い広場 オフコースの世界”

アルバム「over」の制作過程を追ったドキュメントである。
メンバーのインタビューやライヴのシーンを挟むが、
ほとんどがレコーディング・スタジオでの彼らを捉えたもの。
僕はこの番組を観て、オフコースに対する印象が変わった。

アルバム制作、所謂ミュージシャンの裏側を観たのはこれが初めてだったので、
まずそれが興味深かった。
オフコースに偏見を持っていたわけでは無かったが、
彼らの曲が生まれる裏側のイメージが湧かなかったので、
「こんな過程を経ていたのか」という当たり前のことにも、驚いた覚えがある。

この時期の彼らの音は、レコードになるとあまり感じられなくなるのだが、ハードである。
レコーディングのリハーサルの場面を観ても、
その音はかなりハードだ。ギターは歪み、リズム隊もヘヴィ。
特に大間ジローのドラムの重さは、クイーンのロジャー・テイラーっぽい。
この音に、あのヴォーカル、コーラスでオフコース・メロディが乗るのだから、
独特なサウンドになっていた。

その最大の特徴であろうヴォーカル・パートのレコーディング・シーンがハイライトだと思う。
完成バージョンとは違ったメロディや譜割で歌われる「哀しいくらい」。
歌入れをする小田和正にアドバイスをする清水仁。
彼の役割や存在はかなり大きかったようだ。

「愛の中へ」のコーラス・パート。小田と鈴木康博によるレコーディング。
これぞオフコース!というシーンだ。

僕はこの番組を観た後にアルバム「over」を手にいれた。
制作過程を観ているので、細かいところまで本当に良く聴いた。
こういった聴き方を僕がするバンドは、ビートルズ以外にいない。
だいたいオフコースは、こういう聴き方からいちばん遠い存在だっただろう。
でも、本当に良く聴いた。
エアロスミスの場合、「PUMP」を聴きかえすということはしなかったが、
オフコースにはそれをしたのである。
何故だろう?

この番組は2002年にDVD化されている。
今観ても面白い。優れたメイキング・ドキュメントだ。

そして、この当時のオフコースにとって忘れちゃいけないのが、
82年6月の日本武道館10日間ライヴだ。
その最終日を収録したヴィデオは必見である。
好きか嫌いかは別にして、オフコースに偏見や変なイメージを持っている人にこそ観て欲しい。




/ 東芝EMI(2005/09/14)
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1980年4月5日からスタートしたGREATな体験。それは見事に現在に至るまで続いています。

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