特集されるRCサクセション

ミュージック・マガジン、2005年9月号の特集は「忌野清志郎とRCサクセション」である。
清志郎のデヴューから35年ということで、区切りが良いための特集らしい。
以前、ロック画報(2002)でも「RCサクセションに捧ぐ」という特集があった。
この二冊が現時点で「雑誌のRC特集本」としては決定版と言えそうなので、個人的に書いてみたい。

僕がリアル・タイムで聴いてきたバンドが、
このような特集が組まれるようになったということに対しては、
バンドがもう事実上消滅しているとはいえ、自分の中ではまだ生きているわけだから違和感はある。
しかし、まだ知らない人たちに、その音や存在を知らせられるということは、とても嬉しい。

さて、ミュージック・マガジンの特集である。

●写真
80年当時のものが文句なく完璧にカッコイイ。もちろんおおくぼひさこによるものである。
彼女の撮るRCは、他のカメラマンとは確実に違う。
それが何なのか、どこなのかは説明できないのだが、
観てもらえればわかると思う、としか言いようが無い。すいません。
特に16ページのシャウトする清志郎。
こういった写真を撮れるのは、おおくぼさんしかいない(と思う)。
この清志郎からは、ロック・ヴォーカリストが持つすべての要素が伝わってくる。
僕は彼女が撮るRCがいちばん好きである。

●インタヴュー
清志郎の音楽的なことを中心に過去を振り返ってもらったものが良い。
しかし、だからこそ突込みが甘い。
もっともっと細かいところまで聞いて欲しかった。
RCのサウンド、特にレコーディングについてはかなり謎な部分が多いので、
今後はもっとこの辺を掘り下げたインタヴューを期待したい。

チャボのインタヴューは、RC、清志郎に対する想い、思い(愛情)が溢れていて感動的である。
また、オリジナル・メンバーであるギタリスト破廉ケンチに対する発言は、
あまり語られたことが無いので貴重。

●レヴュー
ミュージック・マガジンはレコード・コレクターズ誌を発行しているので、
かなり期待していたが拍子抜けだ。
あまりにもあっさりしすぎていて、まったく物足りなかった。
これじゃフリーペーパー並みの内容(言いすぎかな?)である。
しかも「THE KING OF LIVE」を武道館のライヴと記述しているというミス。大失態であろう。

●その他
志田歩、大貫憲章による記事は良かった。こういう個人的な視点で書かれてるものは、
たとえ僕と感じ方が違っていても面白い。いや、違っているほうが面白い。

元「宝島」編集長の関口誠のインタヴューは、もう少し大々的に取り上げるべきだと思った。
RCを大きくした張本人の一人である。
バンドのパワーだけでも、おそらく十分歴史に名を残しただろうが、やはり宝島の影響は大きい。

次にロック画報。

●写真
オリジナルの三人のレアな写真は◎。
また、おおくぼひさこ、岡部好によるライヴ・フォトを見比べられるのも良い。
例えば44,45ページの岡部好、47ページのおおくぼひさこ。
これを見れば、おおくぼさんの写真の特徴が少しはわかってもらえるかもしれない。

マイナス点を挙げるとしたら、すべてモノクロだってことかな。

●インタヴュー
清志郎と破廉ケンチに聞くという形式は初めてだっただろう。とても良かった。
以前、ロッキン・オン・ジャパンでは清志郎とリンコが語るRC史というインタヴューがあったが、
あれも良かった。
いつかは清志郎とチャボが語るRCサクセションというのを期待したい。

ここでもチャボのインタヴューがあるが、今回のミュージック・マガジンと基本的に内容は同じだ。
おそらくチャボは、RCに関する取材でしゃべることを、ある程度決めているのだろう。

●レヴュー
かなり気合が入っていて、とりあえずマニアも満足できる及第点だと思う。
「ブーアの森へ」など、結構どうでも良さそうなものまでレヴューされているし。

●その他
未発表ライヴCDが付録で付いている。これだけで買う価値が大有りだ。
P-VINEから出た編集盤「猫が眠ってる」。
これに収録されている「どろだらけの海」ライヴ・ヴァージョンも凄かったが、
個人的にはこちらのほうがぶっ飛んだ。
「猫が眠ってる」を探すよりも、この本を入手するのが先である。

最後に総合点。

ミュージック・マガジン 40点(期待していたからこそ、まったく物足りない)
ロック画報  70点(僕としては、CD以外はこれでも物足りないので)


今後はRCを特集する雑誌は出てこないかもしれない。
しかし、是非それを実現して欲しいのは「宝島」である。
「宝島」が総力をあげてRCサクセション本を作ってほしい。
だって、その正確な資料的要素はともかく、
いまだに81年に出た「愛しあってるかい」がRC本の最高峰なのだ。
あれを超える本を作れるのは、それを出した「宝島」しか無いだろう。

清志郎本「生卵」、RC本「遊びじゃないんだっ」については、いつか機会があれば書いてみたい。




※このエントリーは、以前のブログ『Blueの雑記帳』に書いたものです。
  画像はすべて削除いたしました。
  ここから下は、当時頂いたコメントになります。

Blue1981
2005/12/24 0:54

Rainbowさん 古い記事にコメントありがとうございます。ミュージック・マガジンのバック・ナンバーは手に入ると思いますよ。 私が持っているRCものは80年以降なので、そんなにレアなものは無いんですよね。Rainbowさん所有のコレクションのほうが凄いですよ。


Rainbow
2005/12/23 20:46

(http://ameblo.jp/rainbowgraf/)
2005年9月号ってことは、版元に問い合わせればまだ手に入るのでしょうかしら? Blue1981さんのお持ちのものはただならない量と質ですねっ♪


Blue1981
2005/08/24 12:38

NO ONEさん 「雨あがり~」はともかく「ボス~」ですか?しかも10歳で…。海外で、しかも車中で聴くRCってどんな感じなんでしょうか?


NOONE
2005/08/24 9:41

(http://spaces.msn.com/members/inmyplaceinyourplace/)
好きな人にとっては たまらない本ですね~。旅行中、車の中で結構RC聴いてました。次男(10歳)が「ボス しけてるぜ」と「雨あがりの夜空に」が気に入っちゃって。もう、くりかえし、くりかえし・・。「ボス しけてるぜ」、ヴォーカルもいいけど演奏が最高にクール!音のひとつひとつがずしんと響いてきて何度聴いてもよかったです。(今まであんまりじっくり聴いたことない曲だったんで)
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ロック画報復刊

知らない間に復刊になっていますね
これで、たくさんの方が手にする事が出来ますね

vitaminさん

> 知らない間に復刊になっていますね
これは手に入れていなかったRCファンは嬉しいでしょうね。
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1980年4月5日からスタートしたGREATな体験。それは見事に現在に至るまで続いています。

" 君の手を握りたいんだ 君の手を握りしめたいんだ 君の手を握りしめていたいんだ そう いつかのメロディーに聞いた "

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