マイルス・デイヴィスとモーツァルト

もう何年前になるだろうか。
ロック一辺倒だった僕が何故かクラシックやジャズにも興味を持ち、
いろいろなCDを買いまくっていた時期があった。
所謂ガイドブック的な本を買い、まずは活字の情報で聴きたいアルバムを選出。
とは言っても最初は定番モノが中心となる。要するに名盤と呼ばれるものだ。

ジャズは結構選びやすかった。
誰に聞いても何を見ても「名盤」というものがたくさんあったからだ。
そういったものを基準にする以外では、
ミュージシャンの発言や小説やエッセイも参考にした。
TVで矢野顕子がビル・エヴァンスの話をしているのを観て「ワルツ・フォー・デビィ」を買った。
村上龍のエッセイに、
チャールズ・ミンガスのレコードが出てきて「黒い聖者と罪ある女」を買った…という具合だ。
今考えると、かなり無謀だ。

そんな具合で揃えたのはジョン・コルトレーン、ソニー・ロリンズ、
エリック・ドルフィー、キャノンボール・アダレイや、ウェス・モンゴメリー、グラント・グリーン。
そしてマイルス・デイヴィス、ビル・エヴァンス等々…。
いずれも巨匠と呼ばれる人達の代表作をとにかく聴いたものだ。
まだまだ奥深い世界だし、その良さの何十分の一しかわかっていないと思うが、
今でもたまに部屋にこれらのCDが流れる。

もう一方のクラシックはジャズとは勝手が違っていた。まずは曲がある。
そして指揮者や演奏者、である。
この曲は誰の何年の演奏が名演と言われている…なんていうのを探さなくてはならない。
はたして聴き比べてもいないのに名演なんてわかるのだろうかと言うことはこの際は無視した。
とにかく興味を持った曲の、それら名演と呼ばれるものを探した。
所謂バロックの名曲やモーツァルト、ショパンが好きで、良く聴いた。

さて、仲井戸麗市のエッセイ「だんだんわかった」に出てきたのが、
マイルス・デイヴィスとモーツァルトである。
このときは、もうジャズ熱、クラシック熱は一時期よりも冷めていたのだが、
チャボが挙げた曲に興味を持たないということは僕にとっては有りえなかったので、
両方ともすぐにチェックした。

マイルスは「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」。
夜のターン・テーブルにはこのアルバムがいつもセットされている…
という文章がとても素敵で僕も真似をした。
ただしCDプレーヤーだったが。

そしてモーツァルトは「レクィエム」。
会いたかった人の家の窓から流れてきたモーツァルトのレクィエム…
という文章がやはり印象的だった。
モーツァルトについては、映画「アマデウス」は観ていたが、
その当時は曲については何もわかっていなかったし、
それはこの時点でも同じだった。
本当に有名な曲しか知らなかったし、それも聴かないとわからないというレベルだ。

「レクィエム」について調べてみると、モーツァルトの絶筆となった曲とのこと。
しかも、曲の誕生にまつわるエピソードも何だかミステリアスで、
そういうのが好きな僕は俄然興味を持った。
ある日、灰色の服を着た見知らぬ不気味な男がモーツァルト邸を訪れ、
署名の無い手紙を見せてレクィエムの作曲を依頼する…。
この、まるで小説や映画のオープニングのようなエピソード。
そして自身の命をかけて作曲したのがレクィエムという、あまりにも出来すぎた偶然。
何だか凄いなぁと思って、単なる曲とは違ったものがそこにあるような気がしたものだ。

ジャズもクラシックもかじった程度、いや、自分ではまだ舐めた程度だと思う。
今でも興味はあるし、機会があればいろいろなものを聴いてみたい。
どこかに当時買ったガイド本があるはずだ。
そろそろ本格的に部屋の掃除をして、引っ張り出してみよう。

何だかジャズやクラシックが無性に聴きたくなった、秋の一日でした。
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1980年4月5日からスタートしたGREATな体験。それは見事に現在に至るまで続いています。

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