ステップ!/RCサクセション from『RHAPSODY NAKED』 -2005-

清志郎以外はスタジオ・ミュージシャンで録音された事で有名な「ステップ!」であるが、
ライヴでは、おそらくRCの全ナンバーで最もヘヴィな演奏の曲だったと思う。
その要因は、およそRCサクセションらしくないと思われるこの16ビートのリズムであろう。

悪いけれどコーちゃんとリンコのリズム隊では、
どうしたって跳ねるようなビートやグルーヴを出すことは困難。
しかも銀次とチャボのギター・スタイルも、このリズムとは相性が合わないタイプだ。
曲もマイナーだし、メロディーも泣きのフレーズが満載である。
そんな曲をこのメンバーのRCが料理するわけだから、どうしたってヘヴィな演奏になるのだ。
その結果、こうしたRC流16ビートのヘヴィなライヴ・ヴァージョンが出来上がる。

この「RHAPSODY NAKED」で聴くことができる演奏は凄い。素晴らしい。
RCでは無いが、後の「GLAD ALL OVER」のヴァージョンと聴き比べれば、
その違いは明らかだ。
「GLAD ALL OVER」では、特にそのリズム隊はスタジオ・ヴァージョンに近い演奏であった。
ただ、ベースもドラムも派手だけど、軽いのだ。
これはテクニックがあれば演奏が良くなるとは限らないと言う好例である。

更に言えば、「ステップ!」のライヴ・ヴァージョン自体が貴重だ。
79年のスタジオ・ライヴがNHK-FMサウンドストリートで、
そして81年の武道館での演奏がフジテレビでオン・エアされた以外、
RCサクセションとしてのライヴ音源は、公式にはほとんどお目見えしていないはずだから。

曲は、僕が大好きだった清志郎のMCのひとつ、
「去年、ビンビンに売り出した曲で…」で始まる。
ちなみにこのMCの応用編では、
「バリバリに売り出し中のシングルで…」等がある。

さてここで、この久保講堂ライヴの目撃者らしい話をひとつしたい。
当日のライヴも既に後半であった。メンバーのノリも上がっており、
観客も爆発寸前であったはずだ。
ただ、この「ステップ!」が始まる前までは、
まだまだ観客は自分の席で騒いでいたのである。
しかし「ステップ!」が始まると同時に、
一部の客が我慢できずにステージに向かって走り出したのだ。
これが合図となり、一階の観客がステージへ突進したのである。
あの久保講堂の熱狂のきっかけである。

この一部の客というのが、僕らであった。
もしかしたら、この「僕ら」は他にも出てくるかもしれない。
しかし、これだけは絶対に絶対に、絶対に譲れない。
決して記憶違いでも無い。自信を持って「僕らだ」と言うことができる。
久保講堂の熱狂の引き金を引いたのは、僕らである。

「RHAPSODY NAKED」を聴くと、
「ステップ!」の前後で会場のノリがまったく変化しているのがわかるだろう。

この曲での聴きものは、あえて僕は小川銀次によるギターを挙げたい。
梅津和時のサキソフォンがあるため、あまり前面に出ていないが、
曲を通してそのバッキング・プレイからギター・ソロまで銀次のギターをじっくり聴いてみて欲しい。
気が利いた本当にカッコイイギターを弾いている。
そして、間奏のギター・ソロ。スリリングな最初の一小節!
音を外しているのも、
ミスというより興奮し気分が高揚していた故のプレイであると信じているため、
まったく違和感は感じない。

「RHAPSODY NAKED」。
中盤のハイライトである金子マリとのセッションや、
あまりにも感動的なラスト・ナンバー「指輪をはめたい」でのエンディングが素晴らしすぎるが、
ある意味でこのアルバムを代表する曲に「ステップ!」を強く押したい。

最後に「ステップ!」以降に演奏された曲のタイトルを並べてみよう。

 ステップ!
 スローバラード
 雨あがりの夜空に
 上を向いて歩こう
 キモちE
 指輪をはめたい

これがRCサクセションである。
何も言うことは無い。


※このエントリーは、以前のブログ『Blueの雑記帳』に書いたものです。
  画像はすべて削除いたしました。
  ここから下は、当時頂いたコメントになります。

Rainbow
2006/01/15 9:35

そのタオルのエピソードも凄い!熱いですね☆☆ Blue1981さんのクールなイメージも塗り替えられちゃいます♪


Blue1981
2006/01/15 2:57

Rainbowさん 「スローバラード」の前から、観客の声がいきなりオン・マイクになっていますからね。あれはステージ上にあったマイクが拾っているハズです。「ステップ!」の前とは臨場感が違いますよね。 もうひとつ個人的なエピソードを話すと、実は私、あの場で清志郎とタオルの引っ張り合い?をしているんですよ(笑ステージで清志郎が汗を拭こうとしたタオルを私が取ろうとしたんですね~。あれ、取れたら貴重なグッズになったんだけどなぁ。


Rainbow
2006/01/15 2:19

(http://ameblo.jp/rainbowgraf/)
夕べ、夜中に読みにきまして、一旦帰りました。もう一度聴き直してくるためです♪ Blue1981さんのこの記事読んでから聴いたら、凄いですね。「おまえらふざけた奴等だぜ」って嬉しそうにきよしろうさんが言うのがそうかって、腑に落ちました。 恭さんの記事にBlue1981さんのコメント、しっかり覚えていますとも!あれが始まりでしたねえ・・・。まさか自分もその一曲に参加できるなんて思ってもいなかったけれど、いい記念になりました。 おつかれさまでした。いい記事をありがとう!完成に乾杯!!


Blue1981
2006/01/13 23:52

Yin Yanさん わざわざどうもです。私からもコメント返しましたので、よろしくです。 映画についても書いてみたいけど、今のところは音楽と読書だけで精一杯ですね~。


Yin Yan
2006/01/13 23:16

(http://blog.livedoor.jp/hendrix1/)
こんにちは!映画「輪廻」へのコメントありがとうございました。「RHAPSODY NAKED」個人的1曲解説バトンではお世話になりました。ついに全曲制覇ですね、ゆっくり読ませていただきます。 コメントの返事はちょっと長くなったのでボクのブログのほうで返答させてもらいました。時間がある時にでものぞいてみてください。ではヨロシクお願いいたします。


Blue1981
2006/01/13 20:57

恭さん 楽しかったな、これ(笑また機会があったら同じようなのをやってみたいですね。


Blue1981
2006/01/13 20:54

nobuさん いや、あの場にいれば、きっと誰かが突進したでしょう。最初にそれをやったのが私達だったということです。おかげで「スローバラード」以降はステージかぶりつきど真ん中で観られましたから、最高でした。



2006/01/13 13:21

(http://ameblo.jp/mautabgorotomoyusei/)
ついに全曲制覇ですね。しかし最後にこの曲をBlue1981さんに残しておいて大正解でしたね。こんなエピソードがあったとは・・。 バトンに参加していただいた方々とは、これがきっかけで多くのつながりがもてた事は本当に嬉しいですね。思えばこれは自分の最初の記事に冗談でBlue1981さんが”この調子で全曲解説を”とコメントしていただいたことからの動きでした。それならばこのアルバムを聴いた多くの方々の思いを感じたいということで提案させていただいた次第です。ぜひBlue1981さんの方でも「バトンまとめ記事」をアップしていただきたいです。下書きに書いてると言っていた事、忘れてませんから(笑) 本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。


nobu
2006/01/13 8:40

(http://ameblo.jp/nobu-s)
お~。とうとう全曲そろいましたね。すごい記事でトリを飾りましたねえ。 blueさん、久保講堂の熱狂のきっかけの引き金を引いた一人だなんて・・すごい・・。そうだったんですね。確かに、ステップ以降の盛り上がりはすごいものがありますね。生の体験を聞かせてもらって、Nakedがますます生きて迫ってくるようです。ありがとう!
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1980年4月5日からスタートしたGREATな体験。それは見事に現在に至るまで続いています。

" 君の手を握りたいんだ 君の手を握りしめたいんだ 君の手を握りしめていたいんだ そう いつかのメロディーに聞いた "

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