祝!Thumbs Up Jumping!! Night!!! 仲井戸CHABO麗市 with 早川岳晴 2012.5.5

横浜Thumbs Up、14周年記念ライヴ。
この会場でこの二人のライヴとなると、
どうしてもあの日この日を思い出してしまうけれど、もう時間は経っている。
中盤で「君が僕を知ってる」が演奏されても、僕はずいぶん我慢ができるようになった。
というか、チャボ自身も、その感情の出し方が違ってきているのだろう。
これまで必ずと言っていいほどあった天を指す仕草も、
清志郎の名を呼ぶ回数も減った。
もちろん回数の問題ではないことはファンならわかっていると思うけれども。

     **********

ヴァン・モリソンにインスパイアされたという新曲の「つぶやき」以外は、
これまで二人の共演で演奏された定番曲が並んだGO!!60の再現という内容だった。
それでも、チャボのソロを100%堪能できたのが久しぶりだったこともあり、
僕自身はじゅうぶんに満足できたライヴだった。

     **********

この日に演奏された曲について特筆すべき点はひとつ。
「僕らのビッグ・ピンク」だった。
この曲は、元々はザ・バンドの「The Moon Struck One」のカヴァーで、
チャボがいつものように日本語詞をのせて歌ったものだ。
「I Can't Get Over You」が「夏の口笛」になったように、
「The Moon Struck One」も「僕らのビッグ・ピンク」になった…という曲だ。

     **********

チャボは「カフーツ」というタイトルで、
94年の清志郎との夏をエッセイに記している。
このタイトルもザ・バンドの曲である。
そしてこのエッセイには「ムーン・ストラック・ワン」も出てくる。

チャボは " 昔住んでいた家で、良く清志郎と共作をした " という話をたまにする。
僕が記憶しているそこで作られた曲は、まず「よそ者」。
そして「雨あがりの夜空に」だ。

  なぁチャボ、ライヴの後半で盛り上がる曲を作ろうぜ
  そうだな清志郎、こんなリフはどうだ?

こういったシチュエーションでチャボは「雨あがりの夜空に」について話していた。
それは事実なのかどうかはともかく、僕のアタマには確かに浮かび、
曲が出来上がっていく過程も、間違いなく目に浮かぶ。
おそらく他にもRCサクセション時代の曲がここで生まれたのだろう。
レコーディングに間に合わせるために徹夜で共作したという「ハイウェイのお月様」も、
この場で生まれた可能性は高い。

ザ・バンドがボブ・ディランとの共同生活でたくさんの曲を作った場所。
ビッグピンク。
チャボは清志郎との共作が生まれた場所を、同じくビッグピンクと呼んでいるのだろう。

     **********

「僕らのビッグピンク」という曲を、僕自身が聴いたのは数回だけだ。
何故だか最初は記憶から抜けていたほどの印象しかなかったけれど、
それでもあんな歌詞だし、
おおくぼひさこさんの写真集 『BOYFRIEND』 にその歌詞が掲載されたことで、
その後は演奏されるたびに印象に残るようになった曲だ。

そんな曲の最後に、この日のチャボは二つのフレーズを歌った。
いや、歌ったというよりもつぶやいたというほうが近い。

  こんな夜に
  バッテリーはビンビンだぜ

「雨あがりの夜空に」の歌詞だった。
僕がこの曲を聴いた限りでは、初めてのことだ。
前述した僕が思うチャボにとってのビッグピンク云々は間違いないと確信した。

     **********

そしてもう一つ、印象に残ったことがある。
曲や演奏についてではないけれど、
5/2にスティーヴ・クロッパーと同じステージに立てたことについてのMC。
ピックをかっぱらえば良かったとか、チャボらしく笑わせてくれたが、
昔から聴いていたギターの生音が聴こえて感動したということ、
クロッパーにギターを褒められて嬉しかったということなどを聞かせてくれた。
もちろんこういった話も良かったのだが、僕が感動したのはまた別の話だった。

実際の武道館のステージ上でのチャボとクロッパーの立ち位置の距離。
そんなに遠くは無かったとはいえ、それなりに離れていた。
でも、チャボはMCで "この辺にクロッパーの背中があってさぁ " と、
本当にすぐ目の前で弾いていたように話してくれたのである。
このことに僕は感動してしまったのだ。
そこにチャボの想いの深さと強さを感じたからだ。

ビートルズが来日した1966年。
仲井戸麗市少年はビートルズに会いたくて宿泊先のホテルに行ったという。
そこで、自分の前を通った車の中に赤茶色の髪をした人を見つけ、
あれはジョン・レノンだった。すぐ目の前をジョンが通った…と思い、
車の中から手を振った人が、その振った手が左手だったから、
あれはポールだ…と思っているというエピソード。
エッセイにも書かれているし、直接ファンに話してくれたこともある。
僕はこの話が大好きで、たとえそれが実際にジョンとポールでなかったとしても、
チャボにとっては目の前を通ったのはジョン・レノンであり、
手をふってくれたのはポール・マッカートニーなのである。
その仲井戸少年の想いの深さと強さに感動するのだ。

こういった理由で、何気ないMCの中でふれた話だったけれど、
チャボの想いを感じることができて嬉しかったし、感動したのだった。

     **********

チャボには珍しくライヴが早く終わったし、
お月様がきれいだったので、この日は遠回りして帰った。

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感謝!

この日のライブ行っていないので、
貴重なクロッパーとの共演エピソード、教えていただいて
ありがとうございます。嬉しいです。

実はワタクシ、theBANDが大好きでして、
(清志ちゃんとチャボの影響ではないのですが、
再結成のライブの時、清志ちゃんにお会いした事があります)
先月レヴォン・ヘルムが亡くなりまして(しかも同じ病気で・・・)
悲しんでいるのですが、長年不和が伝えられていた
ロビー・ロバートソンが最後に病室を見舞ったという話を聞き、
なんともいえない気持ちになりました。

一緒にバンドをやって輝いていた、彼らだけが持っている、
何か深いつながりがあるんでしょうね。
去年ジョージの映画の中で、リンゴとポールが見舞った時の
エピソードを語る場面がありましたが、それも泣けました。

チャボと清志ちゃんのつながりにも同じものを感じます。
やっぱりバンドって・・・なんかイイですね。

Re: the crow さん

> この日のライブ行っていないので、
> 貴重なクロッパーとの共演エピソード、教えていただいて
> ありがとうございます。嬉しいです。

チャボは本当に嬉しそうでした。

> 一緒にバンドをやって輝いていた、彼らだけが持っている、
> 何か深いつながりがあるんでしょうね。

それが何なのかを私はわかることはできませんが、
そういうものがあるんだということはわかります。
ファンとしてはそれでじゅうぶんなんじゃないかな…って思います。
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