A BIGGER BANG TOUR/ROLLING STONES 東京ドーム 2006.3.22.

感動した。

その理由を言葉で説明するのは難しいのだが、
以前も似たような強い感情にかられたことがある。
似たような…と書いたが、もしかしたら同じ感情のような気もする。
それは2002年のポール・マッカートニーの来日公演だ。
この時はオープニングの「Hello Goodbye」が始まって、
ポールが“You say yes, I say no”と歌った辺りで、
もう右手に双眼鏡、左手にハンカチとなり、ライヴの中盤までそれが続いた。
泣けて泣けて仕方が無かった。
ただし、今でもいったい何に感動したのかはハッキリしない。

さて、東京ドームの音の悪さは相変わらずだが、僕が嫌いなのは音質では無い。
輪郭がぼやけてしまい、フレーズがハッキリと聴こえないことである。
今回のオープニングが「Jumping Jack Flash」ということはわかっていた。
それでもオープンGのチューニング、カポ4のあの強烈なイントロを聴き逃さないようにしていたが、
案の定ぼや~っとした音で最初の一音はまったくわからなかった。最悪だ。

しかし、今回のライヴで不満だったのはここだけである。
「Let's Spend The Night Together」「She’s So Cold」と続く前半3曲で、
既にロックン・ロールなストーンズが全開で、この日のライヴに期待が膨らんでくる。

「Oh No Not You Again」から、喜んだ人が多かっただろう「Sway」を決めた後、
ステージ中央にはイスがセットされる。
僕の双眼鏡のレンズはロニーがアコギを背負うのをキャッチ。
ということは、アコースティックなセッションか…。
「Angie」だったら嫌だなぁ…なんて思っていたが、
飛び出したのは60年代名バラードのひとつ「As Tears Go By」であった!
この曲は、キースがイスに座り12弦のアコギをプレイしている隣で、
ミックがスタンド・マイクで歌うのだ。スクリーンには二人の2ショットが映る。
これは「きた」。「きた」でしょう、皆。「きた」よね?「きた」はずだよ、絶対。

じっくりと聴かせた後には「Tumbling Dice」で一気に盛り上げ、「Rain Fall Down」。
そしてレイ・チャールズに捧げての「Night Time Is The Right Time」を演奏後、
メンバー紹介となる。

キースがジャケットを変えた。
自分のコーナーはちゃんと衣装替えをするんだなぁ(笑)。
まずは「This Place Is Empty」。
2曲目は何を持ってくるかと思っていたが、テレキャスを手にしたのを見て、
あぁ、これは「Happy」かなと思ったらやはり「Happy」だった。
歌ってる途中にミックが出てきて、
ワン・マイクでキースとサビを歌ってくれないもんかなぁと思っていたが、
やはり無理だった。

お次は中盤のハイライト、Bステージである。
ステージへ移動しながら演奏したのは「Miss You」。
初めてライヴ・ヴァージョンの「Miss You」がカッコ良く聴こえた。
ステージ移動後の一発目は「Rough Justice」。これがまた最高だった。
ストーンズ・ロックン・ロール、ここにあり!であった。
続けて「Get Off Of My Cloud」であったが、このアレンジは今ひとつだったなぁ。
60年代の曲は、できれば当時のままで演奏して欲しいというのが僕の希望である。
だから個人的にはちょっと頂けなかったが、仕方ないかな。
そしてメインのステージへ移動しながらの演奏は「Honky Tonk Women」。
ここからどーんと客席のヴォルテージが上がったと思う。

ラストまでは名曲のオン・パレードだ。
「Sympathy For The Devil」。
間奏のギター・ソロは、もう少し鋭くキメてくれよキース!と思いながらも、
やはりこのリズムには身体が反応してしまう。
お次はキースがアコギではなくテレキャスでキメた「Paint It Black」。
そして期待通りのラウドにディストーションしたギターを聴かせてくれた「Start Me Up」。
あぁ、やっぱりストーンズ・クラシックスはカッコイイ!
この辺はもう “どうにでもしてくれ状態” である。

そして本編の最後を飾るのは「Brown Sugar」だ。
この曲の間奏、ボビー・キーズによるサックス・ソロが終わった時である。
いきなり泣けた。涙がバーッと出てきた。何なんだ、いったい。
キースのカッティング。チャーリーのスネア。そしてステージを駆け回り、歌い、煽るミック。
それらを観て聴いていて、何だか嬉しくて悲しくて切なくて楽しくて泣けたのかな…?

アンコールは「You Can't Always Get What You Want」に「Satisfaction」。
この「Satisfaction」でも、何故だか僕は大泣きであった。
”I Can't Get No Satisfaction」と歌いながら泣いているというのは、
つまりどういうことだろう(笑)。
それにしても「Brown Sugar」と「Satisfaction」で泣いたのは初めてである。

いったい何に感動したのだろう?
途中まで観ていて、今までのストーンズ来日公演よりも何だか楽しいなぁと感じていたのは事実だ。
スタジアム・コンサートって楽しいんだなぁ。
それをしっかりと演るストーンズは偉大だなぁ…とずっと思っていたし。
自分では気付かなかったのだが、
どうも今回は過去のライヴとは違った立ち向い方を僕はしていたらしい。
それを言葉にできないのがもどかしいが、自分の中にハッキリと感じることはできる。
でも、それだけでこんなに感動するものだろうか?

「Satisfaction」のクライマックス。
客側から観てステージ右側にギターを弾くキース。そして左側にミック。
二人が左右に分かれる。
歌っていたミックが一気にステージをキース側に向かって駆ける。
そしてキースとすれ違う瞬間。一瞬の出来事であったが、僕は観た。
いや、そう観えただけのかもしれないが、もうどっちでもいいんだ。
僕の目にはハッキリと観えたのだから。

ミックはすれ違ったその瞬間にキースの背中か肩をポーンと右手で叩いたのである。
僕がストーンズで泣いた理由は、もしかしたらこれなのかも知れないなぁ…。



※このエントリーは、以前のブログ『Blueの雑記帳』に書いたものです。
  画像はすべて削除いたしました。
  ここから下は、当時頂いたコメントになります。

Blue1981
2006/03/25 16:06

7hot-creamさん

そうです!私はいつも早めに会場に行き過ぎてしまうことが多いのですが、始まる前の何とも言えない気持ちになるのが好きなんですよね。

今回は残りの公演も期待大ですよ。可能なら是非、どこかに足を運んでください。


7hot-cream
2006/03/25 11:41

(http://spaces.msn.com/bluespower/)
こんんちは

感動が伝わってきますね
目に光景がうかびます。
会場にいくまでのドキドキや始まる直前の緊張感
ライブはやはりいいですね…

曲目をみると名曲ばかりですね
うらやましいです。

Sympathy For The Devil

Brown Sugar
また 見たかったです。


Blue1981
2006/03/25 1:16

nobuさん

ストーンズの記事へのコメント嬉しいです!ありがとうございます。

どうだったのか…ですか?
記事の通り、恥ずかしながら男泣きでしたよ(笑

ただ、これを書いている今、実は二日目から帰ってきた後なんです。もう、更に大変でした!頭の中がぐっちゃぐちゃです!


nobu
2006/03/24 8:55

(http://ameblo.jp/nobu-s)
おお~行ってこられたんですね!どうだったのかなあと思っていました。
レポありがとうございます!うんうん、感動が伝わってきます!
何か泣けるっていうのもわかるような気がします。


Blue1981
2006/03/24 0:55

prodigalさん

コメントありがとうございます!
トラバだけじゃないんですが、どうもmsnは他のブログと相性が悪いというか、ダメなんですよね。気分は「One Hit」です(怒

それにしても、レコード・デヴューからだけ数えても、ひとつのバンドで42年間一緒の三人が日本のステージにいるんですよね、今。あ、ロニーはまだ30年しか一緒にいないので、新参者ですから(笑

それを一緒に観て聴いてこうやって語り合えるのは、素晴らしい事だと私も思います。皆さん、あの日、あの場所に、ストーンズと一緒にいたわけですからね。すげ~!


Blue1981
2006/03/24 0:48

V.J.さん

私は最初の3曲を聴いて「今日のストーンズはギターで行くんだな」と思いましたよ。実際はサポートがありましたが、あれ、5人だけの音で最後までかましてくれても十分だったはずです。そこがまず良かった。

そんな音を鳴らしたあげくのBステージですからね。あそこでミック、キース、ロニーが並んで立っているだけで物凄い存在感。あの小さな場所にチャーリーも含めた4人がいるわけだ。もう何もいらんでしょう。

過去、ミックとキースが絡むケースはとても少なかったし、視線さえ合わす機会も数える程度。今回私が目撃したシーンもそんなケースに過ぎないし、本当に一瞬の出来事だったのですが、ジーンとしましたね。


Blue1981
2006/03/24 0:30

yukoさん

残念ながら関西公演が無いんですよねぇ。せめて大阪ドームか大阪城ホールであれば…。

今回の涙はですね。枯れる類の涙じゃ無かったです(笑
大体、60年代と70年代を代表するナンバーで、しかもバラードでは無くロックン・ロールで、今までに飽きるほど聴きまくっている曲で泣いちゃったわけですよ。いまだにその原因が何だか良くわかっていないんですが、とにかく言えることは「感動した」に尽きるストーンズでした!

あの時、ミックは絶対にキースに触れていましたね。「yeah、keith!」みたいな感じで…。



prodigal
2006/03/24 0:24

(http://www.prodigalaboratory.net/)
こんばんは~。コメントありがとうございました!なかなかTBが成功しませんね~(笑) 昨夜の出来事はもう素晴らしいの一言なのですが、それに匹敵するぐらい素晴らしいなと思うのが、こうしてネットを通じて知り合った方とあの喜びを共有できたこと、そしてそのことを家に帰っても語り合えることが本当に素晴らしいと思いました。


V.J.
2006/03/23 23:48

(http://vyniljunkie.seesaa.net/)
Blueさん
V.J.です。
渾身の記事感動しました。

>今までのストーンズ来日公演よりも何だか楽しいなぁと
この言葉に集約されますね。
Bステ以外は、派手なギミックもそれ程無いのに、そんなモンよりも、やっぱり、「バンドとしての音」を感じる1夜でした。
MICKとLISAのカラミも、前のツアーだったら「これみよがし」のキワドイシーンを演出してたと思いますが、今回は音で勝負していた(バックバンドではなく、STONESの音)気が一番僕が感じたことです。

>これは「きた」。「きた」でしょう、皆。「きた」よね?「きた」はずだよ、絶対。
きたどころの騒ぎぢゃないです。即死でした(既にこの時点で2回程死んでます)



>キースの背中か肩、またはお尻の辺りをポーンと右手で叩いたのである。

うーん・・・

僕のとこからは見えなかった(涙)

まさに、「現在進行形」「イキモノ」としてのBANDの姿ですね。



ホント、昨日の1夜を見れて幸せでした。
で、こうして、Blueさんと、感動を共有できて幸せです。

 



yuko
2006/03/23 23:07

(http://spaces.msn.com/yuko-music/)
こんばんは!おーーーー 行ってきましたか!ストーンズ!
そんなに泣いちゃ 涙がかれちゃいますよー
ふふふ スゴイ感動だったんですねー(^o^) わかる気がする。
でも、、、きっとわかってないんだろうなー やっぱり生でみないとね。。。
Satisfactionの出来事は 想像するだけでもちょっと胸が詰まる感じがします。
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