表現者 / 石橋凌 -2011-

凌がかえってきた。

書き下ろしの新曲にARBのセルフ・カヴァー。
支える中心メンバーは次の5人。
池畑潤二(Dr)、渡辺圭一(B)、藤井一彦(G)、伊東ミキオ(Key)、梅津和時(Sax)。
僕なんかこれだけで、音を聴く前から無条件でオッケーなのだが、
はたして届けられた音は期待していた通りのものだった。

石橋凌
avex trax
発売日:2011-12-07

オープニングを飾るのは、ARBの1stアルバムに収録されていた「渇!」。
この曲は初期ARBのライヴ盤 『魂こがして』 で聴けるような、
苛立ちと怒りをぶつけた疾走感溢れるヴァージョンがどうしてもアタマにあるが、
ここで聴けるのは、当たり前だがそんなARBっぽい音では無い。
陳腐な表現になるけれど、大人が鳴らす音だ。
大人と言っても、その大人たちは前述したメンバーであるからして、
どんな音が鳴っているかは想像してもらえるのではないか。
とにかく、実に余裕があり、粋でカッコイイ音だ。
ホーンなんかも入っちゃってるし。

同じくARBナンバーの「乾いた花」も、そして「魂こがして」も、
2011年の石橋凌はバラードとして出してきた。
ファンとしての好みの問題で、個人的には…だが、実際に聴くと文句は出ない。
逆に聴きこむにつれて、魅力が増していく。純粋に音楽として気持ちいい。
だって凌が歌っているんだぜ。

逆にオリジナルの良さそのままに、
今の音になっているのが「淋しい街から」と「AFTER '45」。
両曲ともに、凌にとっての重要曲と言える。
「淋しい街から」は原点だし、
「AFTER '45」は発表当時も今も、そしてこれからも…という普遍的名曲だろう。
後者は藤井一彦のギターがかっこいい。

新曲もいい。
サイトで先行試聴ができた「我がプレッジ」、そして「縁のブルース」。
この、あまりにも凌っぽい感動的なバラードを軸として、
何故か初期のARBっぽいと感じてしまった「最果て」や、
軽快ながらも深く切ない「形見のフォト」など、
バラエティにとんだ曲が周りを固める。
ライヴで聴くと、おそらく違った顔を見せそうな曲たちである。

バンドの音も最高だ。
楽しみにしていた藤井一彦のギターはキレているし、
どう聴いてもこのドラムは池畑潤二だし、
たまに聴こえてくるのは、これまた記名性抜群の梅津和時のサキソフォンだしで、
聴きなれているはずの人たちの音なのだけれど、
それらが新しい音として鳴っていることがいい。
そしてメンバー全員がアレンジを手掛けていることも素晴らしい。
さすが魂署のメンバーだ。

さて、肝心の新作を引っさげてのライヴだが、
今のところは単発で東京、名古屋、福岡の3本発表されているだけである。
観たくても観られないファンが続出しているはずだ。
キャパが狭すぎるぜ、凌よ。
もっとでかい場所でぶちかましてくれよ。
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表現者

いやー、待っていたかいがありましたね。
「喝!」が始まった瞬間、正直なところ「あれ?」と言う感じがあったのですが、聞き進むにつれどんどん引き込まれていきました。
「ダディーズ・シューズ」と「ラ・ラの女」を同時に思い起こさせる「形見のフォト」に泣かされます。「THIS IS ARB」に載っていたあの写真でしょうかね・・・。

同名の本も読みごたえあります。
俳優としての凌を熱心に追いかけていたわけではないので、知らなかったことがいっぱい。
音楽面のことももっと語られていたらさらに良かったのですが、凌という人間を知るうえで、読むことができてよかったです。

Re: 夢風さん

> いやー、待っていたかいがありましたね。
> 「喝!」が始まった瞬間、正直なところ「あれ?」と言う感じがあったのですが、
> 聞き進むにつれどんどん引き込まれていきました。

これは傑作でしょう。
今はARBのセルフ・カヴァーがなくても良いとさえ思っていますから。

> 「ダディーズ・シューズ」と「ラ・ラの女」を同時に思い起こさせる「形見のフォト」に泣かされます。

確かにその2曲が思い浮かびますね。
とにかくこのアルバムを、しばらく聴き続けることになりそうです。
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