中島みゆき TOUR2010/ 2010.12.16 東京国際フォーラム

ツアーが始まった10月24日から、情報はもちろん、音を聴くことさえ一切遮断した。
中島みゆきクラスであっても、こちらから情報を取りにさえ行かなければ、
まったく何も入ってこないし、目にすることもゼロだ。
おかげで、安心してマッサラで、個人的なツアー初日を迎えることができた。

もちろん、今日の通勤に選んだBGMは 『真夜中の動物園』
音楽がアタマと身体とココロに染みわたるというのは、このことだろう。
カラカラに渇いたスポンジに水をたらしたのと同じ状態である。
何という快感だ!

そんな状態で、国際フォーラムへ向かった。

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僕なんかが言うのはおこがましいけれど、それでも言います。
中島みゆきのファンならば、これは観て欲しい…いや、
必ず観るべき…いやいや、
絶対に観なければならないツアー…だと思います。

感動。

以前もここに書いたことがあるけれど、僕は中島みゆきのファンだが、
彼女の曲が、個人的な思い出に直接結びついているようなことがほとんど無い。
まさに、その音楽だけが、僕が惹かれている理由なのである。
だから、曲を聴いて何かがアタマに浮かんで泣く…なんてことは無い。
そんな僕でも、今夜はある1曲で涙が流れ、別の3曲で視界がぼやけた。

いつもの中島みゆきだったと思う。
あのMCも健在だし、ライヴの定番となった " お便りコーナー " もあった。
でも、曲となると、何かが違っていたように思う。
これまでのライヴでも、MCとのギャップは普通にあっただろうし、
特に構成に何か新しいものが見えたわけではないけれど、歌は本当に凄かった。

ライヴ後、MCとお便りコーナーを削ってでも、あと2曲は増やして欲しかった…と思った。
それほど、ライヴで今の中島みゆきが歌う中島みゆきを聴きたいと思った。

     **********

中島みゆきファンで、たまたま訪れて、ここまで読んだ人はいませんか?
あなたがまだ今ツアーのライヴを観ていないならば、ここでストップしてください。
マッサラで臨む事をお薦めします。

     **********

ライヴは休憩を挟んでの二部構成だった。
オープニングは 『真夜中の動物園』 の1曲目である「今日以来」。
新譜を引っさげてのツアーだということがこれでわかる…のであったが、
実は新作中心と言うよりも、新旧取り混ぜてのメニューであり、
しかも、その " 旧 " が凄かったのだ。

4曲目にそのイントロが聴こえた瞬間、僕は本気で頬をつねった。
うっかりライヴ中に寝てしまい、夢を見ているのかと思ったのだ。

歌われたのは「ニ隻の舟」である。

僕が彼女のライヴに行けるようになってから思うようになったことのひとつは、
死ぬまでにライヴで「ニ隻の舟」をフル・ヴァージョンで聴きたいということだった。
大袈裟ではなく、これは本当に夢だった。
" 夜会 " ではなく、ライヴで聴きたかった。
しかもフルで。

そんな夢が、こんなにいとも簡単に叶って良いものだろうか。
目の前で中島みゆきが「ニ隻の舟」を歌っている。

  ワン・コーラスで終わるよね?
  まさかフルで演奏されないよね?

こんなことを思っていたが、いつになっても終わる気配は無い。
そうこうしていると、あのラストのリフレインになった。

  風は強く 波は高く 闇は深く 星も見えない

気が付いたら泣いていた。

本当に中島みゆきは「ニ隻の舟」を歌ったのである。
しかも、この重要曲を、ライヴの序盤でさりげなく…だ。
何てカッコイイんだろう。

そんな余韻が続いた1部のラストには「夜曲」が歌われた。
あの、甘くロマンチックな「夜曲」では無く、もちろん今の「夜曲」だったが、
曲の良さが損なわれるようなことはなく、視界がぼやけた。

     **********

2部は 『真夜中の動物園』 のタイトル曲でスタート。
続けて「夢だもの」と新作から続く。
ちなみに、新作の曲は、実にライヴに映えるなぁと思った。

後半はたっぷりと新作から聴けそうだな…と思ったのも束の間、
しゃれたアレンジで歌われたのが「しあわせ芝居」だった。

この辺りで、僕はもう何がどうなっているのかが良くわからなくなった。
もちろん、それは悪い意味なんかではなく、逆だ。
後は何が出てきても、とにかく身を任せていくことにした。

     **********

2部の中盤で、彼女はメモを手にし、読み上げる。
それは「Nobody Is Right」の歌詞だった。
そのまま、このゴスペル風味の名曲になだれ込む。

  争う人は正しさを説く 正しいゆえの争いを説く

オリジナルの歌詞のこの部分を、彼女は " 正しいゆえの戦争を説く " と変えた。
明らかにこの曲を、彼女は伝えたいメッセージとして歌ったのだろう。

     **********

新作の中でもキーとなるような「鷹の歌」が歌われ、クライマックスが近いことを知る。

  今夜、皆と会えて嬉しい
  でも、明日はお互いにどうなっているかわからない

彼女はこのようなことを口にして、
続けて、客席に向かって " 皆のこれまでの人生に拍手 " と、本当に拍手をした。
一瞬、息を呑むような間があり、その後に突然歌いだされたのが、これである。

  今はこんなに悲しくて…

ライヴ本編を締めくくったのは「時代」だった。
ここまで感動的に僕が過ごしてきた時間の最後にきて、この曲である。
ダメ押しどころではない。

     **********

アンコールの一発目は「悪女」。
アレンジがカッコ良かった。
SAXのソロが入るところなどは、今の僕のモードとして、
ブルース・スプリングスティーンを感じてしまうほど。
それほど、彼女はロックだった。

ライヴのラストは「たかが愛」。
感動的なエンディング・ナンバーだった。

     **********

2007年のツアーが映像作品として発表された際、観たときに感じた切なさ。
それをうまく言葉にできないのだけれど、今でも引っ掛かっている。
そして、今回のツアーを観て、それは更に強くなった…というか、なってしまった。
これが何なのかはわからないし、わからないままかもしれない。
でも、それでもいい。

今ツアーは来年まで続く。
運良く、もう1回、僕は観ることができる。
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今夜

初めての中島みゆき行って来ます!続き・・・は帰ってきてから読ませていただきます。

Re: みぃさん

> 初めての中島みゆき行って来ます!

おお!
私も、今夜も行きたいところですが…。

> 続き・・・は帰ってきてから読ませていただきます。

読むだけでなく、感想も是非、お願いします!

ようやくBlueさんとこの話が出来て嬉しいです!
前回はチケット取れなかったけど今回は2日間とも取れたし!(札幌)
私は17年ぶり4回目のみゆきさんライブでした!

ほんとに行って良かったー!観れて良かったですよね!
私も、ニ隻の舟に感動!引き込まれました。素敵な映画でも見ているかのような、そんな感動がありました。
夜曲は大好きで、みゆきさんから離れてしまった時期も、ふと思い出す曲でありました。だからほんとに、これはみゆきさんからのプレゼントだって思うくらい(笑)涙止まらずでした。
時代も、今聴くととても染みました。

まだまだ、みゆきさんには歌い続けてもらいたいですね。

もう一回行けるBlueさんが羨ましいー(笑)

Re: ヒナさん

> ほんとに行って良かったー!観れて良かったですよね!

思い出しても、とんでもなかったなぁ…。
ただ、今回の内容は、ファンのあいだでの評判はどうなんでしょう?
私は自分のこの気持ちを変えられるのが嫌で、ネット上の感想は見ていないんです。

> 私も、ニ隻の舟に感動!引き込まれました。
> 夜曲は大好きで、みゆきさんから離れてしまった時期も、ふと思い出す曲でありました。
> 時代も、今聴くととても染みました。

特にこの3曲は強烈でした。
今の彼女が歌うこれらの曲の素晴らしさを形容する言葉が見つかりませんよ。

> まだまだ、みゆきさんには歌い続けてもらいたいですね。

本当にそう思います。まだまだ…ですよね。

> もう一回行けるBlueさんが羨ましいー(笑)

ヒナさんも2回行ってるんじゃなかった?
もう1回どころか、残りすべてを観たいです!

No title

こんばんは。

詳細なるレポートありがとうございました。
読んでいて、勝手に想像して涙がでてきました。

今回は、どうしても行くことが出来ず、残念な思いをしていましたが、みゆきさんの健在ぶり(笑)が伺えて嬉しかったです。


次も楽しみにしてます!


※ちなみに、私も清志郎とみゆきさんのファンを20数年やってます♪

Re: ゆうさん

> 詳細なるレポートありがとうございました。
> 読んでいて、勝手に想像して涙がでてきました。

いえいえ、ライヴの詳細まで知ってもらえるほどの内容では無いのですが、
書いた曲については、良いほうに思い切り想像してもらって大丈夫だと思います!

> 今回は、どうしても行くことが出来ず、残念な思いをしていましたが、
> みゆきさんの健在ぶり(笑)が伺えて嬉しかったです。

行きたくても行けないファンがたくさんいるだろうことは、自分の過去からもわかっています。
それでも生意気なことを書いちゃってすみません。
でも、あんなことを言いたくなるライヴでした。

> ※ちなみに、私も清志郎とみゆきさんのファンを20数年やってます♪

イェーイ!
でも、なかなかこのカップリングはいないんですよねぇ。
コメント、ありがとうございました。

No title

なんだかぼんやりしてしまっていてコメント遅くなりました。  
私はまだビギナーで語れるものはないのですが、一言で言えば一流の舞台を観た。。
そんな感覚でした。
圧倒的でぶれない歌唱力とサービス精神。心揺さぶられた時間でありました。
一足早いクリスマスプレゼントでした。

追伸。。渋谷AXバースデイライブ私も行ってました。

Re: みぃさん

> なんだかぼんやりしてしまっていてコメント遅くなりました。

いえいえ、コメントありがとうございます。

> 圧倒的でぶれない歌唱力とサービス精神。心揺さぶられた時間でありました。
> 一足早いクリスマスプレゼントでした。

そうでしたか!
素敵な時間を過ごせて良かったですね。

> 追伸。。渋谷AXバースデイライブ私も行ってました。

おお!
チャボと中島ファンは被る人が多いんじゃないかと、常々睨んでいるのですが、
こちらもなかなか出会えませんねぇ。

こんにちは

素敵なレポありがとうございます。

僕も神戸3日目に行けたのですが、とにかく圧倒されました
みゆきさんのライブは幸運にも10年位行っているのですが、毎回驚かされます。
みゆきさんの走り続ける姿に力をもらい胸が熱くなります

一言
とにかくかっこよすぎ

僕は特に2幕目の1曲目と13~14曲目に衝撃をうけました。

みゆきさんファンの方の中でも 今回のライブ評判良いみたいですよ!

Re: コステロさん

> みゆきさんのライブは幸運にも10年位行っているのですが、毎回驚かされます。

こんなライヴを何度も体験しているのは、本当に羨ましいです。

> 僕は特に2幕目の1曲目と13~14曲目に衝撃をうけました。

ということは、あれとあれと、あれですね(笑)。

> みゆきさんファンの方の中でも 今回のライブ評判良いみたいですよ!

そうでしたか!
それは良かった…っていうのも変ですが、安心しました。
更に次回が楽しみになりました。待ち遠しいです。

コメント、ありがとうございました。

追伸

先日はコメントありがとうございます

言い忘れていた事があり 再度書き込みさせていただきました
ご存知だったら申し訳ないのですが 今はなきシンプジャーナルという音楽雑誌に古井戸時代の仲井戸さんとみゆきさんの対談が掲載されていました(^o^)

僕もリアルタイムではなく後の総編集の増刊号で読んだのですが 不器用でちょっと世間に対してつっぱった(死語ですね)感じの2人の自然体の対談でしたよ!

Re: コステロさん

> ご存知だったら申し訳ないのですが 今はなきシンプジャーナルという音楽雑誌に
> 古井戸時代の仲井戸さんとみゆきさんの対談が掲載されていました(^o^)

おおおーっ!
それは知りませんでしたよ!
本当ですか!
うわー、読みてぇ~!

遅ればせながら

今ごろきちゃいました。
そうかあ~そうか~~。
すごさが伝わってきます。
曲目みるだけでも、ぞくっとします。
やっぱり行きたかったなあ~~

Re: nobuさん

nobuさん、今回のツアーはやばいです!
おそらく来年の東京公演も当日券が出ると思うんだけど…。
何とか観てもらいたいなぁ。
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Blue

Author:Blue
1980年4月5日からスタートしたGREATな体験。それは見事に現在に至るまで続いています。

" 君の手を握りたいんだ 君の手を握りしめたいんだ 君の手を握りしめていたいんだ そう いつかのメロディーに聞いた "

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