Michiro,Get The Help!とゲイノー・ブラザーズ ※下山淳フェアその4

下山淳フェアは、まだ続きます(笑)。

スターリン解散後の遠藤ミチロウは、
Michiro,Get The Help!名義で『オデッセイ・1985・SEX』というシリーズ3連作を発表する。
この3連作は12インチ・ミニ・アルバムで、
G.N.P(グロテスク・ニュー・ポップ)とミチロウ自らがタイトルしたジャンルであった。
音楽的には、ハードなディストーション・ギターを中心としたリフレインをバックに、
ミチロウが言葉を叩きつけるというスタイルが主である。
スターリンを彷彿させるコンパクトな曲もあるが、ほとんどはまったく違うコンセプトであった。
でも、僕自身は特に違和感無く聴くことができた。
もちろんギターに下山淳が参加していたからというのも、その理由のひとつである。

ギタリストにはスターリン解散ライヴでギターを弾いていたONOもクレジットされているので、
純粋に下山だけのプレイを楽しめるわけではない。
実際に、ONOと下山のプレイを聴き分けるのも難しい。
でも、このタイトでハードなサウンドは、なかなかPOPである。
アヴァンギャルド的な音楽でもあるが、
まさにミチロウが言うところのグロテスクで新しいPOP。

丸尾末広のイラストや、ステッカーやサイン色紙など、何故だかオマケも多かった。
そんなオマケの中でも嬉しかったのは、アルバムとは別テイクの「HELP!」のソノシートである。
もちろんビートルズで、これがなかなかの好カヴァーなのだ。
下山と思われるギター・ソロも聴き応えがある。

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3連作後、ミチロウはゲイノー・ブラザーズを結成。
下山淳もそのまま参加した。
このバンドでは『破産』というアルバムを発表している。
ユニット的な音であったMichiro,Get The Help!よりバンド・サウンドになり、
聴きやすさもこちらのほうが上だと思う。

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Michiro,Get The Help!とゲイノー・ブラザーズの二つは、
ミチロウの活動の中でどのような評価なのかがわからない。
僕自身も、下山が参加していたから興味を持って接していただけみたいなものである。
ただ、今の耳で聴くと新鮮であり、
ミチロウの歌も当時よりハッキリと頭の中に飛び込んできたのには驚いた。
今回の下山フェアで聴いた中で、個人的に再評価できたのがこれらであった。
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GLITTER / 南浩二 -1990- ※下山淳フェアその3

最近は下山淳が参加した作品を聴き続けている日々。
ジュリーのライヴで久しぶりに彼のギターを聴いたということもあるけれど、
何年か振りに下山淳フェア開催中だ。
ROCK'N'ROLL GYPSIESやROOSTERZはもちろんだが、
この二つはしょっちゅう聴いているので、これ以外を引っ張り出している。
中には10年くらいのあいだ聴いていなかったものもある。
おそらく、これもそんな一枚だ。

ルースターズのファンには古くからその名を知られていたヴォーカリストが南浩二だ。
それもそのはず、
所謂ルースターズの前身である人間クラブのヴォーカリストが彼であったからだ。
そんな彼のソロ・アルバムが、90年に突然発表された。

僕自身はほとんど彼についての知識が無かったが、
アルバムのプロデュースとアレンジは下山淳。
池畑潤二、井上富雄、大江慎也、ホッピー神山、朝本浩文、ちわきまゆみ等が参加。
もちろん聴くしか無かったわけである。

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アルバムは下山らしい歪んだギターから始まる「メインストリートのならず者」で幕を開ける。
最初の一音を聴いただけで「おぉーっ!」となったのだが…。
印象的ではあるが、キーボードのフレーズがやたらと大袈裟な感じで、
どうにも曲にマッチしていないような気がする。
非常にアンバランスなアレンジだと思うのだが…。

そして何よりヴォーカルがまったく僕の好み…タイプでは無かった。
ドスが効いているようだが、実は線が細くて迫力不足に聴こえてしまった。
そのジャケットから受けたイメージとはまったく違っていた。

あと、僕にとっては決定的に曲が弱かった。
下山もソングライターとして、共作を含めて4曲を提供しているのだが、
今作については不調だったのだろうか。
残念ながら僕には印象に残る曲はほとんど無かった。
アレンジやギター・プレイも「これだ!」といったものが感じられず、
何とも消化不良であった。

おそらくロック・アルバムとしては水準以上の出来だと思うが、
僕の期待があまりにも大きすぎたのだろう。
今ではまったく聴かないアルバムとなっていたが、
ここ最近の下山フェア開催の流れで久しぶりに引っ張り出した。
当時から印象が変わることは無かったが、実は1曲だけ面白いものがあるのだ。
それはラスト・ナンバーの「Sweet Dream」。
アレンジがモロにロキシー・ミュージックの「VIRGINIA PLAIN」なのである。
ロキシーのその曲を知っていたら、
こんなことをやっていたのかー!と楽しめること間違い無しなのだ。
でも、知らないとまったくわからないけどね(笑)。
ただ、この路線でプロデュースしていたら、かなり面白くPOPな作品になったんだろうに。

汚れた顔の天使/柴山俊之+SENTIMENTAL FOOL -1987- ※下山淳フェアその2

87年、前年に出したアルバム・タイトルの名を付けたバンドを柴山俊之は結成する。
そして発表されたフル・アルバムが、この『汚れた顔の天使』だ。
まぎれも無いバンド・サウンド。
プロデュースはバンド自体でクレジットされているが、
サウンド・プロデューサーは前回に続き下山淳が務めている。
今の耳で聴くと、やたらと隙間を感じる87年当時のインディーズ・サウンドで、
そのままだと何ともモノクロームな印象だが、そこはさすがの下山淳である。
彼のニュー・ウェイヴ的なセンスが遺憾なく発揮され、アルバム全体がバッチリと彩られている。
それは下山自身が描いたジャケットの絵と同様な、何とも毒気が感じられる色だ。
ROOSTERZでやりそうな…でも、やらないようなアレンジがいっぱいだし、
それがいちいち気持ちが良いのだ。個人的には完璧にツボに入っている。

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バンドのメンバーや収録曲の作者については基本的に前作を踏襲しているが、
充実度や完成度はその比ではない。
特に花田と下山が書いた曲は、そのままROOSTERZと言ってもおかしくない。
ストレートな中に、独特の陰影なPOPさが爆発する花田作の「golden time」と「tenderly」。
特に前者はシンプルかつ印象的なギター・リフのアレンジが秀逸で、
バンドでコピーしたくなる名曲だ。

そして下山作の曲がまた凄い。
何とも掴み所の無い独特なPOP感覚が爆発したオープニング・ナンバー「sensation」。
ROOSTERZの「NAKED HEAVY MOON」との兄弟ソングのような「neon tetra dance」。
この曲は、まさに下山淳というリフやフレーズが満載であり、
ドアーズ+テレヴィジョンなギター・ソロが最高にスリリングである。

奈良敏博のペンになる「strange dream」も、実にROOSTERZっぽい曲である。
大江が歌って『Φ』に収録されていたとしても、何の違和感も無さそうだ。

肝心の柴山の歌は、その音に反するようにリラックスしたヴォーカルを聴かせる。
まったく力んでいるところは無く、聴き様によっては感情も込められていないようだ。
ある種、機械的なヴォーカルなのだが、
だからこそサウンドがハッキリと浮かび上がっているのかもしれない。

記憶は定かではないが、
確かこのアルバム発売日にインクスティックでライヴが行われたんじゃないかな…?
それはともかくとして、
当時は下山にドップリ浸かっていた僕は、もちろん芝浦に足を運んだ。

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ドラマーが羽山伸也ではなくシーナ&ザ・ロケットの川島が担当していたが、
逆にリズム隊はパワー・アップしたと思う。

前作を含めたアルバム収録曲を中心に、サンハウスのナンバー等も演奏された。
ROOSTERZと違ってギタリストは一人ということもあり、下山のギターは120%炸裂していた。
しかもひたすらハードな当時の音である。
SONHOUSEの「アイ・ラヴ・ユー」も下山のギターで味付けされると、
まるでROOSTERZなのである。
曲によっては、野島健太郎がギターを弾いていた。
そんなツイン・ギターでプレイされた1曲である「neon tetra dance」のハードさは、
スタジオ・ヴァージョンと比べたら300%アップだった(笑)。
あまりにもの轟音のためか、
「LOVE」が演奏された際はヴォーカルが裏になってしまった程である。
とにかく凄まじいライヴだった。最高だった。

アンコールでは、何とドアーズのカヴァー連発。
「タッチ・ミー」と「ハートに灯をつけて」。
このバンドでドアーズのこの曲を演奏したのだ。

ROOSTERZ以外で観た下山では、
LOSERと並んで、このSENTIMENTAL FOOLは忘れられないバンドだ。

SENTIMENTAL FOOL/柴山俊之 -1986- ※下山淳フェアその1

下山淳のインタヴューにある「初めてプロデュースを任されたのは柴山俊之のソロ云々」という話。
このアルバムは86年に発表された『SENTIMENTAL FOOL』である。
アルバムと言っても6曲収録なのでミニ・アルバムっぽいのだが、中身は濃い。

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まずはその参加メンバー。
ギタリストとしてクレジットされているのは花田裕之、下山淳のROOSTERZ組に、
鮎川誠(シーナ&ロケット)、うじきつよし(子供ばんど)。
ベースは奈良敏博(EX)。
パーカッションに灘友正幸(ROOSTERZ)、浦田賢一。
キーボードに野島健太郎。
バック・ヴォーカルに石橋凌(ARB)。
そして何故だかトランペットで玉城宏志(ローザ・ルクセンブルグ)が参加している。

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収録されている全6曲中、花田が3曲、そして下山が1曲、それぞれ柴山と共作している。

下山淳プロデュース。
参加メンバー。
収録曲の作曲者。
こういったことを考えれば、その音はROOSTERZっぽいと思うのは当然であろう。
ただし、あくまでも「っぽい」のであって、ROOSTERZでは無い。
ただしただし、ROOSTERZのファンは必聴であることは間違いない重要作だと思う。

ROOSTERZの「(Standing at)THE CROSS ROAD」を彷彿させるビートの「LOVE」。
何だか『DIS』のアウト・テイクにありそうなメロディの「EMPTY HEART」。
そして、個人的には花田が他人に提供した曲の中でも、
かなり名曲度が高いと思っている「Don't Stop The Dance」。
花田作の、この3曲が並ぶA面(僕が持っているのはアナログなのだ)がいい。

物凄く久しぶりに聴いているのだが、
ドラムでなく打ち込みなので、バンド・サウンドとしては今ひとつなのが残念。
でも、まぎれも無いあの時代の音だ。
この音に僕の身体は生理的に反応してしまう。

プロの世界/下山淳インタヴュー

MUSICSHELFというサイトに下山淳のインタヴューが掲載されている。
the players' worldsという連載特集のようだ。
ファンにはお馴染みのエピソードはもちろん、
ジュリーとの仕事の話や楽器選びの話など、なかなか面白い内容となっている。
リラックスした姿の写真を観られるのもとても新鮮だ。

意外だったのは、浅川マキとのセッションをキャリアの中で思い出深いものに挙げていること。
そして、もっと意外だったのは、
吉野金次を憧れの人だったと発言していることだ。

僕は今までこういった発言があるインタヴューを読んだ事が無い。
単に知らないだけだったのかもしれないが、彼が形成された音楽的要素については、
僕はまったくひとつの面でしか認識していなかったような気がする。

あまりにもルースターズでバリバリに弾いていた姿が強烈すぎるので、
冷静に今のミュージシャンとしての下山淳を捉えられていないんだろうな。

何だか、ここに来て凄く彼のことを改めて知りたくなったぞ(笑)。

ちなみにインタヴューの他にオススメ楽曲リスト10曲紹介があるのだが、
これが前回のブログで紹介したカセット用の選曲と共通点があり、
いくつか選曲がダブッているのが何だか嬉しかった。
このオススメ曲についての下山的レヴューは、ファンは読む価値あると思います!

この特集、過去には花田裕之も取り上げられているので、
そこを見るのも忘れずに。

PRIVATE CASSETTE SHOP

『PASSENGER』発表時、ROOSTERZ magazineといものをもらった。
内容は、パリでのレコーディング・レポ、各メンバーのプロフとインタヴューで構成されている。

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今となっては、リズム隊にとっての厳しいレコーディングであったことがファンには周知の事実であるが、
ここにはそんなことはまったく書かれていない。プロモーションのひとつなので当たり前なのだが…。
もちろん僕自身も、パリでそんな状態だったなんて想像すらしなかった。
結果としてアルバムのツアー後に灘友と柞山が脱退してしまうのだが、
実は当時パリから帰国直後に観たインクスティックでのライヴが最高で、
今でもこの時期のROOSTERZは好きである。

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『NEON BOY』『KAMINARI』の曲が中心だったが、
発売前だった『PASSENGER』からの新曲を数曲加えたメニュー。
更に『Φ』から大江ヴォーカル曲も取り上げていたが、
これが下山のギターをフィーチャーした当時のROOSTERZヴァージョンとなっており、
まったく違う曲に生まれ変わっていた。
この時期のライヴは演奏された曲のチョイスも各アルバムからバランス良く選ばれ、
本当に僕好みであった。

  ※今見たらチケットには「チケットぴあCSV渋谷」とあった。懐かしい!
    いいレコード屋だったなぁ。ちなみに僕はここで花田のトーク・ショウを観た(笑)。

さて、このROOSTERZ magazineだが、
何故だか最後に「PRIVATE CASSETTE SHOP」というタイトルで、
メンバーが1本(おそらく46分)のカセット用に選曲したものが記載されている。

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当時はこれが実に興味深くて、実際に自分の音楽ライフにも役立った。
まずは花田裕之下山淳のものを紹介します。

●花田裕之/MY FAVOURITE SONG
Aside
1.Wild Side/LOU REED
2.All Or Nothing/SMALL FACES
3.Love And Emotion/MINK DEVIL
4.Brank Generation/RICHARD HELL
5.Silver Ballet/CHRITH SPEDING

Bside
1.Like A Haricane/NEIL YOUNG
2.Love Theme/BRADE RUNNER
3.Passenger/IGGY POP
4.Stick To Me/GLAHAM PERKER

実に花田らしい選曲だと思うが、
ブレードランナーのサントラから選ばれているのがポイントだったなぁ。
AB面共に1曲目は言わずもがなだが、リチャード・ヘルは結構意外な感じがしたものだ。
イギー・ポップのこの曲はここで知った。これは名曲です。

●下山淳/ANTHOLOGY ‘72~73
Aside
1.Do The Strand/ROXY MUSIC
2.The Groover/T.REX
3.Hell Razer/SWEET
4.Jean Genie/DAVID BOWIE
5.Honaloochie Boogie /MOT THE HOOPLE

Bside
1.瞳の中の愛/TODD RUNGLEN
2.Black And White/THREE DOG NIGHT
3.うつろな愛/CARLY SIMON
4.Schools Out/ALICE COOPER
5.Hello It’s Me/TODD RUNGLEN

納得だったり意外だったり…だったが、A面冒頭の2曲の流れは最高。
T.REXのこの曲は、もっと日本で人気が出てもいいと思うんだけどな。
僕は少なくとも「Get It On」よりは好きです。
ここではトッド・ラングレンが2曲選ばれているのがポイントかな。
72年、73年に限らず、70年代の下山的アンソロジーは今でも興味がある。
しかし、どうして邦題が2曲だけあるんだろ(笑)。

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ひまわりSUNWARD/中島みゆき from『LOVE OR NOTHING』-1994-

今日はたった一日だけの、僕の夏休み。

初めから東京以外…そして海じゃなく山で過ごそうと思っていました。
当初は高原のドライヴと日帰り温泉を計画していたのですが、
昨夜、急遽予定を変更しました。

元々行きたかった場所ですが、ずっと忘れていました。
それが、何故か前日の夜になって突然思い出し、天気をチェックしたところオッケーだったため、
ここに決定したわけです。

山梨県北杜市明野。有名なひまわり畑があるところです。

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明野村は日照時間が日本一の町だそうです。
そんな太陽の光の下で咲き誇るひまわりの花は圧巻です。
ひまわり畑からは富士山・南アルプス・八ヶ岳の山々を観ることができますが、
残念ながら今日は雲が多かったため、クッキリとした姿は観られませんでした。
でも、その雲がとてもきれいで、山々とはまた違った美しさでした。

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実に29万本のひまわり畑だそうですが、畑ごとに開花をずらす工夫がされているらしく、
必ず満開になっている畑があるみたいです。
ですから、満開のひまわりが観られないということは、どうやら無いみたいですね。

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ひまわりに興味が無くても、良く晴れたこの場所でこれだけの黄色に囲まれていると、
身体もココロも本当に癒されますよ。
夏が苦手な僕ですが、今日だけは「夏のひまわりはいー!」と思ってしまいました。

もちろん暑かったのですが、風がとても気持ち良く、不快ではありません。

中央自動車道は快適で、高速を降りてもほとんど車は無く、最高のドライヴでした。
朝早く家を出て午前中いっぱい明野で過ごし、お昼は近くで蕎麦を食べました。
13時過ぎには明野を出発。東京へは15時頃には戻りました。

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たった一日だけでしたが、素敵な夏休みとなりました。

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今はRCがあるんだよ

今でも良く雑誌のバック・ナンバーを読む。そのほとんどが音楽専門誌だ。
中でもダントツに読み返す頻度が多いのがROCKIN’ON JAPANである。

特にインタヴューだ。
例え僕自身が興味を持っていないアーティストやミュージシャンのものであっても面白い。

もちろんRCサクセションの記事やインタヴューは昔から多いので、
今となっては貴重な資料である。
今読むと新たな発見もあったりして、なかなか興味深いものである。

1988年11月号。
アルバム『COVERS』後のチャボのインタヴューを読んだ。
これがなかなか感動的だった。
ただ、チャボがまだ40歳になっていないということに驚くけれど(笑)。

僕自身は、この時期のチャボはRCから気持ちが離れていたんじゃないかなと思っていたが、
インタヴューではこんな発言がある。

  RCが生涯いちバンドな感じになってきたとこもある

『THE仲井戸麗市BOOK』を出したことがいちばん大きかったことみたいだけれど、
その他諸々の様々な何かを超えたことにより、RCに対して新鮮な気分を本気で感じていたようだ。
当時の僕は、これを読んでもそんなにピンと来なかったと思うが、
今になって振り返ると、この発言には感動してしまった。

  やっぱりね、今はRCがあるんだよ、離れてても

こんな発言を読むと、泣いてしまいそうになる。

さて、インタヴューの最後はこんな質問だ。

  50、60になった時のミュージシャン生活はイメージできます?

それに対してチャボは…。

  憧れのブルースマンみたいな感じで演奏してたらいいな
  今度、ちょっと昔のストーンズ風に…とか、そういうのいいな、やれたら

今のチャボは、まったく現役のロック・ミュージシャン、アーティストであり、ギタリストである。
20年前に、チャボ自身が思っていた姿なのかどうかはわからないけれど。

RCサクセションは変わらない

何かで調べて手帳に記しておいたのだけれど、
1980年4月5日にRCサクセションを久保講堂で観てから今日で10,000日となるようだ。

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キリの良い日数や時間で区切って何かをお祝いしたりすることを、
個人的にはそんなに意識しているわけではないが、
10,000日という数字…時間は、さすがにそれなりに重く感じてしまう。
だって当時3歳の子供は30歳になっているんだから、決して短い時間じゃないよね。

ビートルズに関する本などを読んでいると「とても30年前の音とは思えない」とか、
「あれからもう40年も経つ」と言った表現を良く目にする。
そのたびに、個人的には永遠に過去のバンドにはならないけれど、
世間的には、ビートルズは歴史の彼方になって行くんだろうなぁ…なんて思っていた。

でも、当たり前だけれどそんなケースはビートルズだけでは無い。
大体、RCサクセションがデヴューしてからも37年という時間が経過している。
活動休止した年から数えても、17年だ。
僕のように普段の生活の中にRCサクセションがあると、
時間の経過はただの数字でしかなく実感はほとんど無い。
でも、一般の人に「RCは20年以上前のバンドだ」と言ったら、
やはりその人はとてつもない昔のバンドだと感じるだろう。
そして、実際にその通りなのである。

以前、誕生日のときに書いた松村雄策さんの言葉。

" ロックの面白いところは、そのバンドやレコードによって、聴いた人が変わっていくところだ "

ロックによって変わったのは間違いないと思うけれど、何事も両面だ。
おかげで変わらなかったことだって、やっぱりあるだろう。

でも、今ここにいる僕は…、

 このままでいいのか、こんな考え方でいいのか、
 皆のほうへ行かなくていいのか、ここに一人でいていいのか、
 留まってもいいのか、行くべきか、
 これをやってもいいのか、歌ってもいいのか、
 泣いてもいいのか、あの人を好きになっていいのか、
 あの野郎どもを断ち切っていいのか…。

こういったことを、この10,000日ですべて解決してきたのだ。
ということは、あのときにRCサクセションを観て、今の僕がいるのである。

僕は今の僕になった。でも、RCサクセションは変わっていない。
いつだって、そこに存在しているし、きっとこれからも同じだろう。
RCサクセションは変わらない。

ワールド・ロック・ナウ サマー・スペシャル~ザ・ビートルズとは何か?~ NHK-FM 8.17.

渋谷陽一と仲井戸麗市二人のトークによる、
ビートルズのデビューから解散までを時系列に振り返るプログラム。

選曲は渋谷陽一によるもので、多少の変化球はあったけれど、
こういった番組の性質上ほとんどが直球であり、
それが2時間という短い時間でまとめられると物凄いものである。
番組は「抱きしめたい」で始まり「ジ・エンド」で終わった。
とんでもないものだ。恐るべし、ビートルズ。

僕自身は、当然二人のトークが楽しみだったし、
もちろんそれは愉快で興味深くて十分に満足できたんだけれど、
それでも圧倒的にビートルズの音楽にぶっ飛ばされてしまった。
今まで何回聴いたかわからないし、普段の生活の中で鳴り続けているビートルズであるが、
例の『アンソロジー』を大晦日に観たとき以上の密度と迫力であった。

途中で我慢ができなくなり、ビートルズの楽譜を引っ張り出し、
曲に合わせて弾きながら聴いていた。
「ノルウェーの森」が気持ち良かった。

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やはり「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」以降の展開が引き込まれた。
この辺の代表曲をチョイスして続けて聴くと本当に凄いな。

番組の終盤。
チャボのビートルズに対する代表的な思いや発言のひとつである

  " ビートルズは切ない "

についてのトークがあったが、ここは聴き応えがありました。
そしてこの話の後にかかったのが「レット・イット・ビー」だもんね。
渋谷陽一も言っていたが、これは聴いていてなかなかくるものがありました。
ただし、アルバム・ヴァージョンではなくシングル・ヴァージョンだったのが残念。
どうしてだろう?

そうそう、「アイ・ウォント・ユー」がぶった切られて終わったその後に、
既に「マザー」の鐘の音が聴こえる気がする…という渋谷発言も良かったな。

ファンによって感じ方は違うのだろうけれど、
『ザ・ビートルズとは何か』のタイトルに相応しい番組だったんじゃないかと僕は思う。

幸せな二時間でした。

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中島みゆきの新作

中島みゆきのニュー・アルバムが10月3日に発売される。
タイトルは『I Love You,答えてくれ』。
実に中島みゆきらしいタイトルだと思うが…待てよ?
僕はこのタイトルから78年の『愛していると云ってくれ』という傑作を連想してしまった。
前作『ララバイSINGER』のタイトル曲は、
デビュー曲の「アザミ嬢のララバイ」と対になっていたが、
今回も同じように何か関係があるのかな…なんて深読みし過ぎですね。

何と35枚目のオリジナル・アルバムになる。
1976年アルバム・デビューだから、
1年に1枚以上が発表されていることになる。
オリジナル・アルバムの中には、所謂セルフ・カヴァーものも数枚あるけれど、
彼女の場合は予めあった曲を他者に提供していることも多いようだ。
※ダ・ヴィンチ2007年1月号インタヴューを参考
よって、それらの曲は世に出る順番が違っただけで、
セルフ・カヴァー集と言っても、やはりオリジナル作と呼んでいいだろう。

この他に6枚のベスト盤と2枚のライヴ盤があるし、
廃盤になったものを入れると更に増える。
もちろんライヴや夜会もあるし、ANNのパーソナリティもあった。
彼女はまったく立ち止まることなく活動を続けているのである。
アーティスト・表現者としては当たり前だよと言われるかもしれないけれど、
僕は尊敬する。

さて、公式発表された内容によると…

 流行や時代性に左右される事のない、
 普遍性のある、自然体の中から溢れ出てくる人間の根本を、
 ロックという表現で、ソリッドかつストレートに表現した作品に仕上がりました

僕自身、現在は中島みゆきをロックとして捉えているので違和感は無いのだが、
こうやって「ロックという表現で」とハッキリ表明されると期待が高まるなぁ。
初期はフォーク~ニュー・ミュージックとして接してきたが、
少なくとも80年代半ばから、
僕好みのロック的アプローチなアルバムや曲がいくつかある。
あくまでも個人的な嗜好と印象だけど、
アルバム単位では、
まず 『はじめまして』(84)と『miss M.』(85)なんかがそれ。
意外と 『予感』(83)もロック的な匂いがする。
『臨月』(81)とか 『36.5℃』(86)のように、
今聴くとやたらと古く感じちゃうのもあるけれど。

曲単位では、
ベースがカッコイイ「悪女/寒水魚(82)」のアルバム・ヴァージョンや、
レゲエの「ばいばいどくおぶざべい/予感(83)」がこの時期ではいいなって思う。
ちなみに、70年代にも『親愛なる者へ』(79)収録の「裸足で走れ」。
そして「狼になりたい」にロックを感じていた。

90年以降は、もう僕の中では完全にロックだ。
ヒット曲「浅い眠り/EAST ASIA(92)」や「空と君のあいだに/シングル(94)」はもちろん、
イントロが抜群にイカしている「新曾根崎心中/夜を往け(90)」。
「下町の上、山の手の下/私の子供になりなさい(98)」のイントロもカッコイイ。
同アルバム収録の「私たちは春の中で」については、何も言うことは無い。
更にみゆき流アメリカン・ロックの「パラダイス・カフェ/パラダイス・カフェ(96)」。
これらの真っ直ぐな8ビートは、
ギターは歪んでいるし耳に残るフレーズやリフも少なくないので、
スタイルとしてもわかりやすいかも知れない。
でも、僕は彼女にスタイルとしてのロックを感じているわけではなく、
存在がもうロックなのだ。

ところで、ジャケットのタイトル文字を書いたのは、三代目魚武濱田成夫かな?

『怪談/中田秀夫』を観る

中田秀夫。
10年前に観た『女優霊』でその名を知り、98年の『リング』が決定的となり、
それ以来僕のフェイヴァリット監督となった。

/ バンダイビジュアル(1996/07/25)
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本人はホラーに拘っているつもりは無いそうだが、一連の『リング』シリーズはやはり強烈なので、
日本のホラー映画を撮る代表的な監督の一人と言えるだろう。
ちなみに、僕は『リング』をまったくの白紙状態で観たので、
例のTVから貞子が出てくるシーンは本当に恐怖だった
過去に観たホラー映画で心の底から驚いたのはこのシーンしか無い。
これは今後も変わらない可能性が高い。


/ 角川映画(2005/03/02)
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もちろん彼の監督作ともなれば無条件に足を運んでしまうので、
お盆にはピッタリな新作の『怪談』を観に行った。
女優に『仄暗い水の底から』で組んだ黒木瞳と『ラストシーン』で組んだ麻生久美子を配し、
日本の古典とも言える原作『真景累ヶ淵』の映画化だ。
僕は落語には詳しくないので、原作云々よりも、単に中田監督の新作というスタンス。
だから、単純なストーリーしかアタマに入れずに観た。


/ バップ(2002/07/01)
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/ パイオニアLDC(2003/04/25)
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これはホラーを題材にした、何人かの女性達による様々な愛の形を表現した映画だ。
時代劇であり、落語の古典が原作であり、女性の怨みがテーマであり…
とくれば、誰だってドロドロとしたものを想像すると思う。まして僕の大好きな監督だし。
更に、黒木瞳がどのような演技をしているのかも楽しみだった。
結果としては、かなりスタイリッシュに作られた作品という印象だ。
例えば雨のシーン。
まさに時代劇のホラー映画らしい雰囲気を出すには最適なシチュエーションだと思うし、
この映画にも重要な場面として出てくる。
例を挙げるのに相応しくないかもしれないけれど、
僕が子供の頃に観た60年代の大映『妖怪百物語』や『妖怪大戦争』のような、
それこそ日本の怪談にありがちなイメージを、中田監督が現代にどう持ってくるのかな…
なんて勝手に想像していたのだが、まったく違った(笑)。
僕がスクリーンから感じた印象は洗練されたそれであり、息が詰まるようなものでは無かった。
これは映画全編から感じた印象なので、
もしかしたら、この辺はハリウッドでの経験が出ているのかもしれない。
人によって好き嫌いは分かれそうだが、僕はこの映画では正解だと思う。

黒木瞳は主演ではあるが、他の女優の描き分け方も素敵で、
井上真央、麻生久美子、瀬戸朝香、そして木村多江の5人の女性すべてがとても良かった。

『ゾディアック』のときに予告を観たのだけれど、その時はかなり怖そうな印象を持った。
でも、ホラーというよりも人間ドラマ色が強いので、ホラー映画として期待する人には、
もしかしたら物足りないかもしれないなぁ。

予告にもあったが、橋の下で雨を避けているときに、
その橋を何かが追ってくるギーッ、ギーッという足音は中田監督らしい。
こういう怖さはいい。僕は好きなシーンだ。
もちろん急に何かが飛び出してきたり、突然の大きな音で驚かされるといった、
所謂ホラーの常套手段もあるにはある。
でも、そういった意味での恐怖という点は、そんなに大きくはないと思う。
ただし、ラスト・シーンはゾッとしました。
観ようによってはキレイなのかもしれないけれど、僕はかなり背中に悪寒が走りました。

さて、ホラーと言えば清水崇の『呪怨パンデミック』も公開されたぞ。
『呪怨』シリーズはヴィデオ版がいちばん怖いと思うし、
映画化されてからは " やり過ぎ " のような気がするけれど、
あれは伽椰子と俊雄というキャラクターの性質上、仕方が無いんだろうな。
僕はあの路線を指示するけれど(笑)。

今年の夏は、今年だけ

今年は、梅雨が明けたのがかなり遅く感じられたので、
夏を楽しみにしていた人は「やっと夏だぁ!」と喜んだと思いますが、
早いもので暦のうえでは既に秋が立っています。

でも、まだまだ厳しい暑さが続いています。
お盆の夏休みで帰省している人、旅行をしている人、自宅でのんびりな人。
お盆でも関係なく、いつもと変らぬ仕事の日々な人。
夏バテしていませんか~?

思えば、僕が子供の頃は気温30度ともなれば大変な暑さでした。
もちろん「猛暑日」なんて言葉はありませんでした。
作る必要が無かったんでしょう。
それが今は…。

毎日毎日、笑っちゃうくらい " あぢ~ " な日々。
普段から夜更かしのうえ「真夏の熱帯夜」ですから、さすがに僕もバテてきました。
皆さんもお身体に気をつけてください。

今年の夏は、今年だけ。
残暑お見舞いを申し上げます。
良い夏をー!

CIMG6162.jpg

唄の市 ギタースタイルブック -1973-

去年の年末に出た『古井戸イエスタデイズ』をもって、
エレックから出ていた古井戸のオリジナル・アルバムはすべてCDで復刻された。
オムニバスや唄の市でのライヴなどにも古井戸は収録されているが、

『古井戸の世界』
『オレンジ色のすけっち』
『ぽえじー』
『古井戸ライブ』
『四季の詩』
『古井戸イエスタデイズ』

この6枚を揃えれば、エレック時代はOKと言ってもいいだろう。

さて、エレックの古井戸CD化のラストとして、珍品中の珍品を紹介します。
それは『唄の市ギタースタイルブック』というもの。
これは何かと言うと、タイトルにあるようにギターの教則本なのだ(笑)。


オムニバス(2007-03-21)
Amazonランキング:226259位
Amazonおすすめ度:


要するに音つきの教則本で、レコードはカラオケなのである。
ギターを弾く時の基本的な奏法解説と、収録曲をプレイする際のアドバイス、
そして楽譜が載っている。
このスタイルブックを見て、カラオケを聴いてギターを練習しましょうという企画ものなのだ。

ただし、このレコードが凄いのは、
既に作品として発表された曲からヴォーカル・パートを抜いてカラオケにしたのではなく、
この企画のために、新たに本人達が演奏していることだ。
古井戸は「インスタントラーメン」「ポスターカラー」「もうねむたいよ」、
そして「終りです」の4曲が収録されている。
「インスタントラーメン」の冒頭では、
加奈崎芳太郎による、まるでライヴのようなMCが入っているのが楽しい。
チャボのくすっという笑い声(?)も一瞬だけど聴くことができる。
更に「もうねむたいよ」は口笛も吹いているので、
この曲は大袈裟に言えば、別ヴァージョンと言ってもいいかもしれない。

ヴォーカルが無いために二人のパートがハッキリとわかるし、
何と言っても、古井戸時代のチャボのプレイをバッチリと聴けるのが嬉しい。
ただ、聴いた限りの個人的な感想は、二人ともそんなに乗ってプレイしていないようだし、
変にリラックスしている感じもあるから、ちょっと物足りない。
初めて聴いたときは、「ポスターカラー」がとても楽しみだった。
ライヴでのこの曲はとても素敵だったし、チャボが全編で弾きまくるギターも最高だったからだ。
でも、単に弾いてみました的な出来で、期待が大きかった分がっかりしたものだ。

そうは言っても、僕のような人間には興味深い音源であるし、
チャボの熱心なマニアなら持っているべきアイテムだと思う。

ちなみに、古井戸以外では、泉谷しげるの二曲が凄い。
だって「黒いカバン」だよ(笑)。
これのカラオケというだけでも凄いのに、泉谷本人が弾いているんだからさー(笑)。
最高だよ(笑)。
もう一曲は「春夏秋冬」。
これまたとてもマジに弾いているのが、今聴くと何だか可笑しい。

古井戸と泉谷の6曲だけで、僕には価値がある作品です。

沢田研二コンサート 生きてたらシアワセ 2007.8.4 渋谷C.C.Lemonホール

客電が落ちてメンバーがステージに現れる。
中央にスポットが当たると、既にジュリーが立っている。
神妙な顔つきで話し出す。

  8月1日、阿久悠さんが亡くなりました

先日亡くなった阿久悠についてのコメントがジュリーから出るとは思っていたが…。

  ご唱和お願いします

客席にこう言って始まったのは「時の過ぎゆくままに」。
左腕には喪章をつけている。
歌の途中で感極まったのか涙声になり、所々でとぎれそうになったが最後まで歌いきった。
このオープニングのセレモニー。
ジュリーの阿久悠に対する思いの大きさがわかり、感動的だった。

CIMG6160.jpg

決して過去のヒット曲満載なステージではなく、
毎回新作を中心としたメニューと知っていたので、実際に初めて聴く曲が大半だった。
それでもまったく退屈することなく楽しめた。
ジュリーをずっと聴き続けてきたファンには当たり前なのだろうが、
TVに出なくなってからは映画でしか観ることができなかった僕は、
実に現役感バリバリの今日のジュリーには驚いてしまった。
ヴォーカリストとしてのパワーと歌唱力はまったく衰えていない。
70~80年代に聴いていたあの声である。
また、アップテンポの曲では、その曲が演奏されるあいだ、
ステージの右から左まで動きっぱなしなのである。59歳。すごい。
負けてられねぇぞ、清志郎。

バックを担当するのはキーボードに泰輝。ドラムスにGRACE
ギターには長い付き合いの柴山和彦。そして下山淳の4人。
何とベース・レスのバンドなのである。
ちなみに僕は女性のドラマーは大好きなのだが、今回初めて観ることとなったGRACE。
とても魅力的なドラマーでした。彼女は麝香猫のドラマーだったのですね。
黒のワンピースでドラムを叩く姿は最高にイカシてました。

ギタリストは、やはり柴山和彦がメインだったかな。
楽しみにしていた下山淳は、たまにソロを弾く場面もあったが、
ほとんどサイド・ギタリスト担当だった。
ROOSTERZやROCK'N'ROLL GYPSIESを期待していたわけではないけれど、
最後まで下山らしいプレイは聴けなかったなぁ。
ただ、物足りなさを感じたけれど、
日本最強のシューゲイザー・ギタリストに徹していた下山の姿は美しかったと思う。

客席は静かな熱さを帯びており、その分ここぞという曲でのヒート・アップは凄い。
しかし、それがとても自然な感じなのだ。
キメの振りなんかもあるのだけれど、僕のような新参者が疎外されるような雰囲気は無く、
一緒に気持ちよく盛り上がれる。これは嬉しかった。

本編の終盤。いきなり「ダーリング」が演奏された。
間奏でのアクションなんかが、僕が中学のときに観ていた頃のままで、
広島球場をバックにこの曲を歌ったザ・ベストテンの中継を思い出してしまった。
続けて柴山和彦があのイントロをぶちかます。
「TOKIO」だ!
この二連発は、さすがに盛り上がりました。二曲ともギター・バンドなアレンジで、
ロック・シンガー沢田研二の魅力を目いっぱい堪能できた。

さて、MCは「サンキュー!」「ありがとう!」のみ。
とにかく立て続けに曲が演奏されていくのだ。
MCがアクセントにならないので、まさに演奏と歌だけでステージを作り上げていく。
まるでストリート・スライダーズである。
ただ、アンコールで出てきたときだけは、長いMCをしていた。
安井かずみの追悼コンサートのときに「次は阿久さんだ」と冗談で言っていたことなど、
ここでいくつか笑わせる話を持ってきたのも良かった。

そしてアンコールの一発目には、何と「気になるお前」が!
シングル「胸いっぱいの悲しみ」のB面に収録されていた大好きなロック・ナンバーだ。
エキゾティクスをバックに従えていた時代。
大晦日のニュー・イヤー・ロック・フェスに出演したジュリーは、
「紅白はかったるかったぜ!」と言ってこの曲を演奏したのだ。
最高にカッコ良かった。僕は自分のバンドでも演った。
この曲を聴けただけで満足だ。嬉しい!

更に「AMAPOLA」をしっとりと聴かせてくれる。
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」を観たくなった。

時間にして二時間強。
沢田研二のライヴ…というよりもコンサートと呼ぶほうが相応しい…の初体験。
とてもいいコンサートでした。

仲井戸麗市SONGBOOK その8/早川義夫

「My R&R」を聴いたときは、
チャボ自身が「自分の生き方みたいなことに繋がってもいい…」と発言したくらい重要な曲だから、
まず、そのことに感動していた。
そして、歌われているチャボにとっての象徴としてのビートルズやジミヘン、ブルースは、
僕だったらRC、清志郎、チャボだなぁ…と置き換えたりもしてみた。
これだけチャボにとっての私的な曲なので、それは意味が無いとはわかっていても、

 ・自分を知ろうとすること…は、RCサクセション。
 ・君を愛すること…は、忌野清志郎のラヴ・ソング。
 ・自由であろうとすること…は、仲井戸麗市の存在。

これだけでも十分に僕にとっては大きなことだった。

さて、洋楽についてはめちゃくちゃ饒舌なチャボだけれど、こと邦楽になると逆で、
ほとんどアーティストやバンドの曲やアルバムについてコメントをしないし、
それを探したとしても見つけるのは難しい。
自身のラジオで一度だけ(?)邦楽特集をやったことがあるけれど、
あれはかなり例外中の例外だったと思う。
FC EventのDJ TIMEでも、日本のアーティストやバンドがかかることは無い。

ただ、そんなレアなケースがエッセイの中にはある。
曲や演奏についてでは無いけれど。

『だんだんわかった』に収録されている「ある詩人への散文」。
真夏の新宿で、ジャックスの早川義夫と出会った…、
いや、見かけただけの短いエピソードが、それだ。

思えば、チャボと早川義夫というのは、このエッセイはもちろん、
泉谷しげるによる " 古井戸は「サルビアの花」をやっていた " という発言もあり、
僕の中ではずっとひっかかっていたことである。
絶対にジャックスや早川義夫に対して、
例えそれが大きくは無くても、チャボは何らかの思いを持っているのだろうと感じていた。
しかし、チャボがジャックスや早川義夫について話したり書いたりしているのを、
エッセイ以外では聞いたことも見たことも無い。

99年にチャボが『My R&R』を発表した翌年、驚きのアルバムが出る。
早川義夫の『歌は歌のないところから聴こえてくる』。
全曲がピアノの弾き語りで歌われる地味な作品なのだが、
94年に再デビューしてから7枚目となるこのアルバムで、
何と彼は仲井戸麗市の「My R&R」をカヴァーしていたのである。

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1980年4月5日からスタートしたGREATな体験。それは見事に現在に至るまで続いています。

" 君の手を握りたいんだ 君の手を握りしめたいんだ 君の手を握りしめていたいんだ そう いつかのメロディーに聞いた "

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