キラー・クイーン/クイーン -1974-

J-WAVEが今回のQUEEN+PAUL RODGERSの来日密着ブログを立ち上げている。
初日のライヴ記事にトラックバックしたこともあり、
最近はそこから僕のブログへアクセスしてくれる人が多い。
本当に毎日、数多くのクイーン・ファンの方達が訪れてくれているようです。
びっくりしていると同時にとても嬉しいです。どうもありがとうございます。

僕もこの機会にいろいろな方のブログに訪問させてもらっているが、
改めてファン層の広さや思いの熱さ、深さに圧倒されています。凄いな、クイーンは。

僕はクイーンのファンであるが、ここでの記事自体は、まだ少ない。
ただ、ライヴを観てから、いや、実際には「RETURN OF THE CHAMPIONS」を聴いてからだな、
クイーン三昧の日々をおくっているので、
しばらくはブログにもクイーンが登場することが多いと思う。
自分が盛り上がっているうちじゃないと書けないこともあるだろうし。

さて、「伝説のチャンピオン」「誘惑のロックン・ロール」に続く、
MUSIC LIFEの記事、クイーン編である。
今回取り上げるのは、初期の代表曲であり、
そのイメージを決定付けたと言えるだろう「キラー・クイーン」。
英では74年発表だが、日本では75年である。
この前後をまとめてみる。
74年に「クイーンⅡ」で日本での人気に火が点きはじめ、
同年年末には「シアー・ハート・アタック」発売。
翌75年2月に「キラー・クイーン」のシングルが日本で発売。
そして直後の4月に初来日である。
これが盛り上がらないはずが無いだろう。
まさに最高のタイミングで日本発売されたシングルが「キラー・クイーン」だったのだ。

しかし、今回のライヴの選曲には漏れていたし、
この曲を演って欲しいという声はどうだったのだろう。
実際に思った人はいたのだろうが、僕は目にすることはなかった。

個人的には「ボヘミアン・ラプソディー」は、
この曲があったからこそ光ったのだ…くらいの曲だと思っている。
変な表現だが、
「キラー・クイーン」でこういったメロディ、サウンド、アレンジ等の免疫がついていたので、
あの大作がファンにすんなりと受け入れられたのだろう…と勝手に思っている。

ただ、ポール・ロジャースのヴォーカル・スタイルには合わなかったかもしれない。
だから、ブライアンかロジャーのヴォーカルで演ってくれても良かったと思うな。
何ならバンドではなく、二人だけで歌ってくれても良かった。

そうそう、この曲は、僕が中学時代の事であるが、
当時のブライアンのギター・プレイの代表曲でもあった。
確かに特徴のあるメロディアスなギター・ソロであるが、
他にもあるだろうにというのが正直なところだったなぁ。
真逆タイプのハードなものならば「炎のロックン・ロール(KEEP YOURSELF ALIVE)」があったし、
同タイプの曲でも「懐かしのラヴァー・ボーイ」や「愛にすべてを」のほうが、
良いプレイだと思うんだけど…。

80年代アタマなら、まだクイーンを代表する一曲であっただろうが、
21世紀の現代では、もう遠い昔の曲のひとつになってしまっているのだろう。
何か残念である。

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MCサクセション

「ラプソディー ネイキッド」を聴いていると、当たり前だがいろいろと思い出す。
特に、MC部分に懐かしいものが多い。そんないくつかのMCを拾ってみたい。

81年あたりまでは、RCサクセションのステージはチャボによる煽りのMCで始まっていた。
お決まりの「yeah!」。そして「RCサクセションです! よろしく!」と、くる。

これはカッコイイよねぇ。

ライヴのスタートが、ギタリストが演奏前にいきなり客を盛り上げることだったなんて、
当時、こんなバンドはいなかったと思う。
そのうえ、散々テンションをあげられた客に対し、
間髪入れずにぶちかますのが「よォーこそ」である。
チャボのオープニングMCからリンコのベース。
メンバー全員が演奏に入ったところに清志郎が飛び出てくる。
そして「よォーこそ!」のシャウトだ。
どこまで計算されていたかはわからないが、完璧なオープニングであろう。
まったくスキが無い。

そんなチャボのオープニングMC。
今回の「ネイキッド」ではノ-・カットで聴くことができるようになって嬉しい。

さて、当時の彼らの特徴のひとつに、
自分達の曲を「ラヴ・ソング」と形容していたことがある。

「オイラのな ごきげんなラヴ・ソングを聴いて盛り上がってってくれぇ!」
「俺達だけで今日はビンビンにラヴ・ソングをやります!」

「ネイキッド」でのオープニングでチャボはこう言っている。
こういうところが当時はいちいちカッコ良かったのだ。

細かいところでは、「サンキュー エブリボデー」もある。
もう清志郎はあまり言わなくなってしまった。

「バリバリに売り出し中のシングル・レコードです」というのも、
もう今の時代には合わないだろうな。
これもカッコイイのにな。

「いい事ばかりはありゃしない」の前に、清志郎が言っていた「だけどさ~」のセリフ。
この後に、チャボと一緒に僕達も「いい事ばかりはありゃしねぇんだ!」と叫んだものだ。

曲の前に言う言葉。
他には「ステップ!」の前の「EVERYBODY DANCE!」というのも定番だった。
「日本の有名なロックン・ロール!」もファンにはお馴染みだろう。
「上を向いて歩こう」はこう紹介されて始まるのだ。うーん、カッコイイ。
でも、僕がいちばん好きなのは「OK!チャボ」である。
もちろん「雨あがりの夜空に」の前だ。

「ふかぶか ふかぶか」と「ペコペコ ペコペコ」「バシバシ オーライ」。
これらも当時良く言っていたMCだ。

そして、こんなMCの頂点にたつのが、「愛しあってるかい」であるのは言うまでも無い。

「ラプソディー ネイキッド」。
「指輪をはめたい」のラストに清志郎が言う「どうもありがとう 愛してます!」が、
何だか今では切なく響く。

このバンド、今はもう無いのだなぁ…。

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「無敵艦隊スターフリート」を知っていますか?

いまだ興奮冷めやらずということで、26日以降はクイーンを聴いていない日は無い。
オリジナル・アルバムをとっかえひっかえもいいが、
代表曲がまとめて聴けるからベスト盤を重宝している。
グレイテスト・ヒッツⅠⅡ&Ⅲの三枚組だ。

さて、そのライナーの年譜を読んでいたらある一行が目にとまり、
ちょっと思い出したことがあるので、少しマニアックなクイーンネタを書いてみます。

ブライアン・メイの最初のソロ活動(と呼べないかもしれないが)は、
83年に発表されたミニ・アルバムだ。
「無敵艦隊スターフリート」。
これはイギリスの子供向けTV番組のタイトルらしいが、直接は関係無いらしい。
僕もこのアルバムを買ったのだが、今レコードの棚を探したら見つからなかった。
もしかしたら処分しちゃったのかなぁ。

名義はブライアン・メイ&フレンズ。そのメンバーはなかなか豪華だった。
ベースはジェフ・ベックやロッド・スチュワートとのセッションでも有名なフィル・チェン。
そしてギターにはエドワード・ヴァン・ヘイレンである。
ドラムは…忘れました。まったく憶えていません。

さて、そのミニ・アルバムの確かB面だったと思うが、
何とブルース・ジャムを演っているのである。
ブライアン・メイとエドワード・ヴァン・ヘイレンが、ブルースを演っているのだ。
当時、とても楽しみでどんなもんかと聴いてみたら、何のことは無い。
ブルース・ジャムと言いながら、
ブライアン・メイとヴァン・ヘイレンそのままだったので大笑いしたことを憶えている。
ブルースを真似たセッション…お遊びでやってみました程度のものである。
長いけど。

しかし、ブルースをジャムるだけならば遊びで済む。
二人はこの曲を演るにあたり、取り返しのつかない事?をしでかしているのだ。
何と、エリック・クラプトンにこの曲を捧げているのである。
ちゃんとクレジットもされていた。

前述のグレイテスト・ヒッツⅠ~Ⅲのライナーの年譜には次のように書かれている。
「エリック・クラプトンに捧げた曲は、本人から全く無視された」と。

ただ、僕はエリックがこれについて語っているインタヴューを読んだ記憶があるのだ。
rockin'on誌に掲載されたものだったと思うのだが、ハッキリとは断言できない。

エリックはこの曲に触れて、「この僕に捧げるって言っているんだぜ」と苦笑しながら言った後に、
「だって、二人とも弾けていないんだぜ」と爆弾発言をしている。

これに対して「エリック、君は何様だ」と聞いても、「俺は神だ」と言われそうだが、
確か「そんな曲を僕に捧げるっていうのは失礼だ…」みたいな主旨の話をしていたはずだ。
このインタヴューを読んだ人はたくさんいるはずだから、知っている人は多いと思うんだけどな。

元々ギタリストなんて個性のカタマリなはずである。優れたギタリストなら尚更だ。

ブライアンもエドワードも、まさにそんなギタリストである、と思う。
音楽スタイルに合わせて自身も変化することはしないでしょう。
だって、聴いてみて実際にそのままだったのだから。

どうしてE.C.に捧げるなんていう気になったのだろう。本気だったのだろうか。

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QUEEN+PAUL RODGERS/さいたまスーパーアリーナ 2005.10.26

観る前にこんなにドキドキしたのはいつ以来だろう。

初めてエアロスミスを観に行った日本武道館のときもこうだった。
風邪で最悪の体調だったにもかかわらず、
南東スタンドで僕はドキドキしていたことを思い出す。
ステージを覆っていた幕がスパッと落ちて始まった「TOYS IN THE ATTIC」は忘れられない。

初めてキッスを観に行った東京ドームのときもこうだった。
オリジナル・メンバーがフル・メイクをしてのリユニオン・ツアーでの来日。
スタンド席からステージは遠かったが、
例のMCと共に始まった「DEUCE」は、やはり忘れられない。

僕が小学生の時に出会ったいくつかのロック・バンドの中で、いまだに、
そしてこれからも特別なバンドであり続けるであろうキッス、エアロスミス、そしてクイーン。

今日、10月26日は念願のクイーンに会える日であった。
実に出会いから30年。30年かぁ…。

今回のツアーのセット・リストは、基本的にはほとんど変化が無い。
演奏する順番が変わったり、
ポール・ロジャースの持ち歌が日によって違ったりはあったようだが、
まったくの不動と言っていいだろう。
ポール・ロジャース、フリーとバッド・カンパニーの曲については、
最初は賛否あったし僕も違和感があった。
しかし考え方を変えれば、ブライアン・メイとロジャー・テイラーの二人をバックに従え、
「オール・ライト・ナウ」や「キャント・ゲット・イナフ」を演奏するというのは、
かなり贅沢なものである。
単純に、この永遠のロック・クラシックスは感動した。ロジャーがカッコ良かったなぁ。
ただしポールよ。観客に歌わせるのも良いが、僕はもう少しあなたの歌が聴きたかったよ。
特にフリーとバドカンの曲では尚更だ。

さて日本公演については久々だったこともあり、
独自のメニューになるかもという噂は早くからあったようだが、
得てしてこういう話は期待外れになることが多い。
だから一応期待はするのだが、それが外れる確率が高いことも十分にわかっているので、
その通りになってもそんなにガッカリすることは無い。
クイーンは日本のファンが最初に目をつけたバンドとは言え、
そんな話はもう遠い過去のことである。
日本公演だけ特別な曲を演る必要も理由も、彼らには無いのだ。

来日記者会見のやり取りも、「変な期待をさせるなよ」と僕は捻くれた見方をしていた。
「日本公演を特別視することはないんだろうな」というのが正直な思いだった。

それでも、そうは思っていても、僕は何万分の一の可能性に賭けてもいた。
「ブライアン、”手をとりあって”を演ってくれ」と。

ライヴで僕がいちばん楽しみにしていたのは中盤のアコースティック・セットだ。
「'39」と「LOVE OF MY LIFE」である。
アコースティック・セットと言っても、ブライアンによる弾き語りである。
もちろん「'39」「LOVE OF MY LIFE」。僕は歌ったよ。歌った…歌ったぜ…。
ここでもう涙でかすんでステージが観えなかったのであるが…。

ブライアンが人差し指を立て、「もう一曲だ」というようなポーズをとる。
そしてギターで奏でたイントロは…。

10代の頃からその日本語詞はもちろん、すべての歌詞を暗記している曲。
アタマから通して今でも歌える曲。
ブライアンが歌ったのは「Teo Torriatte(Let Us Cling Together)」であった。
しかも、弾き語りではない。バンドでのフル・ヴァージョンで演ってくれたのだ。

もう、ステージをマトモに観ることができん。
僕は「幸せだなぁ…」と、若大将と化していた。

さて、今回の噂にあがっていたのはもう一曲。
「I WAS BORN TO LOVE YOU」がある。
会場に来ていたのは僕の世代以上の古いファンだけではない。
最近、日本だけでこの曲がヒットしたことにより、
若い新しいファンも増えたし、会場にも来ていただろう。
そんなファンは絶対に聴きたかった曲だと思う。

このツアーのアンコールの一曲目は「THE SHOW MUST GO ON」のはずである。
しかし、最初に出てきたのはブライアンとロジャーのみ。
二人でステージから客席に伸びている花道まで進み、ブライアンがアコギを抱く。
ロジャーはハンド・マイクだ。
何とギターの弾き語りで、二人で「I WAS BORN TO LOVE YOU」を演ったのである。
これは素敵だった。バンドで演奏されるヴァージョンよりも素敵だったと思う。
これを聴けた、観られた僕達日本のファンは幸せだろう。

日本公演直前、10月22日にハリウッド・ボウルでライヴが行われている。
来日前もスケジュール的な余裕はまったくない。
どの時点で「手をとりあって」を日本公演で演奏することが決まったかはわからないが、
少なくともバンドで演奏するわけだから、ある程度早くからあった話なのだと思う。
余裕が無い中でも練習はしていたのだろう。
しかし、「I WAS BORN TO LOVE YOU」は、想像するに来日してから決めたのではないか。
もしかしたら、記者会見でこの曲名が出たことにより、急遽決めたのかもしれない。
そうすると、ブライアンとロジャーが二人だけでスタジオ、
またはホテルの部屋で練習したことになる。
これはまったくの僕の憶測。しかし、そんなシーンが浮かぶような、二人だけの演奏だった。

だって「I WAS BORN TO LOVE YOU」を二人で練習しているシーンを想像してみようよ。
「手をとりあって」もそうだ。
嬉しいじゃないか、最高じゃないか!僕達のために練習してくれたんだ。

70年代は観ることができなかったし、
もう永遠にオリジナル・メンバーでも観られないこともわかっている。
今回もベーシストはジョン・ディーコンでは無かった。
しかし、バスドラにクッキリと書かれた「QUEEN」の文字が何とも力強かった。
「俺達はクイーンだ」と。そして「僕達が観ているのはクイーンだ」と。

ブライアン・メイとロジャー・テイラーには本当に感謝したい。
どうもありがとう。

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29歳の清志郎とチャボ、そして15歳の僕/ラプソディー ネイキッド

じゃんけんの後出しのように今からなら何でも言えるが、
そんなことは関係ない。

解説を書いている森川…いや連野城太郎氏がその最後を締めているように、
仲井戸麗市の「yeah!!」。
この「yeah!!」。
この何度も何度もリフレインされる「yeah!! yeah!! yeah!!」。
日本の80年代のロック・シーンは、
誰が何と言おうとチャボのこの「yeah!!」から始まったのである。

「RHAPSODY NAKED」。
日本ロック史上最高のアルバムの真実云々とコピーにあるが、
それが本当なのかどうかはわからない。
ただ、日本ロック史上最高のライヴのひとつだったということは、
ハッキリと言ってもいいだろう。

ライヴ・アルバムと言いながらもダイジェスト版であった「RHAPSODY」だが、
こうやってコンサート…、
いや、当時のままで言えばRCサクセション・リサイタルだな。
これを通して聴くと、実に凄いライヴを演っていたものだ。
その構成の見事さが素晴らしい。

まず、オープニングにメンバー紹介を一曲として演奏してしまう圧倒的なエンターテインメント性。
清志郎がステージに飛び出てきてシャウトする「よォーこそ!」のワン・フレーズだけでキマリだ。
一曲目からクライマックスである。この曲は本当にカッコイイ。

中盤での金子マリを迎えてのセッション。
アドリヴで聴かせる「まりんブルース」から「たとえばこんなラヴ・ソング」、
「いいことばかりはありゃしない」「SWEET SOUL MUSIC」が未発表だったということもあり、
このアルバムのハイライトだろう。
「いいことばかり~」の前に清志郎が言っていた「だけどさ~」のセリフが聴けるのも古いファンには嬉しい。

この日は小川銀次の脱退が決まっていたからだろうが、梅津和時のSAXが加わった7人編成である。
その独特な編成でこんなにヘヴィなサウンドを叩きつけていたRCは、
ここでしか聴くことができない。
銀次のギターが遠慮気味なのは仕方の無いことだろうが、それでも十分にヘヴィである。

解説にもはっきりと書かれているが、
元々「RHAPSODY」はライヴ音源をスタジオで手を加えて発表されたものである。
しかし、この「ネイキッド」は、当時のままの音であるらしい。
何も手を加えていないほうが素晴らしいのは当たり前であるが、この音は合格点だと思う。
大音量で聴くと、久保講堂に実際にいるような臨場感を感じることができるのではないか。

さて、以前にGuitaristsの記事で小川銀次、
彼が在籍していたRCの素晴らしさを自分なりに書いた。
「ロックン・ロール・ショー」や「SWEET SOUL MUSIC」「お墓」等での二本のギターによるアレンジは、
今となっては銀次がいたからこその貴重なテイクであろう。
チャボのバッキングのギターも最高にカッコイイ。
「ステップ!」「スローバラード」のギター・ソロが消化不良なのが、
個人的には残念であるが…。

感動的なラスト・ナンバーの「指輪をはめたい」。
銀次がギター・ソロを始める。
清志郎は既にステージ上を去っている。
チャボが銀次を掴まえてステージの中央に引っ張り出したんだっけ…。
そんなシーンを突然思い出した。

ハッキリと、かすかな記憶だった点もだんだんハッキリと、
完全にハッキリと思い出してきたぞ。

1980年4月5日。久保講堂。

清志郎が言う。
「あきれた奴等だ」と。
僕はその「あきれた奴等」の一人で本当に良かった。

あれからもう25年なんだ。


RC SUCCESSION(2005-10-26)
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Tonight I'm gonna have myself a real good time…I feel alive

いよいよ明日(10/26)である。
東芝EMIの公式サイトを見ると、トップには「日本公演まであと1日 ただいま来日中!」とある。
本当に来ているのである。そして日本公演初日まであと1日。あと1日なのだ。

今日(10/24)は初期のクイーンしか聴かないし観ないことに決めた。
「RETURN OF THE CHAMPIONS」はとりあえず置いておく。
すまん、ポール。

ただいま「グレイテスト・ビデオ・ヒッツⅠ」のボーナス映像を目に焼き付けているところだ。
「ナウ・アイム・ヒア」「懐かしのラヴァー・ボーイ」「炎のロックン・ロール」「ライアー」…。
これら初期のライヴ、またはプロモーション映像は素晴らしすぎる。
そしてボーナス・ディスクのラストは、例の「ラヴ・オブ・マイ・ライフ」のライヴだ。
歌うよ、明日は。

オリジナル・アルバムを所有しているのに、
「グレイテスト・ヒッツⅠ~Ⅲ」を買ってしまった僕である。
別にいいのだ、好きなんだから。

さて、DVDからCDにチェンジする。

「グレイテスト・ヒッツⅡ」をセットした。
「カインド・オブ・マジック」「アンダー・プレッシャー」
「RADIO GA GA」「アイ・ウォント・イット・オール」…。

今何時?

よせばいいのに「グレイテスト・ヒッツⅠ」までセットしてしまった。
「ボヘミアン・ラプソディ」「地獄へ道づれ」
「キラー・クイーン」「ファット・ボトムド・ガールズ」…。
これはまずい。明日(10/25)も仕事だぞ。

そうか、聴くのは特に大好きな曲だけにしよう。
「マイ・ベスト・フレンド」「ドント・ストップ・ミー・ナウ」「愛にすべてを」「懐かしのラヴァー・ボーイ」…。

こうやって夜は更けていくのであった…。

それにしても「グレイテスト・ヒッツⅠ」には「手をとりあって」が収録されていないんだよね。
CD化は日本盤仕様でして欲しかったよなぁ。

予習はバッチリであるが、気分としてはアタマの中を真っ白にして臨みたい。
やはりオープニングは「タイ・ユア・マザー・ダウン」だろうが、
あのイントロが聴こえた瞬間、どんな思いが駆け巡るんだろう…。

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オレンジ色のすけっち/古井戸 -1972-

1stアルバムから半年と言う短いインターバルで発表された2ndアルバム。
おそらく既に古井戸としての目まぐるしい活動が始まっていた中でのレコーディングだったと思う。
しかし、かのビートルズも1stから2ndまでのインターバルは8ヶ月であったのだ。
ビートルズと同じだぜ、チャボ。

さて、1stからサウンドの大きな変化は見られないが、
A面とB面で色がハッキリと分かれているようだ。
A面は加奈崎サイド、B面が仲井戸サイドといった感じだろうか。


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アルバム冒頭から、チャボの十八番であっただろうマンドリンでのプレイを聴くことができる。
僕は古井戸時代のチャボのマンドリンによるプレイが大好きなのだが、
RCサクセション以降、麗蘭以外ではあまり見られないのが残念だ。
もっとプレイして欲しいな。
この「僕の部屋で」でも、そのフレーズや音色など、とても " らしい " 。
ヘヴィなロック・ナンバー「お正月だよ」では、
一転してエレキ・ギターによるハードなプレイを聴く事ができる。
こういったエレキを大々的に弾く曲は、1stには無かったものだ。
この曲も含めてA面は加奈崎のナンバーが5曲も並んでいるので、
彼のヴォーカルも心なしか力んでいるようだ。

B面は仲井戸麗市ナンバーが続く。

  「抒情詩」「ポスターカラー」で一段と厚味を増し…

レコードの帯に書かれたコピーには、こうある。
厚味という表現が相応しいかどうかはわからないが、二曲とも古井戸の代表曲だ。
特に古井戸でもおそらく1、2を争う人気の「ポスターカラー」は名曲だ。
チャボにとっても大きな曲だろう。
ピアノによるイントロの切ないフレーズそのままのラヴ・ソング。
その歌詞が時代を感じさせる内容を持っていても、
今でもまったく古臭さを感じさせない曲だと思う。
この他、つぶやくようなチャボ自身のヴォーカルによる「夕立ち」もいい。

さらに重要なある一曲が収録されているのにも注目である。
仲井戸麗市と忌野清志郎の共作、「バスケットシューズ」だ。
メロディは、僕にはとても清志郎っぽく聴こえるので、
チャボは作詞がメインだったのではないだろうか。
特に " 涙がこぼれた~♪ " の部分は、かなりRCサクセションっぽい。
これもチャボによるヴォーカルだ。

「ポスターカラー」以外は、そんなに目立つ曲が多くないかもしれないアルバムだが、
味わい深い名盤と言える。

ちなみに僕が入手した 『オレンジ色のすけっち』。
見開きジャケットの内側に、何と二人のサインが書かれているのである。
雰囲気からして、これは本物であると確信している。
また、歌詞カードは当時らしくギター・コード付きの譜面なのだが、
ここには最初の持ち主が書いたであろうCapo2とかコード名とかコメントが残されているのだ。
こういうものはレコード・コレクターには嫌われるのだが、
何だか当時の臭いが沁み込んでいるようで、僕は気に入っている。

さらにもうひとつ。
『オレンジ色のすけっち』 と 『古井戸の世界』 は、もちろん中古レコード屋で買ったのだが、
その店は、チャボのエッセイ 『一枚のレコードから』 の中、
「Further Adventures of Jimmy and Wes ジミー・スミス&ウェス・モンゴメリー」に出てくる、
新宿にあった老舗中古レコード店、" トガワ " なのであった…。

古井戸の世界/古井戸 -1972-

エレックの再発は、何とか無事に始まるようだ。まずは一安心である。
それにしても、今年の12月から来年の秋まで、
約一年かけての大規模なプロジェクトだ。
今の気持ちは、セールスや評判に影響されずに、
最後まで完全復刻をやり遂げて欲しいと願うばかりである。

さて、僕が待望している古井戸だが、何と最初にリリースされるのはライヴ盤だ。
これは、エレック完全復刻プロジェクトの第一弾のコンセプトによるもの。
この第一弾を「発動編」と名付け、
ライヴ盤を中心にしたアイテムのリリースからスタートするからだ。
何にしても、最初から『古井戸ライブ』がCD化されるというのは、
とんでもなく嬉しいニュースである。
しかも仕様は紙ジャケット。帯やライナーも当時のものが復刻されるらしい。
やる気である。本気である。頼むぜVAP。

これで今後も順に古井戸の全アルバムのCD化が進むだろう。
チャボの心中は複雑であろうが、ファンとしては素直に楽しみである。

古井戸のレコード、僕が知った時はほとんどが廃盤で入手困難であった。
特にエレック盤は古井戸の中で一番の人気がある時期である。
中古レコード店で見つけられても、かなりの高額であった。
それでもとにかくLPは全て手に入れたいと中古レコード店を探し回り、
苦労して何とかそれを達成したのが、今から10年くらい前だろうか。
復刻記念に、古井戸の個人的レヴューを記事にしていきたいと思います。
第一弾は、もちろん1stアルバム『古井戸の世界』。


古井戸(2006-02-22)
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A面に針を落とすと、所謂フォークと呼ばれるであろう、そんなサウンドが飛び出てくる。
タイトルも「ごろ寝」とか「ろくでなし」、「インスタントラーメン」とか凄いものである。
しかし、「ごろ寝」のイントロのチャボ(だろう)によるギターの引っかかるようなフレーズ。
これが、いい。
ギターだけを聴くと、アルバムのあちこちにこんなフレーズがたくさんである。
例えばかぐや姫にはこういう点は無いか、または少ない。
フォークとは一線を画しているところだろう。
実際に今の耳で聴いても、懐かしさや古臭さよりも、
逆に新鮮であり普遍的でもある。
曲によっては今でも通じるカッコ良ささえ感じられるものも多いよ。

全14曲中、共作も含めて9曲がチャボの手によるナンバー。
何といっても代表曲である「さなえちゃん」が収録されているが、
B面4曲目という扱いのとおりである。
無視していいとは言わないが、聴かなくてもいいとも思う。
「さなえちゃん」が古井戸への取っ掛かりでも良いし、実際にそういう人も多いだろう。
しかし、アルバムを聴けば「さなえちゃん」を聴く機会は減少することは確実。

さて、ここでの個人的古井戸クラシックスは「何とかなれ」と「ちどり足」。
「何とかなれ」は、ラストで聴かれる加奈崎芳太郎と仲井戸麗市のヴォーカルの掛け合いがいい。
古井戸の解散コンサートのラストに演奏されたナンバーでもあるので、
何らかのメッセージがその時に込められたことは明白だ。
二人にとっても重要な曲なのだろう。

一方の「ちどり足」は後のレコードにも収録されたので、
今ではいくつかのヴァージョンを聴くことができるが、
どのヴァージョンも寂しさや切なさが感じられて大好きな曲である。
はちみつぱい~ムーンライダーズの武川雅寛によるバイオリンがとてもいい。
ちなみにはちみつぱい関係者は、古井戸のレコードに良く参加しているようだ。
このアルバムでも、かしぶち哲郎がドラムで参加している。
先日のTHE Duetのライヴで共演した駒沢裕城の参加はこの時点ではまだ無い。
また、デビュー前から交流のあった泉谷しげるはもちろん、ピピ&コットのメンバーも参加。

この他の曲では、大作と呼んでもいいだろう「明日引越します」や、
ジョージ・ハリスンによるインド音楽に影響されたビートルズ・ナンバーのような、
「通り雨」も聴きものだ。

このアルバムの前には『唄の市第一集』(71)や『泉谷しげる登場』(71)に参加していたし、
公式な発表では70年にデビューしたとなっているが、
レコードとしてはこのアルバムが仲井戸麗市の本格的なデビュー作である。
これがチャボの『PLEASE PLEASE ME』なのだ。

リマスター、リミックスを考えてみる

ブルース・スプリングスティーンの「BORN TO RUN 30周年記念盤」についての記事で、
次のように書いた。

  あのモコモコした音が生まれ変わるのか楽しみだ

これについて、sugarmountainさんからコメントを頂いた。

  >70年代のスペクターサウンド目指してあの音作りをしたのだからクリアになっちゃマズイですよ

その通りかもしれない。
僕は気が付かないうちに、リイシューされるアルバムについては、
それが再発されればされるほど、
要するに新しいほどオリジナルよりも良い音になると思い込んでいたようだ。

だいたいこの”良い音”というのだってハッキリしていない。何を持って”良い音”なのか。
ノイズが減ったとか、聴き取りにくかった歌詞や音が聴こえるようになったとか、
そういうことなら歓迎されると思う。
しかし、オリジナル・ヴァージョンの雰囲気。そしてアナログ・レコードの音質。
そういうものを現代風?に全てクリアにし、ハッキリさせることが、はたして良い音なのか…。

例えば99年に発表されたビートルズの「イエロー・サブマリン・ソングトラック」。
オリジナル・ヴァージョンを完璧にいじくり回し、
楽器やヴォーカルの定位はもちろん、新たにエフェクトも使い、
まったく新しい曲に生まれ変わらせた…では無いな。まったくの別ヴァージョンを作ったわけだ。
これに対しては賛否両論だったと思う。
僕が読んだり聞いた範囲では、「こんなのビートルズじゃない」とか「このリミックスはやりすぎだ」とか、
そんなニュアンスの意見が多かったように思う。

これに対して当時僕が思ったのは、
これはフィル・スペクターの「レット・イット・ビー」をビートルズと認めず、
「ジョージ・マーティンによるシングルこそがビートルズの音だ」というのに似ている、ということだった。
だって、僕は「イエロー・サブマリン・ソングトラック」は大歓迎だったからだ。
そして実際に聴いても、最高だと思った。これは凄い!カッコイイ!と本心で思ったのだ。
だからジョン・レノンの「ジョンの魂」「イマジン」のリミックスも違和感無く聴けたし、良いと思った。
今でも思っている。
そして、リミックスはビートルズの全アルバムを対象に行って欲しいと思った。
これも、実は今でも思っている。

要は「良いか、悪いか」では無く、「好きか、嫌いか」なのだろう。
リマスターされる音、リミックスされたヴァージョンが好きかどうか、なのだろう。
それはオリジナルに比べて良くなったというのではなく、違うものなのだ…ろう。
オリジナルの素晴らしさはどうしたって変わらないのだから。

今回、改めてリミックスやリマスターについて考えてみました。
一方的な思い込みはダメですね。そこは反省すべきかもしれません。

メリー・ホプキンのラ、ライヴ !?

ここまでブログが一般的じゃなかった頃からインターネットをいじってきたが、
昔は自分からニュースを探しにいっても、
なかなか欲しいそれにたどり着けなかったことが多かった。
しかし、今ではどこかの誰かが気軽に自分のブログを使い、
僕が興味を持つ面白いネタやニュースなんかを発信していることに出くわすことが多くなった。
例えそれが噂だとしても、
それをたどっていくと思わぬものに出会うこともあるから楽しいものだ。
時代は変わるのだ。

今回も思ってもみなかった個人的にツボにはまるニュースをキャッチできた。
ビートルズのアップルが生んだシンデレラ・ガール(と呼ばせてもらう)、
メリー・ホプキンのライヴ盤のニュースだ。
そんなものが本当に出るのかよ…とネットをたどって行くと…。

「LIVE AT THE ROYAL FESTIVAL HALL 1972」というCDが本当にあった!

詳しいことはわからないので、予想で書くのはここでは避ける。
現時点ではMARY HOPKIN MUSIC ONLINEでの販売のみらしいので、
興味がある人はここを見てください。

それにしても、彼女のライヴか…。
70年の大阪万博に来日してライヴを行ったことは有名だが、
それ以外は聞いたことが無かったから驚きだ。
まぁ、当たり前だが本国では演奏活動をしていてもおかしくないし、
僕が知らなかっただけだろう。

曲目を見ると、有名なシングル曲中心ではなく、71年の2ndアルバムの曲が多いようだ。
それでもデヴュー曲にしてビートルズの「HEY JUDE」を蹴落として英1位となった名曲、
「THOSE WERE THE DAYS」が歌われているし、「IF I FELL」なんてのもある。
これは、あの「IF I FELL」だろうか。あの「IF I FELL」だろうな、きっと。
あぁ…聴きたい。

こうなったら大阪万博のライヴもどこかが出さないかな。しかも映像で。
これは当時TVで放映されたらしいし、当然残っているだろう。
ビートルズ・ナンバーも歌っているので、これは本当に観たい。

ビートルズだけがアップルの仕事じゃないんだから、バッドフィンガーとかメリー・ホプキンとか、
DVDを是非出して欲しい…って、世界中のファンが思っているぞ。
頼むぜアップル。

そうそう、最後になるがこのCD。
ジャケットが素敵だ。アナログ盤で欲しい。

これは太字で!/仲井戸麗市、インタヴューにおいての発言

主にRockin' on JAPAN誌上で繰り広げられた、
渋谷陽一とのインタヴューにおいての、チャボの定番フレーズ。
応用編としては「これはゴシックで!」と言うものがある。

渋谷氏に褒められたり関心されたりすると、必ずこのフレーズを発しているものと思われる。
しかし、ほとんど毎回出てくるので、もはやひとつの芸と呼んでも良いものであろう。

まぁ、チャボ独特の照れのようなものだと思うが、活字になるインタヴューというものを考えると、
これもなかなか良い表現方法と言って良いかもしれない。

さて、最近部屋を片付けようといろいろといじっているのだが、
その度に久々に出てくるものがあるので、それをどうしても見てしまう。
だから、なかなか肝心の片付けが進まないのだが、結構面白い発見もあるので、楽しい。

1983年のrockin'on誌が出てきた。表紙は清志郎とチャボである。
アルバム「OK」発売に際して、二人で全曲解説をしている記事が掲載されている。
これは後に清志郎本の決定版と言える名著「生卵」にも掲載された。

実はここに、この「太字にしてください」という発言が既に見られるのだ。
しかも言っているのはチャボではなく清志郎である。
さらに、rockin'onは本当に太字にしているのだ。
実際に太字にした雑誌はこれ以外にあるのだろうか。

さて、インタヴューの内容についても触れておきたい。
まぁいつもの二人の漫才的なやり取りがあるが、
「OK」を作るにあたってビートルズを聴きなおしたと清志郎が発言。
しかも「フォー・セール」や「ラバー・ソウル」を挙げている。
渋谷氏も「この二枚あたりの色が強く出ている。
しかしリヴォルヴァーまで行っていないような…」と指摘。
この辺の話が興味深い。
この「リヴォルヴァー」まで行っていないというのは、
これから「OK」を聴く人には参考になる話かもしれない。

さて、もうひとつ見逃せない発言をチャボがしている。

 渋谷氏「録った曲は全部で何曲だったのかな?」
 チャボ「全部で27曲」

今ではこの「OK」のハワイ・レコーディング、
体調を崩し辛い体験だったと清志郎も発言しているし、
チャボもかなりナーヴァスになっていたことはファンの間では有名なことである。
そんな中で、本当に27曲もレコーディングしたのだろうか。

「OK」は9曲収録なので、実に18曲がボツになったわけである。
とすると、後の「FEEL SO BAD」以降のアルバムにそのまま流用されていなければ、
未発表テイクや未発表曲がCD一枚分以上、このレコーディングだけであることになる。

こういう話から想像していくと、
それこそライヴ・テイクも含めてまだまだ眠っているものがたくさんありそうだ。
ベスト盤「ソウル・メイツ」に収録された「トランジスタ・ラジオ」のロング・サイズが、
今のところ唯一の純粋なRCサクセションのレア・テイクである。
こういったものを、もっと聴きたい。

忌野清志郎デヴュー35周年を記念してのプロジェクト。
新作や企画モノはともかく、
過去の発掘に対してはまったく満足できないので、この辺を何とかして欲しかった。
だいたい清志郎が35周年ならチャボも同じである。
このコンビで35周年を盛り上げれば良かったのだ。

仕方ないからあと5年待とう。
忌野清志郎、仲井戸麗市の40周年の大規模なプロジェクトを発足させ、
ルースターズ並みの一生ものBOXを発売して欲しい。

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TELEVISION/1992.9.6. 中野サンプラザ

トム・ヴァーラインの新作のニュースを知って、久々に彼のギターが聴きたくなった。

迷ったあげく選んだアルバム。
78年の2nd「アドヴェンチャー」から実に14年ぶりに発表された3rd…
と言うか再結成第一弾だ。
タイトルはズバリ「テレヴィジョン」。

例えばトム・ヴァーラインやリチャード・ロイドのソロ・アルバム。
特にヴァーラインのものにはテレヴィジョン的なテイストが感じられては、いた。
しかし、この3rdを聴くと、やはりテレヴィジョンの世界とは違っていたと言うことがわかる。

テレヴィジョンとは、
おそらくリチャード・ロイドとヴァーラインのギターのぶつかり合いや混ざり合いだ。
そして緊張感。
ソロ作には、例えギターが二本であっても、この緊張感が足りなかったのだろう。

3rdは「マーキー・ムーン」や「アドヴェンチャー」の緊張感には及ばないが、
一曲目が始まった途端に、「あぁ、テレヴィジョンだ」とファンならば誰もが思ったことだろう。

そしてこのアルバムが発表された92年、遂に日本に彼らはやって来たのである。

伝説のバンドである。
87年にトム・ヴァーラインのソロ・ライヴを目撃しているが、今回はテレヴィジョンである。
いくら再結成で70年代ではないと言っても、テレヴィジョンである。
ヴァーラインのギターと絡むのはジミー・リップではなく、リチャード・ロイドである。
期待するなというほうがおかしい。

そして当日。中野サンプラザ。
会場に流れている音楽…というかライヴ開始を告げるB.G.M.だったのだろうか、
ノイズっぽい音の渦の中、こちらの気持ちが整理できていないまま、
ステージにメンバーが登場した。

演奏が始まる。
1曲目のインストゥルメンタルに続き、まず「VENUS」である。
一気に70年代に引き戻されそうになる。
3rdアルバムの曲の合間に、1stと2ndのナンバーが挟まれる形でライヴは進んだ。
ヴァーラインのソロ・ライヴでも演奏された「GLORY」。そして「PROVE IT」や「SEE NO EVIL」。
こういった曲が生で聴けたのはさすがに嬉しかったし感動した。

そしてクライマックス。
アンコールで、全ての観客が聴きたかったであろう「MARQUEE MOON」が演奏された…
のだが…。

何と、あろうことかこの大事な曲でイントロをミスし、演奏が止まってしまったのである。

伝説のニューヨーク・パンクを代表するバンドの再結成。
初来日公演。
アンコール。
演奏するのは代表曲中の代表曲…である。
それが、こんなことになるとは…。

もちろん演奏をやり直したのだが、やはりイントロは危なっかしかった。
こんなことがあったライヴなので強烈に思い出に残ることになったのだが、
今でも複雑な気分である。
演奏が止まった後のステージ上のメンバーの姿を、
いまだにハッキリと思い浮かべることができる。
こういったトラブルとは最も縁遠いようなバンドだったので、
僕もどう対応して良いかが掴めなかった。
しかし、客席は何だか盛り上がっていたような…。
失笑していた人が大半だろうけれど。

その後、テレヴィジョンは何とフジ・ロック・フェスに再来日したが、
僕は観に行かなかった。
行こうとも思わなかったと言うのが正直なところだ。

「MARQUEE MOON」はミスせずに演奏できたのだろうか。

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マイルス・デイヴィスとモーツァルト

もう何年前になるだろうか。
ロック一辺倒だった僕が何故かクラシックやジャズにも興味を持ち、
いろいろなCDを買いまくっていた時期があった。
所謂ガイドブック的な本を買い、まずは活字の情報で聴きたいアルバムを選出。
とは言っても最初は定番モノが中心となる。要するに名盤と呼ばれるものだ。

ジャズは結構選びやすかった。
誰に聞いても何を見ても「名盤」というものがたくさんあったからだ。
そういったものを基準にする以外では、
ミュージシャンの発言や小説やエッセイも参考にした。
TVで矢野顕子がビル・エヴァンスの話をしているのを観て「ワルツ・フォー・デビィ」を買った。
村上龍のエッセイに、
チャールズ・ミンガスのレコードが出てきて「黒い聖者と罪ある女」を買った…という具合だ。
今考えると、かなり無謀だ。

そんな具合で揃えたのはジョン・コルトレーン、ソニー・ロリンズ、
エリック・ドルフィー、キャノンボール・アダレイや、ウェス・モンゴメリー、グラント・グリーン。
そしてマイルス・デイヴィス、ビル・エヴァンス等々…。
いずれも巨匠と呼ばれる人達の代表作をとにかく聴いたものだ。
まだまだ奥深い世界だし、その良さの何十分の一しかわかっていないと思うが、
今でもたまに部屋にこれらのCDが流れる。

もう一方のクラシックはジャズとは勝手が違っていた。まずは曲がある。
そして指揮者や演奏者、である。
この曲は誰の何年の演奏が名演と言われている…なんていうのを探さなくてはならない。
はたして聴き比べてもいないのに名演なんてわかるのだろうかと言うことはこの際は無視した。
とにかく興味を持った曲の、それら名演と呼ばれるものを探した。
所謂バロックの名曲やモーツァルト、ショパンが好きで、良く聴いた。

さて、仲井戸麗市のエッセイ「だんだんわかった」に出てきたのが、
マイルス・デイヴィスとモーツァルトである。
このときは、もうジャズ熱、クラシック熱は一時期よりも冷めていたのだが、
チャボが挙げた曲に興味を持たないということは僕にとっては有りえなかったので、
両方ともすぐにチェックした。

マイルスは「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」。
夜のターン・テーブルにはこのアルバムがいつもセットされている…
という文章がとても素敵で僕も真似をした。
ただしCDプレーヤーだったが。

そしてモーツァルトは「レクィエム」。
会いたかった人の家の窓から流れてきたモーツァルトのレクィエム…
という文章がやはり印象的だった。
モーツァルトについては、映画「アマデウス」は観ていたが、
その当時は曲については何もわかっていなかったし、
それはこの時点でも同じだった。
本当に有名な曲しか知らなかったし、それも聴かないとわからないというレベルだ。

「レクィエム」について調べてみると、モーツァルトの絶筆となった曲とのこと。
しかも、曲の誕生にまつわるエピソードも何だかミステリアスで、
そういうのが好きな僕は俄然興味を持った。
ある日、灰色の服を着た見知らぬ不気味な男がモーツァルト邸を訪れ、
署名の無い手紙を見せてレクィエムの作曲を依頼する…。
この、まるで小説や映画のオープニングのようなエピソード。
そして自身の命をかけて作曲したのがレクィエムという、あまりにも出来すぎた偶然。
何だか凄いなぁと思って、単なる曲とは違ったものがそこにあるような気がしたものだ。

ジャズもクラシックもかじった程度、いや、自分ではまだ舐めた程度だと思う。
今でも興味はあるし、機会があればいろいろなものを聴いてみたい。
どこかに当時買ったガイド本があるはずだ。
そろそろ本格的に部屋の掃除をして、引っ張り出してみよう。

何だかジャズやクラシックが無性に聴きたくなった、秋の一日でした。

「ラプソディー」は本当に裸になるのか?

RCサクセションの「RHAPSODY」の完全盤が発売される日(10月26日)が近づいてきた。
既に内容はCDショップやチラシ等で発表済である。当然ユニヴァーサルのサイトでも紹介されている。

ジャケットはオリジナルに”RHAPSODY NAKED”とレイアウトされるだけだろうな。
まったくのオリジナル・ジャケットを0.1%くらい期待していたが、無理だったようだ。

初回プレスのみデジパック仕様らしい。DVDが付くので紙ジャケットとはいかないのだろうが、
ここはセンスの良いデザインであることを期待したい。

さて、ブックレットにはおおくぼひさこ氏による未発表写真が掲載されるという。
これはいちばん気になるところだ。
まったくの未発表モノなら凄いが、過去に雑誌などに掲載されたものを混ぜるのだけは止めてくれよな。
そして当時のディレクターによる解説…。おそらくあの人だと思うが、頼むぜディレクター(当時)さん。

音に関してはどうなんだろう。リマスターされるのだろうか。
また、オープニングのチャボの煽りや清志郎のMCは、完全に収録されるのだろうか。

今回の発売に際して付いたコピーは”全ての元ヒッピー達に捧ぐ…”である。
しかも「完全実況録音盤。!!」とびっくりマークがふたつも付いている。
これだけ謳うならば、そちらで言うところの元ヒッピーであるだろうこちらは期待させてもらいますよ。

さて、以上の僕のまったく個人的な期待や希望が全て叶えられたとしても、
絶対にこの「RHAPSODY」を僕はNAKEDとは呼べないかもしれない。それは何故か?
ミュージシャンのクレジットである。
ここにきてもやはり小川銀次はゲスト・ミュージシャン扱いみたいなのである。
もうこれはRCサクセション・サイドの意思であり、清志郎やチャボも同意していると思うしか無い。
そう思わない限り、僕は納得できないだろう。

1980年4月5日のRCサクセションの正式メンバーは、忌野清志郎、仲井戸麗市、小林和生、新井田耕造、
そして小川銀次の五人であった。ゴンタ2号はゲスト・ミュージシャンである。
その後の脱退とアルバム発売のタイミングを考慮して云々の件は、もういいではないか。
ゴンタを外せというのではない。クレジットを単に”Musicians”とし、全員をクレジットすればいいだけだ。
もうひとつ。まさかチャボを仲井戸”CHABO”麗市と表記するのだろうか。
この名義は93年から使用され始めたモノである。失態は犯すなよユニヴァーサル。

NAKEDと謳うならば、徹底的に僕は拘りたいのである。

CHABO GO! GO! [THE Duet] 2005.10.8. SHIBUYA-AX

実に感動的なライヴであった。

まずは開演前のステージ上。
新谷祥子さんのマリンバが向かって右奥にどどーんとセッティングされている。
この他は取り立てて凝ったものは無い。
シンプルすぎるセットである。

定刻から10分ほど遅れて開演。
まずはチャボ以下のメンバー全員が登場し、各自が定位置につく。
開演前は何てことの無かったステージ上が一気に華やぐ。

素晴らしい。
とても初セッションの四人とは思えない。
あまりにも四人の姿がはまりすぎていて、演奏が始まる前から僕は満足感が生まれてしまった。

オープニングは、ライヴ用に作ったであろう「CHABO GO!GO!」と歌われるナンバーを軽く決める。
そして「BLUE MOON」「アメリカン・フットボール」と続く。
チャボはMCで「ニュー・バンドを作りました」みたいなことを言っていたが、本当にバンドだった。
ギターにチェロ、ペダル・スチール・ギター。
そしてマリンバ&パーカッションという変則的な編成である。
しかし、まとまっているのだ。
曲の間奏は各自がアドリブを決めているようなのだが、
それが違和感無く、しかもきれいに混ざるのである。
これは素晴らしいバンドである。
パーマネントは無理でも、何年に1回くらいは活動してくれないものだろうか。

さて、四人で3曲を演奏した後は、それぞれとのDuetパートになる。
ここの構成は、まずチャボの曲、カヴァー曲、ポエトリー・リーディングという流れであった。
新しく取り上げられた曲は無く、各ダイジェスト版という形で進んだ。
印象に残ったものを挙げてみる。

チェロの翠川さんとのパート。
まさか再び演るとは思わなかった「サンタドレスのテラス」。
5月に初めて聴いたときは、どうにも涙が止まらなかったポエトリー・リーディングである。
この時の模様は、先日発売された「PRESENT#55」のDVDに収録されていた。
家のTV画面で観ると、さすがに会場で味わった雰囲気を再びというのは無理である。
このため、DVDは冷静に作品として観ることができたから、もう慣れたと思っていた。
よって今日も朗読が始まったときも「今日は泣かないだろう…」なんて思っていたが、
やはりダメでした(笑)。
何度観ても聴いても感動してしまうだろうな、これは。
そしてカヴァー曲、スリム・ゲイラートの「ポイ・ポイ」。
この曲で歌われた「人生のゴミを捨てよう」という歌詞。今回は強く印象に残りました。

次にペダル・スチール・ギター、駒沢さんとのパート。
ここではまずザ・バンドのカヴァー「トワイライト」。
チャボのカヴァー曲の中でもこれは出色の出来だろう。
夕暮れに一人になるのは、僕も嫌だな。
そして何といっても素敵だったのは、駒沢さんとチャボの共作である「かもめ」だ。
この曲はスタジオ・レコーディングをして、是非シングルにして欲しいくらいである。
夏が苦手で嫌いな僕でも、この曲を聴くと海に行きたくなる。
今回のDuetの企画では、いくつか新しいものが生まれたはずだが、
そんな作品の中でもいちばんだと思う。

最後は新谷祥子さんとのパート。
まず、相変わらず、いや改めてカッコイイなぁ新谷さんは。
僕は新谷さんとは逆側の席だったのが残念であった。
「ロックン・ロール・ギタリストがマリンバの人と初めてセッションする時のための練習曲」…。
この長い(笑)タイトルを持つ曲が良い。
9月も思ったことだが、何だかプログレッシヴ・ロック的な演奏だと感じるんだよねぇ。
例えばイエスとかEL&Pとかの。新鮮なんだよね、これ。
そしてストーンズのカヴァー「アウト・オブ・タイム」。
これは再び聴けて嬉しい。そして楽しかった。
ここでの白眉は「九月の素描」。おそらく今のチャボにとってはかなり大きな曲なのであろう。
歌詞は無いが、何かを暖かく訴えかけてくる良いメロディである。
「かもめ」のシングルのカップリング曲はこれにキマリです。

新谷さんのパート後、再び四人でアンコールまで進む。
「遥かな手紙(ニジェールから)」「真夜中を突っ走れ!(Drive on)」「久遠」に、
「ギブソン」「ガルシアの風」等々。
ラストのサッチモ「この素晴らしき世界」からジュディ・コリンズの「アメイジング・グレイス」まで約四時間。
久々にたっぷりと仲井戸麗市ワールドを堪能できたライヴだった。

さて、今日のライヴ、アンコールの最後のナンバーは「九月の素描」であった。
この曲を演奏する前に、突然チャボがしゃべりだした。
渋谷の街、言葉…。
何か思うことがある、またはあったライヴだったのかもしれない。
いったい何を言いたかったのか、何を話したかったのか、何を伝えたかったのか…。
ここでのチャボを観ていて、何だかたまらなくなった。

  音楽は素晴らしい

改めてそんなことを今回のライヴで受け取りました。
仲井戸麗市のギター、唄、曲、メロディ、歌詞や詩、言葉、それらすべては素敵です。
でも、今日は仲井戸麗市という人間に感動しました。
この人を聴き続けてきて本当に良かったと思います。
ありがとう、チャボ。
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Blue

Author:Blue
1980年4月5日からスタートしたGREATな体験。それは見事に現在に至るまで続いています。

" 君の手を握りたいんだ 君の手を握りしめたいんだ 君の手を握りしめていたいんだ そう いつかのメロディーに聞いた "

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