若い広場 オフコースの世界

アルバムの制作過程を追ったドキュメンタリー・ヴィデオはいくつかある。
リアル・タイムで追い、ひとつの作品として仕上げたものや、
あとからまとめたもの等、様々だ。
レコーディング・シーンだけを切り取ったものならヒストリーもののヴィデオの中には必ずあるし、
それは確実にハイライトになっていると思う。
皆が観たいのだ。
でも、さすがにビートルズの初期のまともなものはお目にかかったことが無い。
中期から後期は映画「LET IT BE」があるし、「SGT PEPPER'S」のメイキングモノも作られた。
64年から66年、アルバム「HELP!」から「REVOLVER」までのメイキング映像が、
そのレコーディング風景を含めて出たら昇天ものだが…。
無理(映像が無い)だろうな。

エアロスミスの「メイキング・オブ・パンプ」も必見。
アルバム制作過程自体を作品として出す以上、
完成品は最終的に丁寧な編集をするわけだから、
バンドの裏側をすべてさらけ出すわけではないだろう。
それでもリハのシーンはふんだんだし、
なかなかにヘヴィなシーンも収められており、見ごたえ十分だ。
ただし、普段の姿があまりにもカッコ良過ぎるというのを感じるのも事実。
本当かよ?ってことだ。
「LET IT BE」のビートルズはカッコ悪かったもんね。

いずれにせよ、裏側というものはファンならばいちばん観たいものであるし、
ミュージシャンなら絶対に観せたくないものだろう。

さて、突然オフコースである。

82年、NHK教育テレビで放映されたある番組があった。僕は当時、リアル・タイムで観た。
当時の僕にとってのオフコースは、ヒット曲を連発していたニューミュージックである。
この番組を観たのはたまたまだったのか、
それとも意識をしてのことだったのかの記憶はもはや無い。
だいたい、どんな内容の番組かも知らなかった。
もしかしたら、TVに出ないオフコースが初めて出るという話題だけで、
観てみようと思ったのかもしれない。

 ”若い広場 オフコースの世界”

アルバム「over」の制作過程を追ったドキュメントである。
メンバーのインタビューやライヴのシーンを挟むが、
ほとんどがレコーディング・スタジオでの彼らを捉えたもの。
僕はこの番組を観て、オフコースに対する印象が変わった。

アルバム制作、所謂ミュージシャンの裏側を観たのはこれが初めてだったので、
まずそれが興味深かった。
オフコースに偏見を持っていたわけでは無かったが、
彼らの曲が生まれる裏側のイメージが湧かなかったので、
「こんな過程を経ていたのか」という当たり前のことにも、驚いた覚えがある。

この時期の彼らの音は、レコードになるとあまり感じられなくなるのだが、ハードである。
レコーディングのリハーサルの場面を観ても、
その音はかなりハードだ。ギターは歪み、リズム隊もヘヴィ。
特に大間ジローのドラムの重さは、クイーンのロジャー・テイラーっぽい。
この音に、あのヴォーカル、コーラスでオフコース・メロディが乗るのだから、
独特なサウンドになっていた。

その最大の特徴であろうヴォーカル・パートのレコーディング・シーンがハイライトだと思う。
完成バージョンとは違ったメロディや譜割で歌われる「哀しいくらい」。
歌入れをする小田和正にアドバイスをする清水仁。
彼の役割や存在はかなり大きかったようだ。

「愛の中へ」のコーラス・パート。小田と鈴木康博によるレコーディング。
これぞオフコース!というシーンだ。

僕はこの番組を観た後にアルバム「over」を手にいれた。
制作過程を観ているので、細かいところまで本当に良く聴いた。
こういった聴き方を僕がするバンドは、ビートルズ以外にいない。
だいたいオフコースは、こういう聴き方からいちばん遠い存在だっただろう。
でも、本当に良く聴いた。
エアロスミスの場合、「PUMP」を聴きかえすということはしなかったが、
オフコースにはそれをしたのである。
何故だろう?

この番組は2002年にDVD化されている。
今観ても面白い。優れたメイキング・ドキュメントだ。

そして、この当時のオフコースにとって忘れちゃいけないのが、
82年6月の日本武道館10日間ライヴだ。
その最終日を収録したヴィデオは必見である。
好きか嫌いかは別にして、オフコースに偏見や変なイメージを持っている人にこそ観て欲しい。




/ 東芝EMI(2005/09/14)
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ストーンズのアルバム・タイトル

ローリング・ストーンズの新作のタイトルが発表された。「A BIGGER BANG」だそうだ。

僕は個人的に、アルバム・タイトルというのは重要だと思われている割には、
そんなに気にされていないような、何となく中途半端な感じだと常日頃から感じている。
これは曲のタイトルも同様だ。

だって「この曲カッコイイ!」という場合、ほとんどがその音楽を指している。
メロディ、楽器のフレーズ、音質、歌詞などだ。
「このタイトルカッコイイ!」とか、「アルバム名最高!」とか、
そりゃ実際にはあるし、言う人も多いんだろうけど、でも少ないよね。
何とも矛盾した言い方だが実感だ。

さてローリング・ストーンズ。
僕は、ストーンズのアルバム・タイトルは60年代から順に、
どんどんカッコ悪くなっていると思っている。
あくまでも個人的な意見ですよ。ストーンズ・ファンの人、怒らないでください。
でも本気でそう思っている。マジです。

いったい誰が考え付いたのか、60年代はカッコイイしセンスも良くてたまらん。
英米と混ざるがいくつか。

「12×5」とか「OUT OF OUR HEADS」。
「DECEMBER'S CHILDREN」に「AFTERMATH」。
「BETWEEN THE BUTTONS」に「BEGGARS BANQUET」。
そして2枚のベスト・アルバム。
「HIGH TIDE AND GREEN GRASS」と「THROUGH THE PAST, DARKLY」。カッコよすぎる。

特別に感じてしまうのは、もしかしたら所謂60年代ロックに対する幻想なのだろうか?
でもビートルズのアルバム・タイトルに対しては、僕はこういうものはあまり感じない。
やはり、60年代ストーンズは特別だったと思う。

そして70年代。
「STICKY FINGERS」に「EXILE ON MAIN STREET」。「IT'S ONLY ROCK'N ROLL」。
この辺りまでは、タイトルを聴くと、自然といろんなイメージが沸くようなものばかりだったと思う。

語感も素晴らしい。
だって「BEGGARS BANQUET」や「STICKY FINGERS」なんて口にするだけでカッコイイでしょ?

80年代に入ると短いフレーズや単語のタイトルが多くなる。
しかし、あまりロックなイメージを感じさせるものではなくなってきたような気がする。

中でも「TATTOO YOU」はタイトルもジャケットも嫌いである。中身は最高だが。
他には「UNDERCOVER」「DIRTY WORK」「STEEL WHEELS」。
「FLASHPOINT」「VOODOO LOUNGE」「STRIPPED」。「BRIDGES TO BABYLON」…。
みなさん、どうでしょうか?

80年以降で僕が好きなタイトルは「STILL LIFE」である。
ライヴ・アルバムに静物画と付けた意図はわからないが、これは素晴らしいと思う。

新作は「A BIGGER BANG」かぁ…。中身に期待しよう。

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ベスト・ロック・コンサート

BARKSに面白い記事が載っていた。
Sony Ericssonが一般投票でベスト・ライヴ・パフォーマンスを募ったのである。
しかし、どうしてSony Ericssonがこんな企画を行ったのだろうか?

興味深い結果は次のとおり。
順位はともかく、僕も同意見なのは赤字にしてみた。

●ベスト・ロック・コンサート
1.クイーン ライヴ・エイド('85年)
2.ビートルズ アップル・ビルディングの屋上
3.ピンク・フロイド アールズ・コート('80年)
4.レッド・ツェッペリン アールズ・コート('75年)
5.ザ・クラッシュ ニュー・ヨーク・パラディアム('79年)

ビートルズはシェア・スタジアムも選ばれても良いと思うんだけど。
でも、最後のライヴという意味でも、やはりアップル屋上に軍配があがるのかな。実際に凄いしね。
フロイドのアールズ・コートは「THE WALL」のツアーかな。観てみたいな。映像無いのかな。
クラッシュは意外。でも、こういう投票系には唯一強いパンク・バンドだよな。

●ベスト・フェスティヴァル・アクト
1.レディオヘッド グラストンベリー('97年)
2.ザ・フー ウッドストック('69年)
3.ジミ・ヘンドリックス モントレー・ジャズ・フェスティヴァル('67年)
4.ニルヴァーナ レディング('92年)
5.ローリング・ストーンズ ハイド・パーク('69年)

ここはどれも素晴らしいが、70年代、80年代が無いのが寂しいね。印象的なフェス、無かったっけ?

●ベスト・ソロ・ギグ
1.ボブ・ディラン マンチェスター・フリー・トレード・ホール('66年)
2.デヴィッド・ボウイ ジギー・スターダスト・ダイズ('73年)
3.ジェフ・バックリィ Mystery White Boyツアー('95~96年)
4.エルヴィス・カンバック・スペシャル('68年)
5.ブルース・スプリングスティーン ウェンブリー('85年)

ここはソロ・ギグとして区別する必要性が良くわからないし、妥当なのかもわからない。
ただし、スプリングスティーンには1票。

●物議をかもしたライヴ
1.ローリング・ストーンズ ファンが殺害されたアトランタでのコンサート('69年)
2.ジャーヴィス・コッカー ブリット・アワーズでマイケル・ジャクソンのパフォーマンス中に尻を出す('96年)
3.ジョニー・キャッシュ フォルサム刑務所でのパフォーマンス('68年)
4.シニード・オコナー 『Saturday Night Live』でローマ教皇の写真を破る('92年)
5.オジー・オズボーン こうもりの頭を食いちぎる('82年)

そりゃオルタモントの悲劇の1位は納得できる。しかしオジーは…。物議とは違うんじゃない?
シニードは、この後にボブ・ディラン30周年ライヴに出演したとき、観客から大ブーイングされたんだよな。
そしてディランの曲を歌わずに、ボブ・マーリーの「WAR」を歌った(叫んだ)。これは凄いシーンだったな。

こういう企画って、結果はともかく面白いです。
しかし、日本では絶対に無いですよね。何故だろう?

ということで、最後は個人的に観た中から選んだものを挙げてみます。

●ベスト・ロック・コンサート
1.ローリング・ストーンズ 日本武道館(03)
2.ブルース・スプリングスティーン 代々木オリンピック・プール(85)
3.RCサクセション 久保講堂(80)
4.仲井戸麗市 渋谷公会堂(90)
5.ポール・マッカートニー 東京ドーム(02)

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ビートルズ/ジュリアス・ファスト

ビートルズの本は、世界中でどれだけ出版されているのだろう。
そんな中でも、所謂「伝記本」や「ヒストリー本」の類が、やはりいちばん多いのではないだろうか。

昔から有名な一冊に、
イギリスのジャーナリスト兼作家のハンター・デイヴィスが書いた「ビートルズ」がある。
これはビートルズものの決定版と言われており、僕もかなり前から存在は知っていた。
しかし、いまだにこの本を読んではいない。

中学の頃だったと思う。書店である一冊との出会いがあった。
タイトルは「ビートルズ」。
表紙はアルバム「LET IT BE」のジャケット写真である。
著者はアメリカの社会学者でありジャーナリストのジュリアス・ファストという人だ。
ビートルズを聴き始めていた僕は、ためらいなくこの本をレジへ持っていった記憶がある。

書かれたのは68年。ハンター・デイヴィスの本も同時期らしい。
同時期に、イギリスとアメリカのジャーナリストがビートルズを題材にした本を書いたのだ。
しかしハンター・デイヴィスものが決定版として世界に知られたのが原因であろう、
ジュリアス・ファストものは、当時もあまり評判にならなかったらしい。
この差は、ハンターがイギリス人だったからなのかな?

しかし、後にハンター本は、ジョン・レノンにこっぴどく批判される。
" キレイ事の嘘ばかりだ " とやられたのだ、ジョン・レノンに。

これ以来、決定版の座から滑り落ちたようである。おそらく僕は今後も読むことはないであろう。

しかし、ジュリアス・ファストものはどうなのだろう? ジョンは読んだのだろうか?

重要なエピソードはもちろん社会現象としてのビートルズにもそれなりに詳しく書かれている。
これからビートルズに触れて、その音だけでなく本にも接したいのなら、
僕はこのジュリアス本をお薦めできると思うのだけれど…。

ジュリアス・ファスト, 池 央耿 / 角川書店(1972/10)
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仲井戸麗市のTV出演

yukoさんのブログに、堂本ブラザーズ・バンドのライヴの記事が書かれていた。

ここには仲井戸麗市もゲストとして出演した。
しかも、いくらギタリストが蘭丸であるとはいえ、麗蘭の「GET BACK」をぶちかましたらしい。
他にも忌野清志郎と一緒に「雨あがりの夜空に」までセッションしたらしい…。

清志郎さえ、ここに集まったファンのニーズに合っていたかもわからないのに、仲井戸麗市である。
あちこちで「誰?」という声があがったのが想像できそうで恐い。

チャボのTV出演は本当に数少ないから、こういう機会はファンとしては当然嬉しいのだが、
問題はそのチョイスされる番組である。
本人がTVに出たくないわけだから、出演する番組はそれなりに厳選するんだろうが、どうもなぁ。
何度も言うが、嬉しいんだけど、どうもなぁ。

堂本ブラザーズ・バンドのライヴにゲストで出て麗蘭の「GET BACK」を演奏するということは、
それはつまり、いったいどういうことなのだろうか?

今回はチャボのTV出演について。
チャボだけをピックアップした番組、要するにメインがチャボであれば、どんな番組でも良いと思う。
いちばん自然なのは演奏だ。これならば、少ないながらも結構ある。
清志郎や泉谷との共演なども含めれば、さらに多く見つけることができる。

しかし、過去に僕が観た番組でいちばん凄かったのが、これだ。
アルバム「GREAT SPIRIT」発表時の活発なプロモーションの一環だったであろう。
SMAP中居が司会の「MUSIC CLAMP」というトーク番組!に出演した事がある。
これはぶっとんだ。

あれだけTVは苦手だと言っている人だよ。バンドで演奏するという番組でさえ嫌がる人だよ。
良く出たな。
実は今この番組を録画したビデオを観ながら書いているのだが、
意外とまともにトークしているのだよ。
物凄く自然。まったくナチュラル。信じられないな、チャボ。

あのときにこれができたなら、今ならもっとちゃんとできるだろう。
このビデオを観ると、チャボは完全にトーク向きな人だ。どう観ても無理しているとも思えないし。

この番組、途中で近田春夫と三宅伸治の対談もあった。
そして、ラストでは毎回良くわからない女性がゲストに関係ある歌を歌っていたのだが、
このときはRCサクセションの「チャンスは今夜」を演っている。
この女性、今観たら田中麗奈だって(笑)。
しかものけぞりアレンジである。まぁ、これはこれで貴重だ。

さて、もうひとつチャボには凄いTV出演がある。
新堂本兄弟の前身であった「LOVE LOVE あいしてる」の、いつだったかのクリスマス特番。
これ、観た人はいますか?

僕の記憶ではファン・クラブ等での告知も無かったと思う。
それどころか、実はまったくのシークレットだったのではなかったか?

確か生番組だったと思う。当時は僕も何の気なしに観ていた。
突然チャボがTVに映る。麗蘭が出演したのだ。

あの、まっ昼間のようなTVスタジオ。しかも「LOVE LOVE あいしてる」の特番だよ?
そこにチャボがストラトを抱えて出てきたのを観たときの自分の気持ちは、
とてもじゃないが僕はうまく言葉にできません。

すぐにビデオ・テープをデッキにセットした。ギリギリ録画には間に合った。
演奏した曲は「赤鼻のトナカイ」。

出演も凄いが、何が凄いってメンバーだ。
麗蘭のバックを務めるリズム隊。ベースは吉田健。これは驚かない。
しかしドラムが凄い。ポンタじゃないんだよ。誰だと思いますか?

  森高千里  

間違いなく最初で最後のメンバーだろう。
吉田拓郎が「このバンドだけはリハーサルから観ました」と言っていたのが印象的だった。

この番組出演については、今でもほとんど語られることが無い。
ファンの間で語られていることも、僕は聞いたことも見たことも無い。
それくらい知られていないと思うのだ。

この番組を観られたチャボ・ファンは、大袈裟でなく本当に幸せだ。二度と観られない。

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書き邦題 クイーン編

「書き邦題」の記事もいくつか書いたが、とっちらかっちゃうので形式をまとめてみる。
まずテーマを決めたら、”一般的な邦題””何じゃこりゃな邦題””素晴らしい名邦題”と項目を分ける。
ちなみに良い悪い、好き嫌いの判断や評価は、もちろん僕の個人的なものだ。
僕は”何じゃこりゃ”が一番好きだったりするし。

例えば以前取り上げたキッスなら、次のようになる。

●一般的な邦題
彼女(SHE)  そのまんまじゃないか!
ラヴィン・ユー・ベイビー(I WAS MADE FOR LOVIN' YOU) 省略形も定番。
悪魔のドクター・ラヴ(CALLING DR.LOVE) 原題の一部を変えたり、一言付けたりも多い。

●名邦題
いかすぜあの娘(I WANT YOU)
狂気の叫び(SHOUT IT OUT LOUD)

”何じゃこりゃ!”と紙一重だが、バンドのイメージを考えれば名邦題だと思う。
特に上は原題も訳して続ければ「いかすぜあの娘、お前が欲しい」となり、
更にパワー・アップする…って本当か?

●何じゃこりゃ!
果てしなきロック・ファイヤー(MAKIN' LOVE)
地獄のロック・ファイヤー(ROCK AND ROLL OVER)

上は曲名で、下はこの曲が収録されたアルバム名だ。
ロック・ファイヤーっていったい何だろう?

さてキッス、エアロを取り上げたので、
僕的にはクイーンとチープ・トリックをやらないわけにはいかない。
まずはクイーン。
ということで70年代のミュージック・ライフ誌をお持ちの方はそれを見ながら。
そして部屋には「オペラ座の夜」か「華麗なるレース」を流しながら読んでみてください。

QUEEN

●一般的な邦題
谷間のゆり(LILY OF THE VALLEY)
マイ・ベスト・フレンド(YOU'RE MY BEST FRIEND)
伝説のチャンピオン(WE ARE THE CHAMPIONS)

そのまんま系と省略系、一部付けたし系または一部変化系は邦題の定番である。
「伝説のチャンピオン」はクイーンらしい。「俺たちはチャンピオン」ではねぇ。
しかし「伝説」というのは大袈裟だな。実は良くわからないタイトルになっているぞ。

●名邦題
戦慄の王女(QUEEN)
オペラ座の夜(A NIGHT AT THE OPERA)
華麗なるレース(A DAY AT THE RACES)
世界に捧ぐ(NEWS OF THE WORLD)

すべてアルバム名を選んでみた。
記念すべき1st「戦慄の王女」は、これぞ邦題の醍醐味!カッコイイ。
それにしても「オペラ座の夜」とは何ともイメージが沸く邦題である。名邦題。
「華麗なるレース」も「世界に捧ぐ」も、クイーンぽくて良いと思う。

●何じゃこりゃ!
炎のロックン・ロール(KEEP YOURSELF ALIVE)
誘惑のロックン・ロール(NOW I'M HERE)
愛という名の欲望(CRAZY LITTLE THING CALLED LOVE)
地獄へ道づれ(ANOTHER ONE BITES THE DUST)

○○のロックン・ロールという路線でいきたかったのだろうか?でも続かなかったな。
下のふたつは考えようによっては名邦題。
でも、それは今だからそう思えるのであって、当時は思い切り何じゃこりゃ!だった。

でもクイーンは変な邦題って無いですね。担当者はうまく付けていたと思うな。

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書き邦題 チープ・トリック編

どうも70年代半ばのミュージック・ライフ世代だからか、
キッス、クイーン、エアロスミスのロック御三家。
そしてチープ・トリックの4バンドを一括りにしてしまう癖がある。
本来ならばBCRファミリーやジャパン。
ランナウェイズ、スージー・クアトロ、オリビア・ニュートン・ジョン等々、
これらのアイドル的な人達も一緒に語るべきなのだろうが、どうしても最初の4バンドなんだよなぁ。
ちなみにBCRは大好きだけど、別枠なんです。

前置きはこれくらいで。

チープ・トリックは元々好きなバンドだったが、
NO ONEさんのブログの影響で再び良く聴くようになった。
個人的には77年の1stから79年の「DREAM POLICE」までが一区切り。
ジョージ・マーティンがプロデュースした80年の「ALL SHOOK UP」が出た時点では、
僕は既にRCサクセションに出会っていたので、
チープ・トリックに限らず洋楽を聴く機会はそれまでとは減った。
というわけで、改めて彼らをしっかりと聴いたのは10年後。90年の「BUSTED」である。
このアルバムのツアーで来日した彼らを武道館で観たのだが、
70年代を彷彿させるステージで感動した。
来ているファンが昔のヒット曲をアタマから終わりまで歌うんだから驚いた。
まして、当時のシングル(だったよね?)「CAN'T STOP FALLIN' INTO LOVE」まで歌うのだ。
日本のチープ・トリックのファンは素晴らしいと思う。

さて、チープ・トリックの邦題であるが、アルバムをチェックしたら数が少ないことに気が付いた。
原題をそのままカタカナ表記にしたものばかりだ。意外だ。
そんな数少ない中から拾ってみます。

●一般的な邦題
夢こそはすべて(ALL WE NEED IS A DREAM)
冷たくしないで(DON'T BE CRUEL)
永遠の愛の炎(THE FLAME)

「夢こそはすべて」はビートルズを意識しているのは明らかだろう。
「冷たくしないで」はプレスリーの邦題そのまま。
「永遠の愛の炎」は、「愛の炎」ではなく、「永遠の」を付けたことがポイント。
くどいがこっちのほうが良い。

●名邦題
甘い罠「I WANT YOU TO WANT ME)
今夜は帰さない(CLOCKS STRIKES TEN)
蒼ざめたハイウェイ(IN COLOR)
天国の罠(HEAVEN TONIGHT)

最初の二つは初期の代表曲。両方とも原題と関係無いが、バンドのイメージとも重なって最高。
後の二つはアルバム名。それぞれ2ndと3rdだ。
2ndはジャケットのイメージを邦題としたのだろう。バイク=ハイウェイは安易だが、似合っている。
3rdの「罠」は「わな」と読むのでは無い。
当時はフリガナが付いていた。「トリック」と読むのだ。

●何じゃこりゃ!
デイ・トリッパー(FOUND ALL THE PARTS)
永遠の愛の炎(LAP OF LUXURY)

いくらビートルズの「デイ・トリッパー」のカヴァーが収録されているからと言っても、
これは無いだろう。
フル・アルバムでは無く4曲入りの企画盤に付いた迷邦題。
いくら「永遠の愛の炎(THE FLAME)」が収録されているアルバムだからと言っても、
これは無いだろう。
アルバム名と収録曲名に同じ邦題があり、原題はまったく違うと言う、何ともおかしなものである。

チープ・トリック。邦題が少ないが、まとめてみたら結構面白かった。

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監獄ロック/ジェフ・ベック・グループ -1969-

さて、大成功、大絶賛で終わったであろうジェフ・ベックの日本公演。
来日が決まってから、いろいろなブログでもジェフ・ベックの話題が多かったように思う。
しかも、久々の来日云々というよりも、ベックのギターがすげぇという話題で持ちきりであり、
改めてギタリスト、ジェフ・ベックが見直されたようだ。実際、本当に凄かったらしいし。
だって、いくらギターを弾きまくったとしても、
エリック・クラプトン、ジミー・ペイジではこうはいかないでしょ。

ただ、やはりインスト中心であったね。
ヴォーカリストを連れてきてはいたものの、
やはりそんなバンド・サウンドがメインでは無かったと思う。
今回は観に行ったわけでは無いので大きなことは言えないのだが、
ベックについて書いてみます。

70年代中盤の「BLOW BY BLOW」や「WIRED」が今でも代表作として語られるし、
その通りなのだが、僕が好きなベックは、
レッド・ツェッペリンに影響を与えた事でも有名な、第1期ジェフ・ベック・グループだ。
ZEPに影響を与えたと言うことは、当然ジェフ・ベック・グループのほうが偉いのだ。

ヴォーカルにロッド・スチュワート。ベースにロン・ウッド。
ドラマーはミック・ウォーラーからトニー・ニューマンへと変わり、
ピアノでニッキー・ホプキンスも参加。
この中でギターを弾くのがジェフ・ベックなのだから、いやはや凄い連中であったのだ。

この時期のベックのギターは、まさにヘヴィの一言。ロックである。

ただ今、ジェフ・ベック・グループを爆音で聴きながら、これを書いている。
68年の「TRUTH」。そして69年の「COSA NOSTRA BECK-OLA」の2枚だ。
中でもフェイヴァリットなのが、かのエルヴィス・プレスリーのグレイトなカヴァーである。
「監獄ロック」だ。

イントロ。
ベックの歪んだフィードバックというよりもハウリングギリギリのヘヴィなギターを受けて、
ニッキー・ホプキンスのピアノがロックン・ロールする。
そこにロッドのヴォーカルが絡むスリリングなオープニング。
ボトムではロン・ウッドのベースがギター・リフと間違うかのように跳ねてうねる。
このハードな音がびっちりと詰まったスキマ無しの、
まさにブリティッシュ・ハード・ロックの教科書のような曲。
カッコイイなぁ。

ジェフ・ベックは、ブリティッシュ・ハード・ロックの元祖なのである。
こんなにカッコイイロック・ギタリストなのである。

さて、僕がこの時期のベックを好きな理由がもうひとつある。
今はすっかりストラトになってしまったベックだが、この時期はレスポールを抱えているからだ。
ストラトのベックも、もちろんいい。
でも、レスポールをマーシャルのアンプでフィードバックさせるベックは最高である。
B.B&Aあたりまでかな、レスポールを普通に使用していたのは。

確かに「BLOW BY BLOW」はギタリストの教科書かもしれない。
でもジェフ・ベック・グループはハード・ロック・バンドの先生である。
特にヴォーカリストと張り合うギタリストを擁するバンドは、絶対に必聴だ。


ジェフ・ベック・グループ / 東芝EMI(1999/09/29)
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ローリング・ストーンズにハマル瞬間

なぎささんのブログの「Exile On Main St.」論。これがとても共感できる内容だった。
そして、ある意味で非常に的を得ていると思った次第。
当たり前だが、もうストーンズを60年代からリアル・タイムで聴いているファンばかりじゃ無いのだ。
同じようなことを感じているストーンズ・ファンは少なく無いだろう。
ちなみになぎささんが書いている「SHINE A LIGHT」のエピソードは、僕も当時同じことを思いました。

ということで、ストーンズとの出会いをちょっと書いてみたくなった。

誰でも洋楽を聴き始めてある程度の時間が経過すれば、
当然いつかはローリング・ストーンズにぶつかるわけだ。
僕は中学時代であった。
丁度 『BLACK AND BLUE』 を出した後で、当時の新譜は 『LOVE YOU LIVE』。
これは邦題が 『感激!偉大なるライヴ』 という優れたものだった。
時は1977年である。
ミュージック・ライフ誌のレコード・レヴューでも★が5個の満点。
レコードの宣伝広告もでかかったし、こりゃ凄いレコードなんだろうなぁと思ったものだ。
いや、あれなら誰でも思うよ、きっと。

そして聴いた第1印象は…。
" 全部同じ曲に聴こえる " であった(笑)。
ストーンズを知ったばかりの少年にとって 、
『「LOVE YOU LIVE』 はあまりにも " いきなりすぎた " のであろう。
ここで僕はひとつの結論を出す。ストーンズって、わかんね~…って。

しかし1年後の78年に出た 『SOME GIRLS』。
これは最初に聴いたときからバッチリであった。
音がクリアだしリフもわかりやすい。
ミックのヴォーカルも必要以上に崩して歌っておらず、メロディもハッキリしていた。

当時の僕はヒット・チャートものを中心に洋楽を聴いていた。
でも、これらとは別に、絶対にホンモノのロックというものがあるはずだ…という、
わけのわからない、しかし確信を持ってそう思っていた。
そしてそれらはまだ僕の耳には複雑だったり難解な音として存在していた。
そんな音を好きになれない限りは、
ロック聴きとしては一人前では無いだろうという、おかしな事を思っていた。
その代表的なバンドがレッド・ツェッペリンであり、ローリング・ストーンズであったのだ。

こんな少年だったので、『SOME GIRLS』 が良く聴こえて好きになれたというのは、
ホンモノのロックというものがわかったような気がして、凄く嬉しかったことを覚えている。
だから、今でも僕は 『SOME GIRLS』 には強い思い入れがある。

だいたい、僕はストーンズに関しては聴く順番を思い切り間違えていたのだろう。
だって、最初に聴くか 『LOVE YOU LIVE』を。聴かんでしょう(笑)。

結局、70年代のストーンズは『LOVE YOU LIVE』→『SOME GIRLS』→『BLACK AND BLUE』→
『STICKY FINGERS』→『GOATS HEAD SOUP』→『IT'S ONLY ROCK'N ROLL』と進み、
『EXILE ON MAIN ST.』を聴いたのは最後であった。

そして70年代を制覇したら、当然次は60年代のストーンズに遡る。
当時、タイミング良くキングからデッカ時代のアルバムが1枚1,500円で再発された。
毎日何を買うか迷っていたハズだ。しかしここでも僕は大間違いを犯してしまう。
70年代の『LOVE YOU LIVE』で懲りていたのを忘れたのか、
ここでもまずはライヴに手を出したのだ。
しかも2枚も。しかもしかも同時に…。

もちろんそれは『GET YER YA-YA'S OUT』と『GOT LIVE IF YOU WANT IT』である。
『GET YER~』はまだ聴けた。しかし『GOT LIVE~』は…。
ここで、また僕はひとつの結論を出す。「60年代のストーンズってわかんね~…って。
アホである(笑)。

しかし、友人の兄貴が例の八角形ジャケット『THROUGH THE PAST,DARKLY』を持っており、
「JUMPIN' JACK FLASH」「HONKY TONK WOMEN」「SHE'S A RAINBOW」等に出会う。
これで初めて60年代のストーンズは素晴らしいことを知ったのだ。

それにしても、ストーンズの音を好きになるというのは「ある日突然そうなる」という気がする。
実感だ。
ストーンズはまぎれもないロック・バンドだと思うので、
多くのヒット曲はPOPだし、そこに魅力もある。
しかし、彼らは元々ブルース好きのミュージシャンの集まりだから、
俗に言う黒っぽいサウンドと呼ばれる曲、それらはオリジナルはもちろんカヴァーも含めて数多い。
ここなんだろうな、ポイントは。

いまだに僕はブルースっぽいとか、ソウルっぽいとか、軽く言うことができないんだよね。
ブラック・ミュージックよりも、それらに影響を受けたビートルズやストーンズ、
クラプトンなんかのほうが好きだし。
形式としてのブル-スっぽさとかソウルっぽさなら何となく説明できそうなんだけど。
だからストーンズを好きになったのも、黒っぽいとかブルースっぽいとかが理由じゃないと思う。
それでは、何がきっかけで好きになったのだろう。

でも、そんな僕が『EXILE ON~』で好きな曲を挙げるとすれば、
「TUMBLING DICE」や「HAPPY」なんかを除けば、
実はロバート・ジョンソンのブルース・ナンバー「STOP BREAKING DOWN」だったりするのだから、
ストーンズというのはややこしい。

ハマルと底なし沼のような恐るべきバンドである。

Lightning Blues Guitar Fes. 1996.6.16 日比谷野外音楽堂

CHARの江戸屋レーベルで企画されたアルバム『江戸屋百歌撰<子>』。
これは9人のギタリストによる優れたオムニバスだったが、
このアルバムそのままのライヴが96年6月に行われた。
今年の夏に同フェスが開催されることもあるためか、
96年版が1DVD、3CDのヴォリュームで発売された。
以前、CDが2枚で発売されていたが、今回は映像も含めての完全版といっていいだろう。

僕は実際にこれを観ている。
かなり前列だったが、ステージに向かってやや右側の席だった。
せっかくの9人のギタリストの違いを聴き分けたかったのだが、
PAに近かったためか音が混ざってしまい、それは叶わなかったような記憶がある。
発売されていたCD版を聴いても、あまりそれは解消されなかった。

しかし今回のDVDを観て、映像が加わったこともあるためか、その辺りが整理された。
各ギタリストの個性がハッキリとわかる。これは本当に嬉しかった。

そして東京の日比谷野外大音楽堂。
ここでのコンサートを一度でも観た事がある人ならDVDは必見である。

野音でのライヴをシューティングしたビデオはたくさん発売されているし、僕もいくつか観ている。
しかし、あの独特の野外ライヴの雰囲気までを収録できた作品に出会ったことが無い。
かのRCサクセションのライヴ・ビデオでさえ、それは無い。

このDVDはそれに成功していると思うのだ。
特別な工夫がされているわけでは無いのだが、
何故だかあの時の空気感までが伝わってくる。
実際にそこにいた僕が感じるのだから、
他にも同じような思いを持ってくれる人は絶対にいると思う。

さて、CDについては記さない。
だってこれはDVDが全てであるから。見所は…とにかく全てである。
だいいち、これだけのギタリストの共演だ。
CDで音を聴くだけじゃ物足りないに決まっているのだ。

山岸潤史の伸びのある気持ちのいいギターからスタートする。
歪んだストラトの音はいいなぁ。
久々にこういう生のエレキの音を聴いた気がする。
ちなみに彼のバックを務めるREWARDというバンドが、
一貫して他のギタリストのバックも務めている。

続くichiroのドライヴィンなギターは必見。すげぇすげぇ。
ジュニー・ウインターにスティーヴィー・レイ・ヴォーンを足して早回ししたって感じだ。
生で聴いたときも驚いたが、改めて観てもすげぇ。ちなみに彼もストラトだ。

ALAN MIRIKITANIはセミアコを抱えて登場。
オーティス・ラッシュのブルースを渋く決めてくれる。
石田長生は、意外とハードにディストーションさせたギターで自作曲を演奏。
彼もストラト(パンクラスのステッカーが貼られている)を抱えている。

西慎嗣はテレキャスター。テレキャスっぽくない、ぶっとい音を出している。
お待ちかねのCHARは、まずは挨拶代わりといった感じで西慎嗣とアコギでセッション。

そして中盤のハイライト。
BAHOの二人と仲井戸麗市、西慎嗣とでザ・バンドのカヴァー「THE WEIGHT」。
石田長生のカヴァー・アルバムに収録されたバージョンを元にした演奏だ。
これがいい。
石田長生による歌詞も、チャボがカヴァーにつける日本語詞に似ていて、とてもいい。
野外のライヴならではのサウンドである。

BAHOCHAによる「GOING DOWN」に続き、
もうひとつのハイライト、大村憲司の感動的な演奏。
「天国の扉」でエリック・クラプトンばりの泣きのギターをたっぷりと聴かせてくれる。
残念ながらこの2年後に亡くなってしまうのだが、
ここで天国の扉を叩いていたというのは…。
こじつけだとしても、今観ると何とも悲しい。
そして、大村憲司もストラト(もちろんブラック!)だ。

9人目のギタリストとして近藤房之助が登場するが、
彼は終始ヴォーカリストのポジションで参加していた。

さて、後半にはチャボと石田長生での「今夜R&Bを」と、
CHARとの「LOVE IN VAIN」が控えている。
まず麗蘭の代表曲である「今夜R&Bを」。
過去にいろいろなライヴで聴いてきた曲だが、
この演奏はチャボの歴史の中でもかなり良いのではないか?
ギタリストが石田長生ということもあるだろう。
また、バック・バンドが違うことでタイトなバンド・サウンドだ。
グルーヴするリズム隊に乗るチャボのボーカルも感動的。
かなり決まっていると思う。

そしてCHARとの「LOVE IN VAIN」。
実際に観た時は、正直あまり良いカヴァーだとは思わなかった。
だって、どうしてもローリング・ストーンズによるグレイトなバージョンが頭にあったし、
実際それが元になってたし。
ミック・テイラーとキース・リチャーズ、CHARとチャボでは、あまりにもスタイルが違うしね。
でも、DVDで観ると印象がまったく違う。
まず、チャボの歌詞がいい。
CHARのギターも、当時は「合っていないなぁ」なんて感じたが、
結構ハマッているのだな、これが。

とにかくこの2曲は仲井戸麗市ファンは絶対に必見。
貴重な映像であろう。

ラストのアンコールのはちゃめちゃさも楽しい。これぞギタリスト達の共演!

しかし、ほとんどがストラトキャスターを抱えていたのにはびっくりだ。
もっといろんなギターを使っていたような気がしていたが、皆がストラトだった。
だからこそ、音やフレーズに個性が出ていて面白い。
でも、皆さん結構歪ませているんだよなぁ。

今はコンピューターで音楽を作る時代である。
ロック・バンドでもギターが必要じゃ無いものもあったりする。
でも、まだまだ主流はギターだと思いたいし、このDVDを観ていると、そう思えてくる。


ichiro ALAN MIRIKITANI, 山岸潤史 ALAN MIRIKITANI, ichiro,ALAN MIRIKITANI CHAR, 山岸潤史 CHAR, 西慎嗣,大村憲司 CHAR, 西慎嗣 CHAR, CHAR, ICHIRO, アラン・ミリキターニ, 山岸潤史,CHAR 近藤房之助 / バウンディ(2005/06/29)
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2005+GOD Presents ROMANCE GRAY 35/忌野清志郎

忌野清志郎35周年プロジェクト第4弾。
多彩なゲストを迎えた渋谷パルコ劇場四夜連続ライヴのDVDを観た。

清志郎は過去に似たようなイヴェントを行っている。
30周年の時の「RESPECT!」だ。
その意味では、今回のゲストもその時とかぶる人が多く、ハッキリ言えば新鮮味には欠ける。
企画自体も同じようなものだしね。
しかし、そうは言ってもファンならば必見だろう。
僕は「RESPECT!」よりもこちらのほうが楽しかった。

さて、仲井戸麗市との共演については後から述べるとして、
チャボ以外のゲストで印象に残ったのをいくつか。

まず、甲本ヒロト。
現時点での最新盤「GOD」に収録されている「REMEMBER YOU」をかましてくれる。
スタジオ・バージョンにもヒロトは参加していたが、このライヴ・バージョンはなかなかに感動的。
名曲だ。
清志郎とヒロトのデュエットというのは意外と相性がピッタリである。
そして「上を向いて歩こう」「キモちE」と続くのだが、
ヒロトのヴォーカルが清志郎っぽく聴こえる箇所がある。
あまり意識したことが無かったが、清志郎のヴォーカルに影響を受けているのかもしれない。

TIMERSは理屈抜きに楽しめたし懐かしかった。
ちゃんとリアルな時事ネタの曲を披露するところがさすがだ。

竹中直人による古井戸のカヴァー・ユニットの高井戸は、マジメに「ポスターカラー」を演奏。
これがいい。
チャボも言っていたが、竹中のヴォーカルは加奈崎芳太郎にそっくりである。
DVDの中でも白眉だろう。

LEYONAはしっとりと「Good Lovin'」を聴かせてくれる。
彼女の歌も良いが、選曲の勝利。

清志郎が意外とタイトなドラムスを聴かせる藤井裕グループ。
ギターはCharだ。カッコイイよこの3ピース。
それにしてもCharのギターはいいな。いい音だしファンキーだし。

金子マリのヴォーカルは久々に聴いた。
「彼女の笑顔」をソウルフルに歌い上げる。最高。

トータス松本の「あの娘のレター」。
例のレコードでは消されていた歌詞を歌わずにそのままを再現。
彼のサービス精神が嬉しい。古くからのファンならニヤリとさせられる。
さすがRCでバンドを始めた男だ。

そして仲井戸麗市。
DVDでも5曲が収録されており、完全にメインのゲストであることがわかる。

まずは「RESPECT!」では弾き語りで歌った「いい事ばかりはありゃしない」をバンドで演奏。
この曲の聴くべきところは1箇所だ。
「金が欲しくて働いて眠るだけ」の「♪ねむ~る~だけ~」の部分である。
ここだけを聴けばいい。
そして、それは清志郎のヴォーカルにかぶるチャボの「ねむ~る~だけ~♪」でなくてはならない。
チャボじゃなきゃダメなのだ。これを観れば僕の言うことがわかってもらえると思う。

「君が僕を知ってる」「雨あがりの夜空に」「ドカドカうるさいR&Rバンド」「夜の散歩をしないかね」。
GLAD ALL OVER以来、二人のセッションでは定番な曲ばかりであるが、
何度観ても何回聴いてもいい。

ただし、このDVD、いやこのライヴのハイライトはチャボによるコメントであろう。
ファンなら誰でも知っている出会いのエピソードを絡めて清志郎の35周年を祝うチャボ。
今まで何度も聞いたし読んだエピソードだが、これも何度観ても何回聞いてもいい。

  ”日本の生んだ偉大なシンガー、 NO.1だ、清志郎!”
  
  ”清志郎、40周年で会おうね…”

素敵な二人である。


/ ユニバーサルJ(2005/07/06)
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Complete THE BEATLES

僕が初めて組んだバンドはビートルズのコピー・バンドだ。
レパートリーは「TICKET TO RIDE」「A HARD DAY'S NIGHT」「SHE LOVES YOU」「GIRL」等だった。
このバンドはステージを踏むことは無くリハーサルだけで終わってしまったが、
僕にとっては大切なバンドだ。
今でも練習の風景を生々しく覚えているし、ちょっとした女の子にまつわる思い出もある。

当時は曲を耳で聴いてコピーするなんてことができなかったので、やはり楽譜が必需品。
ビートルズの楽譜、所謂バンド・スコアはシンコー・ミュージック社から出ていたものが素晴らしかった。
今でもアルバム別に出ていると思うが、
ビートルズのバンド・スコアはシンコーのものがいちばんだと思う。

ビートルズの曲を初めてバンドで演奏してから十年、いや二十年後だったろうか。
突然だが、再びビートルズをギターで弾きたくなった僕は、またまた楽譜を買おうと思った。
もちろんシンコーの。
アルバム毎に買う事も考えたが、全曲分を揃えたかったので、いっそということでこれを入手した。
それが、ビートルズの212曲をバンド・スコア化で収録した1冊「Complete THE BEATLES」である。

とにかく分厚いので、楽譜としては使い辛い。というよりも、使用する視点からは完全に失格である。
でも、これが見ているだけでも結構楽しいのだ。

僕はバンドをやっていた当時にやらなかった曲を、これを手に入れてからコピーした。
「ACROSS THE UNIVERSE」「HEY BULLDOG」「ALL MY LOVING」「BLACKBIRD」「DIG A PONY」…。
カッコイイなぁビートルズ。特にギターがいい。ジョージもジョンも、そしてポールも。

またいつかバンドでビートルズを演奏してみたいな。
そしたら、あのときと同じく1本のマイクで「TICKET TO RIDE」や「SHE LOVES YOU」を歌うんだ。

さて、シンコーのビートルズの楽譜には最大のウリがある。全曲のバンド・スコアである。
よって、あの「REVOLUTION NO.9」もスコア化されているのだ!
この曲を採譜した人の努力は賞賛したい。
しかし、これを見て実際にコピーしたバンドはいるのだろうか?

/ シンコーミュージック(1998/12/10)
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JUKE BOX ROCK'N'ROLLER/子供ばんど -1983-

本当ならギタリストとしての記事でも書きたかったのだ、うじきつよし。

サンデープロジェクトのホームページを見たら、
ロック・グループ「子供ばんど」のリーダーとプロフにある。
そうなのだ。うじき…いやJICKはいかしたロックン・ローラーだったのだ。

子供ばんどだぞ、子供ばんど。
知っていますか?
80年にデビュー。
89年から活動休止しているが、80年代を代表するハード・ロック・バンドであった。
しかし90年以降は元メンバーの目立つ活動も無く、
うじき…いやJICKは司会等を経て俳優になっちゃうし。
少し前にはベスト・アルバムが出たが、特に再評価もされていない。

問題点はうじき…いやJICK以外のメンバーに華(実力じゃないよ)が無かったのだな。
唯一、湯川トーベンというベーシストがいたが、彼は途中で脱退してしまった。
ちなみにトーベンは仲井戸麗市とも交流があり、
チャボとは元RCサクセションの小川銀次と共に、
イージーズというバンドを組んでライヴを演ったこともある。
また、チャボ・バンド結成時のメンバー・オーディションにも、
ベースで応募したというような話も聞いた。

さて、うじきの記事を書こうと子供ばんどを引っ張り出して聴いていたら、
これがやたら新鮮でカッコイイ!
特にこのシングル盤に久々にまいってしまった。
83年、彼らはあのリック・デリンジャーをプロデューサーに迎え、
ニューヨークでアルバムを録音する。
その 『HEART BREAK KIDS』 収録曲であり、彼らの代表曲のひとつであろう。
まったく単純明快なロックン・ロールであるが、このハードなドライヴ感は気持ちいい。

そういえば、
どこかの子供ばんどのライヴに、
リックとチープ・トリックのトム・ピーターソンが飛び入りした話もあった。
リックとの出会いはこれがきっかけだったのかもしれない。

子供ばんどのライヴは85年、雨の日比谷野音で観たきりである。
うじき…いやJICKは86年、仲井戸麗市のライヴに飛び入りし、ギターを弾かされていた。
彼のギターを聴いたのは、今のところこれが最後である。

カルトQはまだ許せた。
しかしうじき…いやJICK。サンデープロジェクトの司会をやっている場合かぁ?

子供ばんど / ERJ(1995/08/21)
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ザ・スターリン伝説

今ではCD付きの書籍は珍しくなくなった。
それどころか、それでしか手に入らない貴重な音源が付いている場合も多いので、
興味があるものならば迷わず入手しておくことである。

さて、そんな中から今回はこの本を紹介したい。

ザ・スターリン伝説。

説明するまでもない、遠藤ミチロウが80年に結成したバンドがスターリンである。
この本は、簡単に言うと81年から85年までの、
雑誌などにスターリンが掲載された記事をまとめたものだ。

「女性自身(!)」に掲載された81年の記事からスタートする。
日本の音楽シーンにおいては、何か新しいものや得体の知れないものに対しては、
音楽雑誌や音楽番組が最初に飛びつくことはない。
よって、スターリンの場合もこれに見事に当てはまったわけだ。

見出しは「変態バンド”スターリン”の信じられないショックステージ!!”」である。
まったくバンドの音とは関係ない記事とはいえ、
実際にスキャンダラスなライヴを展開していたわけだから、
これはこれで良かったのだろう。

そして同じ81年、有名な今は亡き写真週刊誌「フォーカス」の記事だ。
見出しは「逮捕された変態ロック-高校学園祭で裸になって」。
これで一気に話題だけはメジャーになったわけだ。

この他にも女性セブン、アサヒ芸能、週間朝日、プレイボーイ、平凡パンチ、東京スポーツなど、
音楽誌もあるにはあるが、それ以外の雑誌が多い。だからこそ、面白い。

とにかく記事を読んでいるだけで楽しい。
楽しいという表現はスターリンらしくないけれど、楽しい。

さらにこの本には、物凄い付録が付いているのである。冒頭でCD付きの本云々と書いたが、
82年3月、テレビ埼玉で放映されたスタジオライヴのDVD!が付いているのだ。
映像だよ、エ・イ・ゾ・ウ。
幻と呼ばれる映像は数多くあれど、これはまさにそれである。しかも一級品のレアものだ。

この時期は自主制作盤「trash」を発売した直後。
メンバーもミチロウ、シンタロウ、タム、乾純という、史上最強のメンバーである。必見!

こういう本がもっともっと出版されるといいな。

ちなみにこの本、僕の家の近所の書店では、歴史のコーナーに置いてありました。
まぁ、間違ってはいないかもしれないけど…。


遠藤 ミチロウ / マガジン・ファイブ(2004/10)
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My R&R / 仲井戸CHABO麗市 from『My R&R』 -1999-

「My R&R」について、チャボはこう言っている。
  
  自分にとってのロックン・ロール。
  ロックン・ロールから学んだこと。
  そういう事を一つの唄の中で描きたかった。
  それは生き方みたいな事につながってもいい。
  次に行きたいために、この曲を描きたかった。

十代でRCサクセションに出会って以来、
今までずっと忌野清志郎と仲井戸麗市に助けられてきた。
何かに迷ったときは、彼らの作品やライヴに触れれば良かった。
必ず、それらは道を照らしてくれた。

 覚えた事は自分を知ろうとすること 
 事のはじまりは例えばそれは俺なら THE BEATLES…

" 僕たちは、ビートルズを知りたくてビートルズを聴いたのではない。
自分が何者なのかを知るために、音楽を聴いたり創ったりしているのだ… "
この曲「My R&R」をカヴァーした早川義夫の発言。

チャボにとってのビートルズ。僕の場合はRCサクセションである。
たぶん僕はRCを知りたくて、RCになりたくて、
RCに近づきたくて彼らを聴いていたのだと思う。
でも、結果としては自分の事を知ったり、教えてもらえることになったと思っている。

「僕にはやりたいことがある。でも世間一般ではそれはおかしいと言う。
だからやりたい気持ちを殺して、周りと同じじゃなきゃいけない。
仕方が無いんだろう。でもなぁ…」
そんな場面に出くわした十代の迷える僕にとって、
RCサクセションの曲は天使の声のようだった。
清志郎とチャボは「そんなことねぇよ」と教えてくれた。
RCがいなければ、自分がいちばん嫌いな人種になっていたかもしれない。

 覚えた事は君を愛すること 
 事のはじまりは例えばそれは俺なら JIMI HENDRIX…

忌野清志郎のラヴ・ソングが僕のすべてであった。
彼のラヴ・ソングは、いまだに世界一だと思っている。本気だ。

 何から何まで君がわかっていてくれる 
 僕のことすべてわかっていてくれる 
 離ればなれになんかなれないさ

 僕を泣かせたいなら 夜更けに悲しい嘘をつけばいい 
 僕をダメにしたいなら ある朝君がいなくなればいい

 君の笑顔よりも あったかいものはない 
 君の涙よりも 悲しいものはない

チャボにとってのジミ・ヘンドリックス。僕の場合は忌野清志郎である。

 覚えた事は自由であろうとすること 
 事のはじまりは例えばそれは俺なら MISSISSIPPI DELTA BLUES…

「女の子の前ではかっこつけなくちゃいけない、
バンドなんてやらずにスポーツをやらなくちゃいけない、
いい服を着なくちゃいけない…」
僕の周りではこんな声ばかりであった。そして実際に僕の周りは、そうであったのだ。
皆が同じ店に行き、同じ服を買う。
放課後はクラブ活動をして汗を流すか、女の子をナンパする。
「何でそうじゃなきゃいけないんだよ。何でみんなと一緒じゃなくちゃいけないんだよ」

チャボにとってのミシシッピ・デルタ・ブルース。僕の場合は仲井戸麗市である。

RCサクセション、忌野清志郎と仲井戸麗市。
これが僕のロックン・ロール。

書き邦題 エアロスミス編

前回はキッスを取り上げたので、今回はエアロスミスでいきます。

まず、日本でのデヴュー作は2ndアルバムである。よって、1stは75年に発売された。
1stの曲には邦題が付いていないが、
アルバム名は野獣生誕(AEROSMITH)という立派なものであった。

さて、2ndアルバムはそのアルバム・タイトルを含め、すべてに邦題が付いている。
いきなり全開だ。

●飛べ!エアロスミス(GET YOUR WINGS)

まぁ、このアルバム・タイトルはOKだろう。WINGS=飛べ ということで、おかしくはないしね。
でも、収録曲は凄い。

支配者の女(LORD OF THE THIGHS)
四次元飛行船(SPACED)
黒いコートを着た女(WOMAN OF THE WORLD)
エアロスミスS.O.S.(S.O.S.)
ブギウギ列車夜行便(TRAIN KEPT A ROLLIN')
折れた翼(SEASONS OF WITHER)

僕は昔、邦題しか知らなかったので、
これらの曲がどのアルバムに入っているのかを調べられなかった。
輸入盤から割り出すことは不可能であったのだ。
でも、「ブギウギ列車夜行便」は気にいってます。味があると思うし。

次に3rdアルバム。

●闇夜のヘビー・ロック(TOYS IN THE ATTIC)

このカッコイイ原題に何故こんなタイトルを付けたのだろうか?
でも、僕は好きです。闇夜でヘヴィなロック…。原題さえ無ければ最高なのだが。
今でもエアロで生きている邦題は、おそらくこの「闇夜~」だけであろう。
そして収録曲はやはり凄い。

お説教(WALK THIS WAY)
やりたい気持ち(SWEET EMOTION)
虚空に切り離されて(ROUND AND ROUND)

「お説教」と「やりたい気持ち」を今でも使っている人はいるのだろうか?

エアロスミスの邦題が面白かったのは2ndと3rdだけである。
この2枚以降は無くなってしまった。どうしてこの2枚だけだったのか。
せめて「ドロー・ザ・ライン」までは続けて欲しかったと思う。

さて、僕がエアロの邦題で最高作だと思うのはこれだ。

エアロスミス離陸のテーマ(SAME OLD SONG AND DANCE)

脱帽である(笑)。

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PRESENT#4/CHABO BAND -1997-

TOCT-10172 東芝EMI EASTWORLD 1997.12.10

1.You are the sunshine(of my life) 2.Holiday 3.真夜中を突っ走れ!(Drive on) 4.風景


プレゼント・シリーズの完結編。

97年はアルバム「GREAT SPIRIT」を発表し、その後のツアーとそれを収録したライヴ盤とヴィデオのリリース。
そしてこの「プレゼント#4」の発表と、創作意欲に溢れていた1年であった。
ましてこの年の作品の名義はすべてCHABO BANDである。
それだけこのバンドに自信があったのだろうし、実際に手ごたえも感じていたのだろう。

前作が夏をイメージしていたので今作は秋であろうが、4作を通して季節感がいちばん薄い作品となった。
四季のイメージのどれを当てはめても良さそうである。
サブ・タイトルに「YOU ARE THE SUNSHINE」とあるように、季節というよりも太陽をイメージしたようだ。

「You are the sunshine(of my life)」はアルバムのイメージを決定している曲であり、
「てめぇバカヤローと書くよりも太陽の大きさを書きたい」というこの時期のチャボを代表する曲。
R&Bテイスト溢れるギターも最高。この、一発でチャボとわかるギターは誰も真似できない。

「Holiday」もR&Bテイストなナンバー。実際に「休日のような毎日」という、
あのクリスマス・レコードの名盤「ソウル・クリスマス」にも収録されている曲のフレーズをコーラスで入れている。
また、この曲は竹中直人がアルバム「シエスタ?」でカヴァーしている。

「真夜中を突っ走れ!」。
”大人の意志で子供を生きてる”というのは、チャボのテーマなのかな?

そして「風景」。ある次期から曲で絵を描きたいみたいなことをチャボは言うようになったが、
これもそんな曲のひとつであろう。


結果的にこのプレゼント・シリーズの4作は、チャボのPOPで明るい面が良い形で出た作品群となり、
その後の、そしていまだにライヴでも演奏される曲ばかりとなった。

仲井戸麗市。
僕はベスト・アルバム向きでは無いアーティストだと思っているのだが、
この一連のプレゼント・シリーズは、ある意味で彼のベスト・アルバムとして薦められるんじゃないかな。
これからチャボを聴く人には、僕はこの4枚を薦めると思う。



CHABO BAND, 仲井戸麗市 / 東芝EMI(1997/12/10)
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THE EARLY STONES 1963-1973

「ロックの写真はモノクロがカッコイイ」

クラッシュの写真集についての記事に、こう書いた。
それはこういう作品を観れば確信になる。

マイケル・クーパーがスト-ンズを捉えたモノクロの写真集である。
ちなみに、クーパーはビートルズの「サージェント・ペパーズ」と、
ストーンズの「サタニック・マジェスティーズ」のカメラマンだ。
そして写真に寄せたコメントはキース・リチャーズとテリー・サザーンによるもの。

スタジオでのレコーディング風景では、やはりブライアン・ジョーンズに目が行く。
「ルビー・チューズデイ」のレコーディングでチェロを弾く写真やリコーダーを吹いている写真など、
ギター以外の楽器を操る彼の姿は印象的である。

プライベート的なもので言えば、
マリアンヌ・フェイスフルとアニタ・パレンバーグ、グラム・パーソンズが嬉しい。
特にグラム・パーソンズはかなり扱いが大きい。
キースにとって彼の存在のでかさがこんなところでもわかるようだ。

それにしてもミックとマリアンヌ、キース(ブライアン)とアニタというのは、
今観ると何とも凄いカップルである。
ビートルズで言えばヨーコやリンダ、パティがいるが、
この5人の女性の60年代だけの写真集なんかがあれば、物凄いものができると思うが…。

さて、この写真集を観ながら聴くアルバム。それは「BETWEEN THE BUTTONS」(67)であろう。
見事にこの本のサウンドトラックになるはずだ。

Keith Richards, Terry Southern, Michael Cooper / Secker & Warburg(1993/07/12)
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WE WILL ROCK YOU/THE MUSICAL by QUEEN and Ben Elton 2005.7.9.

例えブライアン・メイとロジャー・テイラーが全面的に監修したロック・ミュージカルであっても、
例えロバート・デ・ニーロのトライベッカ社が出資していても、
例えステージのデザインがローリング・ストーンズの巨大セットで有名なマーク・フィッシャーであっても、
ミュージカルというものを観に行く僕は素人である。
期待はしていたが、それがどういう期待をしているのかも良くわかっていない。

だから、僕はクイーンのライヴを観に行くというモードにした。
再結成クイーンではなく、オリジナル・メンバーのクイーンによる2005年ジャパン・ツアーである。
このモードが自分にとってはいちばん自然であるから。

さて、5月27日(僕の誕生日!)から新宿コマ劇場で始まった「WE WILL ROCK YOU」であるが、
今日が丁度真ん中といった日である。
この時期ならキャスト達ももう慣れてきてバッチリなものを観せてくれるだろうと思い、
行くならこの時期と決めていた。

V6010027.jpg

歌舞伎町の一帯はこのミュージカルの宣伝で埋め尽くされている。盛り上がる。
生憎の雨だったが、いつだって新宿は人でいっぱいだ。土曜日だったしね。
夜の部のチケットを取り、開場時間にロビーへ入る。
ロビーでは簡単な飲食もでき、グッズやCD販売、
そしてフレディの衣装やブライアンのギター、
日本盤のシングルや来日公演のチケット等が展示されていた。
そこで1時間ほど時間をつぶし、遂にホールの中へ入る。
ステージに向かってやや右側の中段席。ここならバッチリだ。

とにかく事前の情報はできるだけアタマに入れずに望んだ。
真っ白な状態で観たかったのだ。

遂に開演。
まず心配だったのは字幕だ。
どうやって見せるのかがわからなかったが、始まってみたら成る程と納得。
また、音はすべて生演奏である。
ギターが2本、ベース、ドラム、キーボード2台、パーカッションという編成。
それに指揮者が一人だった。この指揮者もキーボードを曲によっては弾いていたようだ。
特筆すべきは二人のギタリストが使うギターがブライアン・メイ・モデルなのである。
細かい。さすがだ。

ストーリーはサイトで確認できるのでここでは記さないが、単純に楽しい。
セリフも日本版になっている箇所がいくつかあり、ギャグも寒さ寸前なものもあったが、
こういう場では思わず笑ってしまう。
そして曲はお馴染みのものばかりだし、
各キャストの歌がまたうまいので音楽的には最高である。

それにしても改めて感じたのはクイーンの曲のハードさである。

ハード・ロック・バンドとしてデヴューしたが、「オペラ座の夜」があまりにも強烈なため、
あのアルバムのクイーンが一般的なイメージであろう。
これと対になる「華麗なるレース」も同様だ。

ただ、今日のミュージカルで演奏された80年以降のナンバーのハードさとヘヴィネスはどうだ!
通してみるとクイーンはハード・ロック・バンドであったと言っても過言では無いだろう。
実は「オペラ座の夜」と「華麗なるレース」が異質なのである…と感じてしまった。
良い悪いではなく、こう思えたことは新鮮だった。
彼らの作品を聴く印象がまた変わりそうである。

演奏された曲は、グレイテスト・ヒッツⅠとグレイテスト・ヒッツⅡを丸々といったメニューだった。
もちろん全曲を完奏するわけではないが、
曲の一部だとしても効果的に使用されており、本当に楽しい。

まず、前半で歌われた「愛にすべてを」でいきなりグッと来てしまった。目に涙が一瞬たまった…。
「アイ・ウォント・イット・オール」「愛という名の欲望」では自然に身体が反応してしまう。
「RADIO GA GA」は実は好きな曲では無かったが、かなりのポップ・チューンであったのだなぁ…。
とにかくクイーンの楽曲の素晴らしさをこれでもかと再確認させられながら舞台は進んでいく。

そして終盤。
例の ズンズン チャッ である。ここから一気にクライマックスになだれ込む。
「WE WILL ROCK YOU」から「伝説のチャンピオン」は本当にライヴに来ているようであった。
もちろん観客全員は総立ちである。

「伝説のチャンピオン」が終わるとステージが暗転するのだが、もちろんもう1曲用意されている。
この、ライヴで言えばアンコールにあたる曲のイントロを聴いた途端、涙がバーッと出てきた。
ハッキリ言ってもう聴き飽きたとも言って良いほどの曲だし、特別な思い入れも無い。
でも、先に書いたように、
ここまでクイーンの楽曲の良さを改めて思い知らされてきたところに、これだ。
曲の良さだけが僕を感動させたのである。

素直な心を持って観られるクイーンのファンならば、間違いなく楽しめるミュージカルだと思う。
間に休憩を20分挟んでの3時間。
僕はチケット代以上のものを観せてもらったし、聴かせてもらったよ。

P.S.
僕の前の席は親子三人連れであった。おそらくお母さん(僕と同世代だろう)がファンのようだ。
子供は途中で退屈そうにしているし、お父さんもそんなにのめり込んでいる様子では無い。
でも、そのお母さんは身を乗り出しながらステージをずっと観ていた。
そして僕がラストで涙を流していたときのこと。
ふとこのお母さんを見ると、彼女も泣いていたのである。
目を何度も何度もこすりながらステージに向かって拍手をしていた。

会場にはかつてのミュージック・ライフ世代の女の子達…がたくさんいた。
彼女達は「ナウ・アイム・ヒア」のイントロをいったいどんな気持ちで聴いたのだろう。

RON WOOD/ROLLING STONES

元フェイセズ、元ジェフ・ベック・グループという肩書きはもう必要ないはずだが、
ビル・ワイマン脱退以前はローリング・ストーンズ唯一の人事異動があったポジションのためか、
いつまでたっても新入りというイメージが取り払われなかったのだろう。
しかし、フェイセズやジェフ・ベック・グループでの経験が、ストーンズでも確実に活きていると思う。
ただし、70年代までは…。

それにしてもストーンズはいつからライヴでギターを弾かなくなってしまったのだろう。
バンドが巨大になり、会場もスタジアム級になることに比例して、
キースもロニーもギターがラフになった。
81年のツアーを収めた映画「レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー」。
ここでもギターを弾かずにタバコを吸う姿が観られるが、
このときがギター・バンドとしてギリギリの姿だったと思う。

それでも先のリックス・ツアーではキースはがんばっていた。
最近の中ではかなりギターを弾いていたツアーだった。
しかしロニーはダメだった。はっきり言おう。
曲によっては「おぉ!」というプレイもあるにはあったが、
ライヴを通してみれば、まったく満足いかないものであった。
弾けよおまえ。

「ミッドナイト・ランブラー」のように二台のギターでグルーヴしていくような曲や、
「ギミー・シェルター」、そして「悪魔を憐れむ歌」などは、本当に情けない音であった。
キースも遊ぶのでギターを弾かないことがあるが、
そうすると二台のギターが元々絡んでいないわけだから、スカスカになるのである。
ギター二本のバンドなのに、一人が弾かないとギターの音がしないのだ。
どうしてこんなバンドになっちゃったんだろう。

さて、ひたすら文句と不満を書いてきたが、
ロニーは初めからこんなギタリストであったわけではない。
ダテに英を代表するバンドに在籍していたミュージシャンでは無い。
たとえベックに無理やり?ベースにコンバートされようと、
2枚看板と言われていた割にはロッドの人気がどうしても上だろうと、
偉大なるセカンド・マンとして美しかった。
そしてグレートなギタリスト・ハンティングの結果、
見事にストーンズに加入したのは周知の通りである。

そのギタリスト・ハンティングと平行して録音されたアルバム「ブラック・アンド・ブルー」では、
ハーヴィー・マンデルによる「ホット・スタッフ」のギターのほうが僕は印象的なのであるが、
やはりロニーがストーンズには相応しかったのだろう。

それはその後のツアーを収めた「ラヴ・ユー・ライヴ」を聴けば納得できる。

ロニーのギターは、フェイセズ時代は何の特徴も無い(失礼)ロックン・ロール・ギターである。
辛うじてスライド・プレイに味が感じられるが、特出すべきプレイは無い。
しかし、そこが良い。
しっかりとしたギターを弾いているので、派手さは無いが演奏は締まっている。

そしてストーンズ加入後では、何と言っても「ラヴ・ユー・ライヴ」であろう。
フェイセズ時代の奏法は影を潜め、個性的な凄いギターを聴かせてくれる。
特にギター・ソロ。
前任のミック・テイラーと比べれば明らかで、
彼のように流れるブルース・フィーリング溢れるプレイでは無いが、
「無情の世界」や「ブラウン・シュガー」でのソロでは、かなり独特なフレーズをかましている。

そしてこの時期のロニーとキースのギターは絡み合っていた。
キースが止まればそれをロニーが引き継ぐ。
二本で一本でもあり、絡み合う二本でもあった。

今度のツアーではどんなギターを聴かせてくれるのかとても不安であるが、
あまり期待すると裏切られたときが恐いので、少しだけにしていようと思う。

ジェフ・ベックを見習えよ。

この1枚 LOVE YOU LIVE/ROLLING STONES -1977-

これしか無い。ここでのストーンズは恐ろしい。

演奏はめちゃくちゃである。
「ホンキー・トンク・ウィメン」も「ダイスをころがせ」も、
イントロのテンポはまったく無視され、走りまくる。
「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」のアンサンブルはズタズタであるし、
音も思い切りはずしている。

しかしアナログ盤で”エル・モカンボ・サイド”と題されたカナダ・トロントでのライヴの素晴らしさ。
特にダブルのスライドで決める「リトル・レッド・ルースター」が渋い。
そしてラスト・ナンバー「悪魔を憐れむ歌」の凄まじい演奏。
これだけですべて帳消しである。
こんなストーンズは、もう二度と聴けないと思う。

さらにもう1枚 SNAKES AND LADDERS/FACES -1976-

意地悪で言うわけでは無いが、
ちゃんとギターを弾いていたんだと言うことがわかるベスト・アルバム。
「アラウンド・ザ・プリンス」でのスライド・ギターが聴きもの。
フェイセズの入門編としても最適。


The Rolling Stones / Virgin(1998/04/27)
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フェイセズ / ワーナーミュージック・ジャパン(1990/12/21)
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N.S.P その個人的追憶

僕がバンドを組んだのは中学2年のときだ。
バンドを組むことになったきっかけはいくつかあるのだが、その中のひとつであり、
もしかしたらいちばんの理由だったかもしれないこと、
それは友人の兄貴がやっていたバンドである。
ただしロック・バンドではなく、フォークだった。
しかもオリジナルではなく、コピー。
でも、かなり影響を受けた。
その僕の友人はドラマーで、兄貴のバンドにドラムとして参加。
記憶は完全に薄れているが、そんなところからバンド結成に至ったのだと思う。

そのバンドがコピーしていたのがN.S.Pである。

当時のニュー・ミュージック・シーンはアリス、オフ・コースあたりが盛り上がっていた。
そんな中、友人の兄貴達は、
この素朴で切ないメロディが魅力的な三人組のコピーを演っていたのである。

N.S.Pは「納豆 そら豆 ピーナッツ」の略である。
いや「何と 凄い プロみたい」だったかな…?

実は、ニュー・サディスティック・ピンクというカッコイイバンド名なのであった。

当時の僕はロックにのめり込んではいたが、N.S.Pの音は一発で気にいってしまった。
元々ロック以前には歌謡曲からフォークなんかも普通に耳にしていたわけだから、
違和感はゼロだった。
実際に中学の文化祭ではアリスを演奏したしね。

さてN.S.Pである。
彼らの音は切ないのだが決して暗くはならない。
それどころか、切ない曲は聴けば聴くほど、前向きになるようなものであった。

初期のライヴ盤なんかを聴くとモロにフォーク・コンサートのノリであり、
今ではきっと恥ずかしくなるだろう。
彼らは東北(岩手)出身であり、そのMCも独特で愉快なものだった。
しかし、曲となると別である。
いつかどこかで聴いたことがあるような詞、見たことがあるような景色、
口ずさんだことがあるようなメロディ。
そんな曲達は本当に素敵であった。

また、ライヴではゲスト・ギタリストとして、
あのチャーが弾きまくっていたりしたのも、
僕が抵抗無く入っていけた要因のひとつであった。
チャーとは友人であったようだ。

彼らの曲の特徴は、しつこいくらいのリフレインである。
とにかくサビをくり返す。くり返す。くり返す。
何度もくり返すのである。
切なくて印象的なメロディの執拗なリフレイン。
聴いていく、いや聴かされていくうちに、いつしかこれにハマってしまうのだ。

ちなみにこれと同じ特徴を持つ男がいる。
ポール・マッカートニーである。

今回突然N.S.Pを思い出したのには訳がある。
リーダーである天野滋氏が7月1日に亡くなっていたのだ。
享年52歳。早すぎる。

こんな悲しい理由がきっかけであるが、今、久しぶりに部屋でN.S.Pを流している。
切ないが暗くはならないメロディは、昔聴いたときのそのままであった。

ただ、今夜は違う。
切なくて悲しい。N.S.Pがこんなに悲しく聴こえるのは初めてだ…。

昨年のコンサート・ツアー。
本編のラスト・ナンバーで必ず歌われたという彼らの代表曲「さようなら」。
その曲の前の挨拶で天野氏はこう言っていたそうだ。

 これからはどれだけ生きるかというよりは、どう生きるかがテーマです
 皆さんも一日一日を大切に

ご冥福をお祈りいたします。

仲井戸CHABO麗市[THE Duet] 2005.7.5 ティアラこうとう

THE Duetも2回目である。
「四季をテーマにやって欲しい」と前回のDuetで思ったが、
その通り今回は夏をイメージしたものであった。

伝説のバンドであるFour Joe Half~はちみつぱいのメンバーであった駒沢裕城さんとのコラボ。
ホームページのバイオを確認すると、物凄いキャリアをほこるミュージシャンである。
まして彼が演奏するのがペダル・スティール・ギター。
チャボのギターとの相性はバッチリであろう。

オープニングはチャボのみによる「幻想の旅人の唄」。
夏を歌う、または歌いこまれた曲であるが、まさかこれを最初に持ってくるとは思わなかった。
意外な始まりであった。

2曲目から駒沢さんが登場。ここから最後までは二人での演奏になる。

チャボと駒沢さんは今回10年ぶりの再会とのことだが、
30年前の古井戸時代のセッションが初めての出会いのようだ。
その時にレコーディングした曲「熊野神社を通って」も披露された。これは嬉しかった。

夏がテーマとはいえ選曲はバラエティにとんでいた。
そして比較的明るめなナンバーが多かったように思う。
これはペダル・スティール・ギターと合う楽曲を意識して選んだ結果なのだろう。
その意味では、是非演って欲しかった「SUMMER SAMBA」が漏れたのは残念だった。

「夏の色調」も聴きたかった。これは前回演ったからということもあるだろうが、聴きたかった。
そして「特別な夏」がポエトリー・リーディングで披露されたのも、僕的には残念である。
ふたりの演奏と唄で聴きたかった。

とまぁ細かい希望や不満はあったのだが、通しては素敵なコンサートであった。

特に今回感じたのは「音楽を演る」ということの素晴らしさである。
ライヴ中の二人、特にチャボは楽しそうであった。
音楽を演るということが楽しくて仕方が無いという雰囲気が伝わってきて、羨ましかった。
ギターがあれば、楽器があれば、すぐにでも心が通い合うのである。

それにしても、30年前にセッションした曲を演奏するということは、どんな感じなのだろうか?
二人しかわからない素敵な瞬間、想いなのだろうな。
「熊野神社を通って」を演奏する二人を見て、こんなことを僕は思っていた。

中盤のポエトリー・リーディングでは、
単行本「だんだんわかった」から”サマーホリデイ”が取り上げられた。
これは好きな一篇なので感動した。
そして駒沢さんの曲に詩を付けたという「うれしい予感」と「カモメ」の二篇…。

あぁ、音楽って、夏っていいんだなぁ…。

僕は夏が苦手なので、きっとチャボの描く夏に憧れているのだろう。
そして、いつかその夏を大好きになりたいのかもしれない。

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LIVE AID その個人的追憶

LIVE 8は無事に終わったようだが、
そのTVやWEB上での放映、中継などはどうだったのだろうか?

さて、20年前のLIVE AIDの中継。
LIVE 8の映像を観ていて、やはり当時のこの大イヴェントを思い出してしまった。

司会は故・逸見政孝氏であった。そして南こうせつ他がゲストとしてスタジオにいた。
南こうせつ以外に誰がいたのかまったく覚えていない。

僕はチャリティ云々よりも、単純にライヴ自体に興味があったし観たかった。
ただそれだけであった。
LIVE AIDの放送で最悪だったのは、視聴者に嘘をついたことである。
それも、子供にでもすぐにばれそうなレベルが低い嘘であった。

「TV放送中のCMを流す部分は、ステージの準備、セッティングの時間です」

ふざけていた。視聴者を舐めていた。
そんなに頻繁にセッティングになるわけが無いじゃないか!
しかし放送中、逸見政孝はこのコメントをし続けたのである。

これ以外でも、このTV放送はズタズタであった。
生中継を謳いながらもニュースやCMはもちろん、演奏中にも平気でトークを挟む始末。
しかもこれは後から知ったのだが、
本来は16時間のところを日本では1時間遅らせて中継を開始したため、
15時間の放送であったらしい。バカにするのも程がある。

当時のロック・ファンはそれぞれの期待と想いで、
眠い目をこすりながら観ていたのだ。
そんな人達に向けてのこの中継は、
おそらく日本のTVでロックを放送した中では史上最低であろう。

また、同時通訳なるものもされていたのだが、これも酷かった。
はっきりいって邪魔であった。

僕はあまりにも舐めきったこのやり方に、恥ずかしながら某メディア宛に怒りの投書をした。
平気で公共の場で大嘘をついたTV局に対してアタマにきてしまったのだ。
この投書は見事に掲載され、謝礼として1,000円が送られてきた…。

LIVE AIDは今ではDVD化されているので、
当時観られなかった人も雰囲気を確認することができる。
観た人によって感じ方はそれぞれだっただろうが、なかなか見ごたえがあった。

U2のパフォーマンスはイヴェントをこえて素晴らしかったし、
当時の時代を代表するセッション・バンド、パワー・ステーションも、
ヴォーカルはロバート・パーマーではなくマイケル・デ・バレス!貴重だ。
ビーチ・ボーイズも楽しいし、デヴィッド・ボウイにフー、
レッド・ツェッペリンにエリック・クラプトンのベテラン勢。
まだまだいるぞプリテンダーズ、クイーン、トム・ペティ。
ホール&オーツにポール・マッカートニー…。
いやはや書ききれない程のもの凄いメンツである。

そして終盤はミック・ジャガーとティナ・ターナーの華やかなステージと、
それとまったく相反しながらも、
抜群の存在感とド迫力だったキース・リチャーズとロニー・ウッドを従えたボブ・ディラン。
こうしてみると、改めてかなりの大物達が出ていたんだなぁと感心する。

ポール・マッカートニーとピート・タウンゼントに担ぎ上げられたボブ・ゲルドフの姿が印象的であった。

チャリティという名目はともかくとして、イヴェントとしては大成功であっただろう。
僕も単純にライヴとしては、演奏の出来不出来は別にして楽しめたし。

こんなことを書いていたら観たくなってきたぞ。
まだ録画したビデオはどこかに残っているはずだ。
本当はDVDを買いたいのだが、ツェッペリンもパワ・ーステーションも未収録だしなぁ。

そういえば20年経った今思えば、
怒りの投書の謝礼の1,000円を寄付すれば良かったかな…。

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July.3.

1969
Brian Jones, who has just left the Rolling Stones, is found dead at age 27 in his swimming pool.

1971
Jim Morrison of the Doors dies of a heart attack in Paris at age 28.

この二つは1980年の12月8日と共に、
世界中のロック・ファンにとって無いことにしたい日である。

誘惑/甲斐バンド -1978-

まずは有名なジャケットのお話から。

オリジナルのジャケットは、岩場の中から出ている女性らしき手の先に蝶がとまっている…、
という何とも意味深であり、かつ官能的で秀逸なものであった。
しかし、これは何らかの理由(いくつか説はある?)で変更になった。
変更後は、壁に貼られたポスター?という、まったくもってどうしようもないものである。
これでは買う気がうせるが、今ではこのジャケットで統一されているので仕方が無い。

甲斐バンドは、1stアルバム「らいむらいと」もジャケットが変更になった。
こちらのオリジナルのジャケット写真は、シルクハットをかぶった甲斐よしひろがピストルを持ち、
銃口を自分の頭に向けているという、ロシアン・ルーレットを思わせるもの。
しかし、後には驚くほどつまらないイラスト(萩尾望都が書いたらしい)になった。

もちろん2枚共にオリジナルのジャケットが優れているのは言うまでも無い。

さて、「誘惑」。
いくらボブ・クリアマウンテン三部作があろうとも、78年のこれが甲斐バンドの最高傑作である。

その初期のサウンドはともかく、
前作の「この夜にさよなら」からやっと所謂ロック的な音になっていたが、
まだまだ軟弱なイメージのままであった。
ところがこのアルバムから音がガラッと変化した。一言で言うと”強い”音。
それぞれの楽器の分離もハッキリした。
だってこれまではドラムなんてモコモコしていて聴こえなかったもんね。
音が変わったと言っても、洋楽を普通に聴いていた耳には何も特別な音には聴こえないのだが、
それまでの甲斐バンドから考えると、この音は物凄い変化であったのだ。

曲も粒ぞろいだ。
レコードではA面がFast side、B面がSlow sideと分けられている。
Fast sideといってもA面はミディアム・テンポで重い曲ばかりだし、
Slow sideであるB面のバラード群は、言う事無しの名曲達が並んでいる。
ちなみにこのアルバム、半分の曲に田中一郎(当時ARB)がギターで参加している。

当時も今も、いつも日本の音楽界では独特なポジションにいる(と思う)甲斐よしひろであるが、
好きな人はたくさんいる割には、語られることはあまり多くない気がするし、気がしていた。
僕もデビュー当時からのファンでは無かったので大きいことは言えないのだが、
それでも不満である。

HEROだけじゃないんだぞ。


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BEFORE & AFTER/THE CLASH by PENNIE SMITH

ビートルズの2ndアルバム「with the beatles」のジャケットを始めとして、
ロックの写真はモノクロがカッコイイと相場が決まっている。
いや、僕が勝手に今、決めた。

さて、ロック・バンドをとらえた写真集。それこそ無限大に出版されているだろうが、
そんな中でも自信を持ってお薦めできるのが、このクラッシュの写真集である。

有名な女流カメラマンであるペニー・スミスによる全編モノクロの作品。
クラッシュの音を聴いたことが無い人が見ても絶対にカッコイイと思うだろう。マジで。
傑作「ロンドン・コーリング」のジャケットに使用されたあの写真も収められている。

それにしても、初期の彼らはステージだけでなく、普段の立ち姿もキマッている。
そりゃフォト・セッションではポーズもキメているだろうが、それでも何故かキマッている。
特にミック・ジョーンズはそのまま映画「ゴッドファーザー」に出てもおかしくない(表紙を見よ!)。
ライヴ写真よりも、それ以外の彼らが必見である。

そして、今となっては泣けてしまうのがジョー・ストラマーの笑顔である。
この印象的な笑顔の男がもういないという事が信じられない。

一家に一冊。所有していない人は中古で探してでも見つけてください。

クラッシュの4人が来日したのが82年。もう23年も前のことである…。


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Blue

Author:Blue
1980年4月5日からスタートしたGREATな体験。それは見事に現在に至るまで続いています。

" 君の手を握りたいんだ 君の手を握りしめたいんだ 君の手を握りしめていたいんだ そう いつかのメロディーに聞いた "

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