歌旅 中島みゆきコンサート・ツアー2007 / 中島みゆき -2008-
それにしても、何と感動的なライヴ…というかツアーだったんだろう。
ライヴ・シーンの合間には様々なオフ・ステージの映像が挟み込まれる。
ツアー開始前と開始後のリハーサル・シーン。
そしてツアー開始後のバック・ステージや移動時などのシーン。
ただでさえコンサート・ツアーの映像作品は初なのに、
こういった実に貴重なシーンがたっぷりと収録されているのは嬉しい。
よって、観ているあいだは一緒にツアーを廻っているような気さえした。
また、この部分だけはモノクロの映像なので、特に船での移動シーンでは、
僕は『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』を思い出してしまった。
さて、そんなリハのシーンでいちばん印象に残ったのは、
リラックスした中島みゆきの姿はもちろんなのだが、
何と言っても音楽プロデューサーである瀬尾一三が飛ばす指示である。
特に厳しくてヘヴィなシーンばかりが観られるというわけではないけれど、
音楽に対する妥協の無い姿勢が伝わってくるそれは、もうひとつの見所だろう。
肝心のライヴ本編は、実に感動的だ。
前半、中盤、後半それぞれで、必ずドラマチックな曲が歌われている。
おかげでDVDをどこから観たとしても、そこがハイライトだと言えそうである。
そして全編に流れる、何というか、ある種の切なさ…と言ったら良いのだろうか。
これがロック・バンドのライヴDVDだとしたら、
もしかしたら解散するんじゃねぇか?と思ってしまうかもしれない…という切なさ。
そんな雰囲気を感じてしまうファンもいるんじゃないかなぁ。
中島みゆきによるMCは一切…いや、ほとんど収録されていない。
観る前に思っていたことのひとつは、
ステージの一部とも言えるあのMCをどうするのか…だったが、
この編集は成功だと思う。
少なくとも僕にとっては、だけれど。
だってあのMCを楽しみにしているファンも多いだろうから。
同じ時代に生まれてくれてありがとう
MCは一切ではなく、ほとんど収録されていない…と書いたのは、
「重き荷を負いて」の前に発したこの言葉だけが唯一収録されていたからだ。
でも、これだけで十分だろう。
**********
吉田拓郎のカヴァー「唇をかみしめて」の前に映るのは、おそらく広島の街だ。
この辺の編集は気が利いているな。
そして、あらためて思ったのが、ここからラストまでの物凄い展開である。
まず「ファイト!」。
ベースのみで淡々と歌いだされるのだが、ストリングスを効かせたアレンジが素晴らしい。
曲がクライマックスに向かって盛り上がっていく様は圧巻で、
国際フォーラムで僕の隣で観ていた男性が発した「すげぇ」という言葉を思い出した。
続く「誕生」は、その歌詞からも、ツアーのテーマ曲と言ってもいいかも。
ただでさえ感動的な大作なのに、こういった流れの中で聴くとそれは確実に倍増する。
この二曲の大作連発は、DVD最大の見物かもしれない。
こういった曲の合間で歌われる「I Love You, 答えてくれ」「ボディ・トーク」「本日、未熟者」の、
現時点での最新作収録曲のカッコよさも再認識。
本編ラストの「重き荷を負いて」でのヴォーカルも貫禄。
そしてアンコールでのヘヴィな8ビートが気持ちよい「地上の星」から、
一転して「背広の下のロックンロール」に変る見事なコントラスト。
怒涛のクライマックス。
本当に物凄い展開である。
**********
実に収録時間158分の二枚組だが、
一気に観てしまった…いや、目を離せなかったというのが実感。
2007年に行われた中島みゆきの全国ツアーのうち、12月18日、19日を収録。
日替わりで歌われた6曲のうち、
「EAST ASIA」「ホームにて」「蕎麦屋」の3曲が同時発売のCDのみの収録となったが、
ツアーのメニューは全19曲、完全収録である。
コンサート・ツアーの初映像作品としては、待った甲斐が十分にあったものだと思う。
ドルビー・デジタル5.1CH音声も収録されており、
期待以上の作品として届けてくれた中島みゆきに感謝。
ところで、アンコール一発目の「本日、未熟者」の前のシーン。
オープニングの「御機嫌如何」のイントロが始まり、
ステージに出て行く前と、出て行く瞬間の中島みゆきを捉えた映像がおさめられている。
DVDのエンド・クレジットの最後も、そんな場面だ。
これは何かしらの意味を持つのかもしれない。
だって、158分中ココロに残った色々なシーンの中で僕がひとつ挙げるとしたら、
ライヴ本編を抑えてでも、おそらくこれである。
中島みゆき、カッコイイ!
ライヴ・シーンの合間には様々なオフ・ステージの映像が挟み込まれる。
ツアー開始前と開始後のリハーサル・シーン。
そしてツアー開始後のバック・ステージや移動時などのシーン。
ただでさえコンサート・ツアーの映像作品は初なのに、
こういった実に貴重なシーンがたっぷりと収録されているのは嬉しい。
よって、観ているあいだは一緒にツアーを廻っているような気さえした。
また、この部分だけはモノクロの映像なので、特に船での移動シーンでは、
僕は『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』を思い出してしまった。
さて、そんなリハのシーンでいちばん印象に残ったのは、
リラックスした中島みゆきの姿はもちろんなのだが、
何と言っても音楽プロデューサーである瀬尾一三が飛ばす指示である。
特に厳しくてヘヴィなシーンばかりが観られるというわけではないけれど、
音楽に対する妥協の無い姿勢が伝わってくるそれは、もうひとつの見所だろう。
肝心のライヴ本編は、実に感動的だ。
前半、中盤、後半それぞれで、必ずドラマチックな曲が歌われている。
おかげでDVDをどこから観たとしても、そこがハイライトだと言えそうである。
そして全編に流れる、何というか、ある種の切なさ…と言ったら良いのだろうか。
これがロック・バンドのライヴDVDだとしたら、
もしかしたら解散するんじゃねぇか?と思ってしまうかもしれない…という切なさ。
そんな雰囲気を感じてしまうファンもいるんじゃないかなぁ。
中島みゆきによるMCは一切…いや、ほとんど収録されていない。
観る前に思っていたことのひとつは、
ステージの一部とも言えるあのMCをどうするのか…だったが、
この編集は成功だと思う。
少なくとも僕にとっては、だけれど。
だってあのMCを楽しみにしているファンも多いだろうから。
同じ時代に生まれてくれてありがとう
MCは一切ではなく、ほとんど収録されていない…と書いたのは、
「重き荷を負いて」の前に発したこの言葉だけが唯一収録されていたからだ。
でも、これだけで十分だろう。
**********
吉田拓郎のカヴァー「唇をかみしめて」の前に映るのは、おそらく広島の街だ。
この辺の編集は気が利いているな。
そして、あらためて思ったのが、ここからラストまでの物凄い展開である。
まず「ファイト!」。
ベースのみで淡々と歌いだされるのだが、ストリングスを効かせたアレンジが素晴らしい。
曲がクライマックスに向かって盛り上がっていく様は圧巻で、
国際フォーラムで僕の隣で観ていた男性が発した「すげぇ」という言葉を思い出した。
続く「誕生」は、その歌詞からも、ツアーのテーマ曲と言ってもいいかも。
ただでさえ感動的な大作なのに、こういった流れの中で聴くとそれは確実に倍増する。
この二曲の大作連発は、DVD最大の見物かもしれない。
こういった曲の合間で歌われる「I Love You, 答えてくれ」「ボディ・トーク」「本日、未熟者」の、
現時点での最新作収録曲のカッコよさも再認識。
本編ラストの「重き荷を負いて」でのヴォーカルも貫禄。
そしてアンコールでのヘヴィな8ビートが気持ちよい「地上の星」から、
一転して「背広の下のロックンロール」に変る見事なコントラスト。
怒涛のクライマックス。
本当に物凄い展開である。
**********
実に収録時間158分の二枚組だが、
一気に観てしまった…いや、目を離せなかったというのが実感。
2007年に行われた中島みゆきの全国ツアーのうち、12月18日、19日を収録。
日替わりで歌われた6曲のうち、
「EAST ASIA」「ホームにて」「蕎麦屋」の3曲が同時発売のCDのみの収録となったが、
ツアーのメニューは全19曲、完全収録である。
中島みゆき(2008-06-11)
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コンサート・ツアーの初映像作品としては、待った甲斐が十分にあったものだと思う。
ドルビー・デジタル5.1CH音声も収録されており、
期待以上の作品として届けてくれた中島みゆきに感謝。
ところで、アンコール一発目の「本日、未熟者」の前のシーン。
オープニングの「御機嫌如何」のイントロが始まり、
ステージに出て行く前と、出て行く瞬間の中島みゆきを捉えた映像がおさめられている。
DVDのエンド・クレジットの最後も、そんな場面だ。
これは何かしらの意味を持つのかもしれない。
だって、158分中ココロに残った色々なシーンの中で僕がひとつ挙げるとしたら、
ライヴ本編を抑えてでも、おそらくこれである。
中島みゆき、カッコイイ!
夜会VOL.5 花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせし間に/中島みゆき -1994-
/ ヤマハミュージックコミュニケーションズ(2000/11/22)
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舞台はカフェテラスのテーブル。
「待つ」ことをテーマに、様々な「待つ女」を演じながら、「待たない生き方」を表現している。
これは、この作品について夜会DVDのパンフレットに書かれたコメントだ。
季節は春から始まるのだが、その後は冬、秋、夏と逆さに進み、
それぞれ四人の待つ女性を、中島みゆきが演じる一人芝居。
四季の部分は歌われる曲の内容を知っていればストーリーは追えると思う。
しかし、夏が終わった後の、時間泥棒の部分はかなり難しい。
終盤で出てくるこんなセリフが大きなテーマかもしれない。
月の夜と、雨の夜は、恋の願いが成就する晩
ましてや「待つ」と「待たない」の間にあった時間を取っ払った雨月の夜なら
あとに残るのはただひとつ
逢うことだけ
クライマックス。
「愛よりも」を熱唱した後、「人待ち歌」から「夜曲」に乗って月に向かって登っていく。
感動的なシーンだ。
来る、来ない 来る、来ない
待つ、待たない 待つ、待たない
逢う、逢えない、逢う
ここぞというところで歌われる「人待ち歌」の一節も効いている。
この作品を観たら、唐突だが仲井戸麗市が古井戸時代に書いた文章を思い出した。
僕はいったい何を待ってるかもわからないような “ 待ちぼうけ ” を知っている
ひどい時は、待つという行為なき行為の終るのを待ってる、そんな待ちぼうけをも知ってる
“ 待たせる ” も “ 待つ ” も、とにかく会えないという事はいやです。
僕はまたそのいやな事を続けて行きそうな気がしています。
※以上『だんだんわかった』から引用
僕も待つのは嫌だ。逢えないというのは、もっと嫌だ。
夜会VOL.4 金環蝕/中島みゆき -1993-
先月、中島みゆきの『夜会』のDVDを大人買いしてしまった。

とても一度には観ることはできないし、もちろん流して観るなんてこともできないから、
観る時はそれなりの覚悟(笑)を持って2時間を過ごさなければならない。
過去に観たことがあるのは『夜会1990』と『夜会VOL.3 KAN邯鄲TAN』の初期2本と、
最新作である『夜会VOL.13 24時着0時発』の3本。
特に観る順番を決めていたわけじゃないけれど、一応順番通りにVOL.4である『金環蝕』を観た。
金環蝕(金環食)というのは、月が地球と太陽のあいだに入ることにより、
周りが金の輪のように見える日食のことらしい。
ただし、テーマはアマテラスオオミカミ。
中島みゆきによれば、古事記の中の天の岩戸の場面をモチーフにし、
" 日本の女ってどんな女? " というのを言いたかった…とのことらしい。
何も知らずに観たらあまりピンと来ないだろうが、事前にこういったテーマを知っていれば、
ずいぶんわかりやすくなるかもしれない。
でも、中島みゆきが演じるアマテラスオオミカミと現代の天文学者(?)の対比など、
夜会は観る側にも偏差値が求められる(笑)…という評を何かで読んだことがあるが、
やっぱりやさしいものでは無いかな。
僕自身は、あまり深読みせずに、
テーマに沿った演劇風なコンサートという視点で楽しむようにしているけれど。
このDVDは、実際の舞台映像だけでなく、ロケで撮影された映像が加わっており、
単なるライヴを撮ったものではなく、ひとつの映像作品として制作されている。
よって、僕が過去に観た作品とはずいぶん印象が違う。
実際にセリフも格段に増えており、単に曲だけでストーリーが進んでいくのではない。
でも、各場面だけを別個で観ても、それぞれ十分に楽しむことができる。
選ばれている曲も絶妙で、新旧取り混ぜてあるが何も違和感は無い。
観る人によってその受け取り方は違うだろうけれど、
曲が変わることに様々な日本の女性が描かれていくのは見応えがあると思う。
それにしても、夜会はすべて生演奏なのだが、バンドはステージの下である。
この時期の中島みゆきバンドはギターに鈴木茂と吉川忠英、ベースに富倉安生、
ドラムに島村英二、パーカッションに斉藤ノブなど錚々たるメンバーなのだが、
演奏する彼らの姿を観客は観ることができないわけだ。
何とも贅沢でもったいなくて、凄い使い方であるなぁ(笑)。
さて、この作品の見所は、何といっても全編で踊りまくる中島みゆきだろう。
元になっているのが何かはわからないが、振り付けなのかアドリヴなのか、
アジアン・テイストで何とも不思議なダンスを見せてくれる。
特に後半の「EAST ASIA」から「DIAMOND CAGE」まではなかなか凄い。
この時のテーマになっているのは「泣かないでアマテラス」という曲だ。
クライマックスは現代の天文学者(?)姿の中島みゆきが、金環蝕について語るシーン。
語り終わると音楽が消え、中島みゆきはモールス信号を打つように床を叩く。
そこにリズム隊が小さくかぶさってくる。
床を叩くのはいつの間にか踵になっている。
這いつくばるように、静かに「泣かないでアマテラス」を歌いだす。
途中で白衣を脱ぎ、真紅のドレス姿になる。
このラストは最大の見ものだ。
不思議で奇妙なダンスをしながら壮大に盛り上がっていくこの曲を熱唱する姿には、
ただ圧倒される。そして、とても感動的だ。
悲しみは誰をも救わない 憎しみは誰をも救わない
私には何もない 与えうる何もない
君をただ笑わせて 負けるなと願うだけ
地上に悲しみが尽きる日はなくても
地上に苦しみが尽きる日はなくても
それに勝る笑顔が一つ多くあればいい
君をただ笑わせて負けるなと祈るだけ
泣かないで 泣かないで 泣いて終わらないで ※「泣かないでアマテラス」から引用
中島みゆきファンにはそれぞれ感動号泣ソング(笑)があると思うが、
もし、そんな曲の投票を行ったとしたら、
この「泣かないでアマテラス」はかなりの上位に選ばれるんじゃないだろうか。
『金環蝕』のストーリーに沿ったテーマ云々だけではなく、これは普遍的な名曲だと思う。
**********
ところで、この曲を歌うラスト・シーンでのステップ。
これを観て思い出したのが「おだやかな時代」だ。
似たようなリズムなので、「おだやかな時代」のヴィデオでも共通したステップが観られる。
特に意味は無いのだろうが、何か関係性があるように思えてしまった。

とても一度には観ることはできないし、もちろん流して観るなんてこともできないから、
観る時はそれなりの覚悟(笑)を持って2時間を過ごさなければならない。
過去に観たことがあるのは『夜会1990』と『夜会VOL.3 KAN邯鄲TAN』の初期2本と、
最新作である『夜会VOL.13 24時着0時発』の3本。
特に観る順番を決めていたわけじゃないけれど、一応順番通りにVOL.4である『金環蝕』を観た。
/ ヤマハミュージックコミュニケーションズ(2000/11/22)
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金環蝕(金環食)というのは、月が地球と太陽のあいだに入ることにより、
周りが金の輪のように見える日食のことらしい。
ただし、テーマはアマテラスオオミカミ。
中島みゆきによれば、古事記の中の天の岩戸の場面をモチーフにし、
" 日本の女ってどんな女? " というのを言いたかった…とのことらしい。
何も知らずに観たらあまりピンと来ないだろうが、事前にこういったテーマを知っていれば、
ずいぶんわかりやすくなるかもしれない。
でも、中島みゆきが演じるアマテラスオオミカミと現代の天文学者(?)の対比など、
夜会は観る側にも偏差値が求められる(笑)…という評を何かで読んだことがあるが、
やっぱりやさしいものでは無いかな。
僕自身は、あまり深読みせずに、
テーマに沿った演劇風なコンサートという視点で楽しむようにしているけれど。
このDVDは、実際の舞台映像だけでなく、ロケで撮影された映像が加わっており、
単なるライヴを撮ったものではなく、ひとつの映像作品として制作されている。
よって、僕が過去に観た作品とはずいぶん印象が違う。
実際にセリフも格段に増えており、単に曲だけでストーリーが進んでいくのではない。
でも、各場面だけを別個で観ても、それぞれ十分に楽しむことができる。
選ばれている曲も絶妙で、新旧取り混ぜてあるが何も違和感は無い。
観る人によってその受け取り方は違うだろうけれど、
曲が変わることに様々な日本の女性が描かれていくのは見応えがあると思う。
それにしても、夜会はすべて生演奏なのだが、バンドはステージの下である。
この時期の中島みゆきバンドはギターに鈴木茂と吉川忠英、ベースに富倉安生、
ドラムに島村英二、パーカッションに斉藤ノブなど錚々たるメンバーなのだが、
演奏する彼らの姿を観客は観ることができないわけだ。
何とも贅沢でもったいなくて、凄い使い方であるなぁ(笑)。
さて、この作品の見所は、何といっても全編で踊りまくる中島みゆきだろう。
元になっているのが何かはわからないが、振り付けなのかアドリヴなのか、
アジアン・テイストで何とも不思議なダンスを見せてくれる。
特に後半の「EAST ASIA」から「DIAMOND CAGE」まではなかなか凄い。
この時のテーマになっているのは「泣かないでアマテラス」という曲だ。
クライマックスは現代の天文学者(?)姿の中島みゆきが、金環蝕について語るシーン。
語り終わると音楽が消え、中島みゆきはモールス信号を打つように床を叩く。
そこにリズム隊が小さくかぶさってくる。
床を叩くのはいつの間にか踵になっている。
這いつくばるように、静かに「泣かないでアマテラス」を歌いだす。
途中で白衣を脱ぎ、真紅のドレス姿になる。
このラストは最大の見ものだ。
不思議で奇妙なダンスをしながら壮大に盛り上がっていくこの曲を熱唱する姿には、
ただ圧倒される。そして、とても感動的だ。
悲しみは誰をも救わない 憎しみは誰をも救わない
私には何もない 与えうる何もない
君をただ笑わせて 負けるなと願うだけ
地上に悲しみが尽きる日はなくても
地上に苦しみが尽きる日はなくても
それに勝る笑顔が一つ多くあればいい
君をただ笑わせて負けるなと祈るだけ
泣かないで 泣かないで 泣いて終わらないで ※「泣かないでアマテラス」から引用
中島みゆきファンにはそれぞれ感動号泣ソング(笑)があると思うが、
もし、そんな曲の投票を行ったとしたら、
この「泣かないでアマテラス」はかなりの上位に選ばれるんじゃないだろうか。
『金環蝕』のストーリーに沿ったテーマ云々だけではなく、これは普遍的な名曲だと思う。
**********
ところで、この曲を歌うラスト・シーンでのステップ。
これを観て思い出したのが「おだやかな時代」だ。
似たようなリズムなので、「おだやかな時代」のヴィデオでも共通したステップが観られる。
特に意味は無いのだろうが、何か関係性があるように思えてしまった。
I LOVE YOU,答えてくれ/中島みゆき -2007-
前作『ララバイSINGER』を作る時点で、今回の新作に収録されたものを含めて、
曲が既に揃っていたそうである。それらの曲を二つに振り分けた結果が、この二枚らしい。
『ララバイSINGER』は何となく重い雰囲気が感じられる作品だったが、
『I LOVE YOU,答えてくれ』は、全体的に突き抜けたような曲が並んでいる。
これは意識して曲を選んだためだろう。
ということは、性質は違うが、この二枚はひとつの作品として考えられるかもしれない。
発売前から " ロック " というキーワードがあったから、僕自身はかなり期待していた。
はたして出てきた音は、ミディアム・テンポな8ビートの骨太なサウンドであった。
聴く前には「早いテンポの曲が並ぶのかな…」なんて想像していたので、これは少し肩透かしだった。
まぁ、これは中島みゆきのお得意なアレンジであるので安心して聴くことができるのだが…。
ただ、過去に聴いてきたそれとはちょっと質が違うような気がする。
アルバム全体でフィーチャーされているわけではないのだが、
とても効果的に響くサックスにトロンボーン、トランペット。
このアレンジがなかなかポイントになっていると思う。これがそんな理由のひとつかもしれない。
また、ヴォーカルも強力で、良い意味でラフなみゆき節を全編で聴くことができる。
けれど決してヘヴィにならず、開放感があり、気持ちが良い。
泣きのマイナーなメロディが少ないのも、そんな風に感じる要因でもあるだろう。
収録曲では、ストレートな曲達のど真ん中に位置するゴスペル風味の『Nobody Is Right』がいい。
正しさと正しさが相容れないのはいったい何故なんだ
名曲である。
アルバム『ララバイSINGER』と『I LOVE YOU,答えてくれ』は、
コンサートでやることを前提にして作られたという。
明日、遂に体験することができる中島みゆきのライヴ。
これらの曲がどのように演奏され、歌われるのか。
今夜は寝られないかもしれない(笑)。
曲が既に揃っていたそうである。それらの曲を二つに振り分けた結果が、この二枚らしい。
『ララバイSINGER』は何となく重い雰囲気が感じられる作品だったが、
『I LOVE YOU,答えてくれ』は、全体的に突き抜けたような曲が並んでいる。
これは意識して曲を選んだためだろう。
ということは、性質は違うが、この二枚はひとつの作品として考えられるかもしれない。
発売前から " ロック " というキーワードがあったから、僕自身はかなり期待していた。
はたして出てきた音は、ミディアム・テンポな8ビートの骨太なサウンドであった。
聴く前には「早いテンポの曲が並ぶのかな…」なんて想像していたので、これは少し肩透かしだった。
まぁ、これは中島みゆきのお得意なアレンジであるので安心して聴くことができるのだが…。
ただ、過去に聴いてきたそれとはちょっと質が違うような気がする。
アルバム全体でフィーチャーされているわけではないのだが、
とても効果的に響くサックスにトロンボーン、トランペット。
このアレンジがなかなかポイントになっていると思う。これがそんな理由のひとつかもしれない。
また、ヴォーカルも強力で、良い意味でラフなみゆき節を全編で聴くことができる。
けれど決してヘヴィにならず、開放感があり、気持ちが良い。
泣きのマイナーなメロディが少ないのも、そんな風に感じる要因でもあるだろう。
収録曲では、ストレートな曲達のど真ん中に位置するゴスペル風味の『Nobody Is Right』がいい。
正しさと正しさが相容れないのはいったい何故なんだ
名曲である。
アルバム『ララバイSINGER』と『I LOVE YOU,答えてくれ』は、
コンサートでやることを前提にして作られたという。
明日、遂に体験することができる中島みゆきのライヴ。
これらの曲がどのように演奏され、歌われるのか。
今夜は寝られないかもしれない(笑)。
中島みゆき, 瀬尾一三, 中村哲 / ヤマハミュージックコミュニケーションズ(2007/10/03)
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中島みゆきの新作
中島みゆきのニュー・アルバムが10月3日に発売される。
タイトルは『I Love You,答えてくれ』。
実に中島みゆきらしいタイトルだと思うが…待てよ?
僕はこのタイトルから78年の『愛していると云ってくれ』という傑作を連想してしまった。
前作『ララバイSINGER』のタイトル曲はデヴュー曲の「アザミ嬢のララバイ」と対になっていたが、
今回も同じように何か関係があるのかな…なんて深読みし過ぎですね。
何と35枚目のオリジナル・アルバムになる。
1976年のデヴューだから、1年に1枚以上が発表されていることになる。
オリジナル・アルバムの中には、所謂セルフ・カヴァーものも数枚あるけれど、
彼女の場合は予めあった曲を他者に提供していることも多いようだ。
※ダ・ヴィンチ2007年1月号インタヴューを参考
よって、それらの曲は世に出る順番が違っただけで、
セルフ・カヴァー集と言っても、やはりオリジナル作と呼んでいいだろう。
この他に6枚のベスト盤と2枚のライヴ盤があるし、廃盤になったものを入れると更に増える。
もちろんライヴや夜会もあるし、ANNのパーソナリティもあった。
彼女はまったく立ち止まることなく活動を続けているのである。
アーティスト・表現者としては当たり前だよと言われるかもしれないけれど、僕は尊敬する。
さて、公式発表された内容によると…
流行や時代性に左右される事のない、
普遍性のある、自然体の中から溢れ出てくる人間の根本を、
ロックという表現で、ソリッドかつストレートに表現した作品に仕上がりました
僕自身、現在は中島みゆきをロックとして捉えているので違和感は無いのだが、
こうやって「ロックという表現で」とハッキリ表明されると期待が高まるなぁ。
初期はフォーク〜ニュー・ミュージックとして接してきたが、
少なくとも80年代半ばから、僕好みのロック的アプローチなアルバムや曲がいくつかある。
あくまでも個人的な嗜好と印象だけど、
アルバム単位では『はじめまして』(84)と『miss M.』(85)なんかがそれ。
意外と『予感』(83)もロック的な匂いがする。
『臨月』(81)とか『36.5℃』(86)のように、今聴くとやたらと古く感じちゃうのもあるけれど。
曲単位では、ベースがカッコイイ「悪女/寒水魚(82)」のアルバム・ヴァージョンや、
レゲエの「ばいばいどくおぶざべい/予感(83)」なんかがこの時期ではいいなって思う。
ちなみに、70年代にも『親愛なる者へ』(79)収録の「裸足で走れ」。
そして「狼になりたい」にロックを感じていた。
90年以降は、もう僕の中では完全にロックだ。
ヒット曲「浅い眠り/EAST ASIA(92)」や「空と君のあいだに/シングル(94)」はもちろん、
イントロが抜群にイカしている「新曾根崎心中/夜を往け(90)」。
「下町の上、山の手の下/私の子供になりなさい(98)」のイントロもカッコイイ。
更にみゆき流アメリカン・ロックの「パラダイス・カフェ/パラダイス・カフェ(96)」。
これらの真っ直ぐな8ビートは、ギターは歪んでいるし耳に残るフレーズやリフも少なくないので、
スタイルとしてもわかりやすいかも知れない。
でも、僕は彼女にスタイルとしてのロックを感じているわけではなく、存在がもうロックなのだ。
ところで、ジャケットのタイトル文字を書いたのは、三代目魚武濱田成夫かな?
タイトルは『I Love You,答えてくれ』。
実に中島みゆきらしいタイトルだと思うが…待てよ?
僕はこのタイトルから78年の『愛していると云ってくれ』という傑作を連想してしまった。
前作『ララバイSINGER』のタイトル曲はデヴュー曲の「アザミ嬢のララバイ」と対になっていたが、
今回も同じように何か関係があるのかな…なんて深読みし過ぎですね。
何と35枚目のオリジナル・アルバムになる。
1976年のデヴューだから、1年に1枚以上が発表されていることになる。
オリジナル・アルバムの中には、所謂セルフ・カヴァーものも数枚あるけれど、
彼女の場合は予めあった曲を他者に提供していることも多いようだ。
※ダ・ヴィンチ2007年1月号インタヴューを参考
よって、それらの曲は世に出る順番が違っただけで、
セルフ・カヴァー集と言っても、やはりオリジナル作と呼んでいいだろう。
この他に6枚のベスト盤と2枚のライヴ盤があるし、廃盤になったものを入れると更に増える。
もちろんライヴや夜会もあるし、ANNのパーソナリティもあった。
彼女はまったく立ち止まることなく活動を続けているのである。
アーティスト・表現者としては当たり前だよと言われるかもしれないけれど、僕は尊敬する。
さて、公式発表された内容によると…
流行や時代性に左右される事のない、
普遍性のある、自然体の中から溢れ出てくる人間の根本を、
ロックという表現で、ソリッドかつストレートに表現した作品に仕上がりました
僕自身、現在は中島みゆきをロックとして捉えているので違和感は無いのだが、
こうやって「ロックという表現で」とハッキリ表明されると期待が高まるなぁ。
初期はフォーク〜ニュー・ミュージックとして接してきたが、
少なくとも80年代半ばから、僕好みのロック的アプローチなアルバムや曲がいくつかある。
あくまでも個人的な嗜好と印象だけど、
アルバム単位では『はじめまして』(84)と『miss M.』(85)なんかがそれ。
意外と『予感』(83)もロック的な匂いがする。
『臨月』(81)とか『36.5℃』(86)のように、今聴くとやたらと古く感じちゃうのもあるけれど。
曲単位では、ベースがカッコイイ「悪女/寒水魚(82)」のアルバム・ヴァージョンや、
レゲエの「ばいばいどくおぶざべい/予感(83)」なんかがこの時期ではいいなって思う。
ちなみに、70年代にも『親愛なる者へ』(79)収録の「裸足で走れ」。
そして「狼になりたい」にロックを感じていた。
90年以降は、もう僕の中では完全にロックだ。
ヒット曲「浅い眠り/EAST ASIA(92)」や「空と君のあいだに/シングル(94)」はもちろん、
イントロが抜群にイカしている「新曾根崎心中/夜を往け(90)」。
「下町の上、山の手の下/私の子供になりなさい(98)」のイントロもカッコイイ。
更にみゆき流アメリカン・ロックの「パラダイス・カフェ/パラダイス・カフェ(96)」。
これらの真っ直ぐな8ビートは、ギターは歪んでいるし耳に残るフレーズやリフも少なくないので、
スタイルとしてもわかりやすいかも知れない。
でも、僕は彼女にスタイルとしてのロックを感じているわけではなく、存在がもうロックなのだ。
ところで、ジャケットのタイトル文字を書いたのは、三代目魚武濱田成夫かな?
夜会VOL.13 24時着0時発/中島みゆき -2004-
昨年の5月に夜会初体験。
僕が観たのは2004年に上演された夜会vol.13『24時着0時発』を手直しして再演した、
『24時着00時発』の大阪公演である。
構成はほとんど変らなかったようだが、演出の追加や変更があり、ストーリーがわかりやすくなっていたそうだ。
ただ、オリジナルの『24時着0時発』を観ていなかったので、それがどの程度なのかはわからなかった。
幸いなことにそれはDVD化されていたので、いつか観ようと思っていたのだが、やっとそれが実現した。
オープニングからしていきなり違っていたが、全編を通して観て、そんなに大きな変更は無いように思う。
それにしても、当たり前なことだけれど、これだけステージかぶりつきで夜会を観られるのは嬉しい。
カットなど演出も、観て疲れることなく夜会の世界に浸れることができるが、
これ、監督は誰なのかな…と思ったら、翁長裕だったので驚くと共に納得。
僕と彼は本当に相性が良いみたいだ。
何の情報も無く観たら、やはりストーリーは難解であるし、
情報を得たとしても人によっては理解が難しいと思う。僕自身もまさにそれだ。
ただ、圧倒的に音楽が素晴らしい。
中島みゆきの書く曲、メロディ、そしてそれを表現するヴォーカル、全てが感動的なのだ。
音楽を軸にして観ると、まったく違う見方が出来るのではないだろうか。
みゆき自身も『24時着00時発』のパンフに寄せたコメントで「ヘンなコンサート」と言っているので、
良い意味でライヴとして気楽に観るのがいいんじゃないかな。
実際に公演を観た当日は知らない曲ばかりであったが、
今ではアルバム『転生』があるのでほとんどの曲を知ったうえで鑑賞できた。
おかげで受ける印象は全然違うし、何倍も楽しめたような気がする。
そして、やはり「二隻の舟」のシーンにはまいった。凄い曲である。
たった数十秒のシーンなのだが、大袈裟ではなく、本当に震えるほどに感動してしまった。
過去の夜会はほとんどがDVD化されている。
僕もいくつかは手に入れているのだが、まだコンプリートではない。
今後はそれらを時間をかけてすべて観たいと思う。
さて、今週末に行われるちょっとしたEventがあるのだが、
これが発表された時点でとても興味があったので観に行ってきます。
『24時着0時発』にも出演していた三代目魚武濱田成夫がプロデュースするEventだ。
しかも、中島みゆきの曲だけで構成されるという、所謂トリビュートものらしい。
タイトルは " 生きて泳げ 涙は後ろへ流せ " 。
夜会でも歌われ、『転生』に収録された「サーモン・ダンス」という曲からの一節だ。
現時点でEventの内容は想像できないのだが、先入観無しで臨もうと思う。
土曜日までの一週間のB.G.M.は中島みゆき三昧だな、こりゃ。
僕が観たのは2004年に上演された夜会vol.13『24時着0時発』を手直しして再演した、
『24時着00時発』の大阪公演である。
構成はほとんど変らなかったようだが、演出の追加や変更があり、ストーリーがわかりやすくなっていたそうだ。
ただ、オリジナルの『24時着0時発』を観ていなかったので、それがどの程度なのかはわからなかった。
幸いなことにそれはDVD化されていたので、いつか観ようと思っていたのだが、やっとそれが実現した。
オープニングからしていきなり違っていたが、全編を通して観て、そんなに大きな変更は無いように思う。
それにしても、当たり前なことだけれど、これだけステージかぶりつきで夜会を観られるのは嬉しい。
カットなど演出も、観て疲れることなく夜会の世界に浸れることができるが、
これ、監督は誰なのかな…と思ったら、翁長裕だったので驚くと共に納得。
僕と彼は本当に相性が良いみたいだ。
何の情報も無く観たら、やはりストーリーは難解であるし、
情報を得たとしても人によっては理解が難しいと思う。僕自身もまさにそれだ。
ただ、圧倒的に音楽が素晴らしい。
中島みゆきの書く曲、メロディ、そしてそれを表現するヴォーカル、全てが感動的なのだ。
音楽を軸にして観ると、まったく違う見方が出来るのではないだろうか。
みゆき自身も『24時着00時発』のパンフに寄せたコメントで「ヘンなコンサート」と言っているので、
良い意味でライヴとして気楽に観るのがいいんじゃないかな。
実際に公演を観た当日は知らない曲ばかりであったが、
今ではアルバム『転生』があるのでほとんどの曲を知ったうえで鑑賞できた。
おかげで受ける印象は全然違うし、何倍も楽しめたような気がする。
そして、やはり「二隻の舟」のシーンにはまいった。凄い曲である。
たった数十秒のシーンなのだが、大袈裟ではなく、本当に震えるほどに感動してしまった。
過去の夜会はほとんどがDVD化されている。
僕もいくつかは手に入れているのだが、まだコンプリートではない。
今後はそれらを時間をかけてすべて観たいと思う。
さて、今週末に行われるちょっとしたEventがあるのだが、
これが発表された時点でとても興味があったので観に行ってきます。
『24時着0時発』にも出演していた三代目魚武濱田成夫がプロデュースするEventだ。
しかも、中島みゆきの曲だけで構成されるという、所謂トリビュートものらしい。
タイトルは " 生きて泳げ 涙は後ろへ流せ " 。
夜会でも歌われ、『転生』に収録された「サーモン・ダンス」という曲からの一節だ。
現時点でEventの内容は想像できないのだが、先入観無しで臨もうと思う。
土曜日までの一週間のB.G.M.は中島みゆき三昧だな、こりゃ。
/ ヤマハミュージックコミュニケーションズ(2004/12/15)
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ララバイSINGER/中島みゆき -2006-
主流のメディアがアナログ・レコードからCDになったと言っても、
アルバムの1曲目を聴くときのわくわく感は変ることは無い。これからも、絶対に無い。
2000年以降の中島みゆきのアルバム。
その1曲目はそれぞれ印象的なナンバーであったと思う。
『短篇集』(00)は言わずと知れた「地上の星」。
『心守歌-こころもりうた』(01)は「囁く雨」。
『おとぎばなし-Fairy Ring-』(02)は「陽紡ぎ唄」。
『恋文』(03)は「銀の龍の背に乗って」。
『いまのきもち』(04)は「あぶな坂」。
そして『転生』(05)は「遺失物預り所」。
曲のタイプは様々だが、その音は良い意味で重厚。
しかし決して暑苦しくは無く、それでいてずっしりとした音だった。
『ララバイSINGER』。待望の新作オリジナル・アルバムが届けられた。
先に書いたとおり、いつの間にかこういった音に慣れていたので、
この新作の音を待つ耳も、自然と2000年代みゆきモードであった。
驚いた。
音の質感はまぎれも無い2000年代みゆきサウンドである。
しかし、こんなに軽やかなアコースティック・ギターが聴こえてくるとは思わなかった。
クレジットを見ると<A.Guitar 中島みゆき>とある。
おそらくこのアコギはみゆき本人がプレイしているのだろう。
このオープニングで思い浮かんだのは『あ・り・が・と・う』から『親愛なる者へ』。
1977年から1979年あたりのレコードだった。
「桜らららら」と「ただ・愛のためだけに」はメドレーのように繋げられている。
この2曲を聴いたところで、
僕にとって、このアルバムの " 70年代中盤から後半のみゆきっぽさ " は確信となる。
これは嬉しく裏切られた形であった。
アルバムの1曲目を聴くときのわくわく感は変ることは無い。これからも、絶対に無い。
2000年以降の中島みゆきのアルバム。
その1曲目はそれぞれ印象的なナンバーであったと思う。
『短篇集』(00)は言わずと知れた「地上の星」。
『心守歌-こころもりうた』(01)は「囁く雨」。
『おとぎばなし-Fairy Ring-』(02)は「陽紡ぎ唄」。
『恋文』(03)は「銀の龍の背に乗って」。
『いまのきもち』(04)は「あぶな坂」。
そして『転生』(05)は「遺失物預り所」。
曲のタイプは様々だが、その音は良い意味で重厚。
しかし決して暑苦しくは無く、それでいてずっしりとした音だった。
『ララバイSINGER』。待望の新作オリジナル・アルバムが届けられた。
先に書いたとおり、いつの間にかこういった音に慣れていたので、
この新作の音を待つ耳も、自然と2000年代みゆきモードであった。
驚いた。
音の質感はまぎれも無い2000年代みゆきサウンドである。
しかし、こんなに軽やかなアコースティック・ギターが聴こえてくるとは思わなかった。
クレジットを見ると<A.Guitar 中島みゆき>とある。
おそらくこのアコギはみゆき本人がプレイしているのだろう。
このオープニングで思い浮かんだのは『あ・り・が・と・う』から『親愛なる者へ』。
1977年から1979年あたりのレコードだった。
「桜らららら」と「ただ・愛のためだけに」はメドレーのように繋げられている。
この2曲を聴いたところで、
僕にとって、このアルバムの " 70年代中盤から後半のみゆきっぽさ " は確信となる。
これは嬉しく裏切られた形であった。
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