僕のレス・ポール・スター

ギブソンが「80年代のレス・ポール・スター 10選」を発表。
こんな記事を読んだので、僕も個人的にやってみたくなった。
ただし、日本のギタリストで…だ。

思考を邪魔する様々な要素を排除し、
今の自分がすぐにアタマに浮かぶギタリストを選出。
10人は多いので5人とした。
5人に共通点があるとしたら、
僕がコピーに明け暮れたギタリストたちということかな。
一応、順不同とします。


・田中一郎
もちろん…というか、やはり…というか、
真っ先に挙がるのが彼だ。
一人だけ挙げよ…と言われたとしても同じ。
僕にとってのレス・ポール・スターは一郎しかいない。
白のカスタムを弾く姿は実にカッコよかったし、
一郎が弾くこのギターは、本当にとても美しく見えたものである。

「ウィスキー&ウォッカ」や「魂こがして」のようにかき鳴らす姿もいいし、
「さらば相棒」のようなじっくりと弾く姿もいい。
そして、どちらもロックン・ロール!






・仲井戸麗市
今のチャボにはレス・ポールのイメージはまったくない。
でも、81年から83年あたりのRCサクセションのステージで、
レス・ポールを抱える姿はキマッてた。
糸井重里から譲り受けた黒のギブソンもいいが、
チャボの場合はまがい物が素敵だ。
特にRC初の武道館ライヴの映像でも観ることができるレス・ポール・モデル。
このギターを持つチャボは最強である。




・鮎川誠
何も言うことはない、レス・ポールと言えば鮎川誠。
ギンギンに歪ませて鳴らされる音が特に好きで、
中でも『ピンナップ・ベイビー・ブルース』のサウンドは最高。




・苣木寛之
鮎川誠同様に黒のカスタムが似合いすぎるギタリスト。
あまり評価されていないように思うけれど、とても好きなギタリスト。




・大森信和
甲斐バンドのギターは意外とコピーした。
「きんぽうげ」とかカッコイイよ。

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日本一ちっちゃいかもしれないギターコードブック

KENBOさんのところに設置されていて気になっていたのが、この指板図くんだ。
何やら本のコードブック一冊分に相当する数の指板図が入っていて、
音まで鳴ってしまうという優れものです。

ギターをいじる人なら、押さえたことの無いようなちょっとしたコードを調べたり、
忘れてしまったコードを思い出すのに苦労した経験があると思う。
そんなときに、これは十分に使えますよ。
しかも音が鳴るというのも便利です。実際に音を確かめられるもんね。
あと、自分のブログに合わせられるので、カラーが5色というのも嬉しいですね。

使用方法はとても簡単。

・それぞれのプルダウン・メニューを上から順に選んでコード名を指定。
・すると、そのコードの指板図が表示されます。
・左右に向いた三角のボタンで、別のポジションに変えることもできます。
・そして♪ボタンをクリックすると音が鳴ります。

ギターを弾かない人には何の意味も持たないブログパーツだけれど、
実際に音を鳴らして、「あぁ、Cというコードはこんな響きなんだぁ」と楽しめるかもしれない(笑)。

興味がある人はデジマート ギター・マガジン・オンラインの指板図くんまで。

RON WOOD/ROLLING STONES

元フェイセズ、元ジェフ・ベック・グループという肩書きはもう必要ないはずだが、
ビル・ワイマン脱退以前はローリング・ストーンズ唯一の人事異動があったポジションのためか、
いつまでたっても新入りというイメージが取り払われなかったのだろう。
しかし、フェイセズやジェフ・ベック・グループでの経験が、ストーンズでも確実に活きていると思う。
ただし、70年代までは…。

それにしてもストーンズはいつからライヴでギターを弾かなくなってしまったのだろう。
バンドが巨大になり、会場もスタジアム級になることに比例して、
キースもロニーもギターがラフになった。
81年のツアーを収めた映画「レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー」。
ここでもギターを弾かずにタバコを吸う姿が観られるが、
このときがギター・バンドとしてギリギリの姿だったと思う。

それでも先のリックス・ツアーではキースはがんばっていた。
最近の中ではかなりギターを弾いていたツアーだった。
しかしロニーはダメだった。はっきり言おう。
曲によっては「おぉ!」というプレイもあるにはあったが、
ライヴを通してみれば、まったく満足いかないものであった。
弾けよおまえ。

「ミッドナイト・ランブラー」のように二台のギターでグルーヴしていくような曲や、
「ギミー・シェルター」、そして「悪魔を憐れむ歌」などは、本当に情けない音であった。
キースも遊ぶのでギターを弾かないことがあるが、
そうすると二台のギターが元々絡んでいないわけだから、スカスカになるのである。
ギター二本のバンドなのに、一人が弾かないとギターの音がしないのだ。
どうしてこんなバンドになっちゃったんだろう。

さて、ひたすら文句と不満を書いてきたが、
ロニーは初めからこんなギタリストであったわけではない。
ダテに英を代表するバンドに在籍していたミュージシャンでは無い。
たとえベックに無理やり?ベースにコンバートされようと、
2枚看板と言われていた割にはロッドの人気がどうしても上だろうと、
偉大なるセカンド・マンとして美しかった。
そしてグレートなギタリスト・ハンティングの結果、
見事にストーンズに加入したのは周知の通りである。

そのギタリスト・ハンティングと平行して録音されたアルバム「ブラック・アンド・ブルー」では、
ハーヴィー・マンデルによる「ホット・スタッフ」のギターのほうが僕は印象的なのであるが、
やはりロニーがストーンズには相応しかったのだろう。

それはその後のツアーを収めた「ラヴ・ユー・ライヴ」を聴けば納得できる。

ロニーのギターは、フェイセズ時代は何の特徴も無い(失礼)ロックン・ロール・ギターである。
辛うじてスライド・プレイに味が感じられるが、特出すべきプレイは無い。
しかし、そこが良い。
しっかりとしたギターを弾いているので、派手さは無いが演奏は締まっている。

そしてストーンズ加入後では、何と言っても「ラヴ・ユー・ライヴ」であろう。
フェイセズ時代の奏法は影を潜め、個性的な凄いギターを聴かせてくれる。
特にギター・ソロ。
前任のミック・テイラーと比べれば明らかで、
彼のように流れるブルース・フィーリング溢れるプレイでは無いが、
「無情の世界」や「ブラウン・シュガー」でのソロでは、かなり独特なフレーズをかましている。

そしてこの時期のロニーとキースのギターは絡み合っていた。
キースが止まればそれをロニーが引き継ぐ。
二本で一本でもあり、絡み合う二本でもあった。

今度のツアーではどんなギターを聴かせてくれるのかとても不安であるが、
あまり期待すると裏切られたときが恐いので、少しだけにしていようと思う。

ジェフ・ベックを見習えよ。

この1枚 LOVE YOU LIVE/ROLLING STONES -1977-

これしか無い。ここでのストーンズは恐ろしい。

演奏はめちゃくちゃである。
「ホンキー・トンク・ウィメン」も「ダイスをころがせ」も、
イントロのテンポはまったく無視され、走りまくる。
「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」のアンサンブルはズタズタであるし、
音も思い切りはずしている。

しかしアナログ盤で”エル・モカンボ・サイド”と題されたカナダ・トロントでのライヴの素晴らしさ。
特にダブルのスライドで決める「リトル・レッド・ルースター」が渋い。
そしてラスト・ナンバー「悪魔を憐れむ歌」の凄まじい演奏。
これだけですべて帳消しである。
こんなストーンズは、もう二度と聴けないと思う。

さらにもう1枚 SNAKES AND LADDERS/FACES -1976-

意地悪で言うわけでは無いが、
ちゃんとギターを弾いていたんだと言うことがわかるベスト・アルバム。
「アラウンド・ザ・プリンス」でのスライド・ギターが聴きもの。
フェイセズの入門編としても最適。


The Rolling Stones / Virgin(1998/04/27)
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フェイセズ / ワーナーミュージック・ジャパン(1990/12/21)
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TOM VERLAINE / TELEVISION

ポン、ポーン…。ピーン…。

曲が終わるごとに、必ずギターをチューニングする。
観客はそれもライヴの1部、いや、曲として聴かされる。
息を呑むような独特な緊張感。声をあげられるような雰囲気では無い。
チューニングを終えると、次の曲へ進む。
MCも無い。
ただ曲が立て続けに演奏されていく。

1987年5月21日。よみうりホール。
そのステージにいる男は、
所謂ニューヨーク・パンクを代表するバンドであったテレヴィジョン。
そのテレヴィジョンのギタリスト兼ヴォーカリストだったトム・ヴァーラインである。

僕は最初のパンク・ムーヴメントを10代でリアル・タイムに体験したのだが、
完全にイギリスであった。圧倒的にロンドン・パンク。
セックス・ピストルズ、クラッシュ、そしてストラングラーズだった。
ニューヨーク・パンクとして知っていたのはパティ・スミス、ラモーンズと、
トーキング・ヘッズくらいだっただろうか?

当時、テレヴィジョンというバンドについてはまったく記憶が無い。
テレヴィジョン、そしてトム・ヴァーラインのギターに僕がのめり込んだのは、
二十歳を過ぎてからである。

テレヴィジョンというバンドは、ある意味で伝説化されていた。
二つのこの有名な文句。

  我々はドアーズと同じエレクトラ・レコードと契約した

と「マーキー・ムーン」で77年にデヴュー。

  モビー・グレイプのように、満月の夜に解散しようと思ったんだ

と、2nd「アドヴェンチャー」を78年に発売後、すぐに解散してしまったのだ。
よって、オリジナル・アルバムは2枚しか無い(78年時点で)。
例えば、同じ伝説と言ってもビートルズはそれこそ資料や映像、音なんかも溢れていた。
しかし、テレヴィジョンはそうはいかない。
音はともかく、映像は断片的なモノしか無かったし。

トム・ヴァーラインをはじめ、各メンバーはソロ活動をしていたとはいえ、
やはりテレヴィジョン自体の生のライヴを体験したことが無いのはもちろん、
映像としても観た事が無い僕としては、どうしても観たい聴きたい人であった。
ソロ作品のレコードを聴くだけでは物足りなかったのだ。

だから、87年の来日は念願だった。
だってこの時に引き連れてきたメンバーも凄かったんだもの。
ベースはテレヴィジョンのフレッド・スミスだし、
ドラムは何とパティ・スミス・グループのジェイ・ディ・ドゥーティ。
ギターは、後にミック・ジャガーのソロ来日公演で、
完璧にキース・リチャーズになりきっていた男、ジミー・リップであった。
ちなみにこのリップ、なかなか器用なギタリストなので要チェックです。

ライヴの基本的なメニューは、
当時の新作「フラッシュ・ライト」からの曲を中心にしたソロ・ナンバーだった。
テレヴィジョンの曲を当然期待したが、
演ってくれたのは「GLORY」と「MARQUEE MOON」だけである。
それでも彼の生のギターに初めて触れたのは感動であった。
どうしたらあんなギターが弾けるんだろう、あんな音が出せるんだろうと、
客席のシーンとした雰囲気とは逆に、僕自身は盛り上がっていて満足であった。

トム・ヴァーラインのギターは、ブルース色はまったく無い。
それどころか、所謂ロック・ギターと言われる様な演奏パターンやフレーズ。
そんなものとも無縁である。
誰に影響を受けたのかがわからないが、ギターをギターとして演奏しないという発想から、
あの独特なギター・ソロのフレーズや決定的にカッコ良いリフが生まれたような気がする。
別にチョーキングしなくてもいいのだし、早く弾かなくてもいいのだし、音が外れたっていいのだ。

また、テレヴィジョンはもうひとりのリチャード・ロイドというギタリストも凄いのだよ。
こちらはトム・ヴァーラインをよりカッチリとさせたタイプで、この2本のギターが絡み合い、
そこにあの神経質なトムのヴォーカルが加わる。
そりゃ唯一無二のサウンドが出来上がるに決まっている。

ニューヨーク・パンクで括られてはいるが、
パンクというイメージの音から最も遠いバンドであるので、
まだ未聴の人は何の先入観も無しに聴いてみると良い。
きっと生理的に激しく拒絶をするか、
それともずっぽりとはまってしまうか…のどちらかであろう。

ちなみに、ヴァーラインの名前はペン・ネームである。
フランスの詩人ヴェルレーヌの綴りを英語で読んだものだ。
このセンスが良いのか悪いのかがわからないが、僕は好きである。


この1枚 TOM VERLAINE -1979-

テレヴィジョン解散後に発表された1stソロ。邦題は「醒めた炎」。
かのミュージック・ライフ誌のレコード・レヴューでも5つ★の評価であったと記憶する。
名盤である。
1発で彼が弾いているとわかるギター・リフは健在。
トム・ヴァーラインのソロ作は、すべてリフがカッコイイ。
キース・リチャーズのようにコード・カッティングでザクッとしたリフではなく、
メロディというかフレーズなのである。
1曲目の「the grip of love」のイントロを聴いた瞬間は、本当にゾゾッとトリハダたった。
カッコよくて。
A面3曲目の「kingdom come」は、後にデヴィッド・ボウイにカヴァーされた名曲。

トム・ヴァーレイン
LOST HOUSE A.C
発売日:2009-04-22


さらにもう1枚 MARQUEE MOON -1977-

やっぱりこのアルバムを聴かないとトム・ヴァーラインは始まらないので。
パンクという言葉だけで語ることは無意味。
ニューヨーク、いやアメリカン・ロックさえ代表する作品。


テレヴィジョン / ワーナーミュージック・ジャパン(2006/02/22)
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春日博文 / カルメン・マキ&OZ

カルメン・マキ&OZ。
この伝説のバンドのライヴをリアル・タイムで体験できなかったことは悔やまれる。
ただしレコードは後追いだが聴いていた。
特にラスト・アルバムである『LIVE』(78)は良く聴いた。
RCサクセションと同じKITTYレーベルだったことも、
聴くきっかけになったという記憶がある。

『LIVE』をのぞけばオリジナル・アルバムはたった3枚。
中でも75年発表の1stアルバム。
その音はハードでヘヴィでプログレッシヴ。
そして、あまりにも圧倒的なマキのヴォーカル。
特にラストに収録されている名曲「私は風」。
この曲については説明不要であろう。
この1曲だけで、そこいらのバンドのアルバム1枚分の聴き応えである。

OZの1stは、サディスティック・ミカ・バンドの『黒船』と並ぶ70年代を代表する作品。
この2枚は今聴いても古くない。
それどころか、日本から世界に向けて発信しても大丈夫だと思う。

また、OZの特徴を決定付けていたのが加治木剛による歌詞。
この魅力を忘れてはならない。
洋楽テイストであるが非常に日本人的。
僕達の琴線に触れる音楽であったのは、この詞の功績だろう。
ちなみに加治木剛とは、ダディ竹千代&東京おとぼけcatsのダディ竹千代その人。

さて、春日博文。
OZのギタリストであり、メイン・コンポーザーでもある。
彼のギターはヘヴィである。ハードである。
しかし、キレイなのだ。そう感じるのは何故だろうか?
オーソドックスなプレイなのだが、
その中にも感情的な高まりによるのだろうはみ出したものが感じられる。
要するに人間が弾いているという当たり前のことがわかるギタリストということである。
ここがポイント。
機械的にキッチリとまとめるような人では無い…と思う。
これはスタジオ作品でも大いに感じられるので、
ライヴは言うまでも無く凄まじい。
おそらく、スタジオでもライヴ感覚で弾いていたのだろう。

ハッキリと断言できないが、
メインで使用していたギターはストラトキャスターではないか。
これがまた、最高のディストーション・サウンドである。
ギターを完全に " 鳴らして " いる。
何というか、例えば電圧が違う外国でマーシャルやフェンダーのアンプを使用する。
すると、あまりにも日本で使っているときとの音の違いにびっくりするらしいが、
そんな感じなのである。
ギターとアンプのポテンシャルを完全に引き出しているような音だ。
素晴らしい。

彼は一時期RCサクセションでもギターを弾いていた。
そして初代チャボ・バンドのギタリストでもあった。
よって、OZは観られなかったが、
チャボ・バンドのライヴで実際に彼のギターに触れることができた。
もちろんヘヴィでハードなギターでは無かったが、あの音だった。
抜群のストラト・サウンドだった。
タメが効いたバッキングのギターは最高にカッコよかった。
「打破」や「BGM」「ティーンエイジャー」「グロテスク」でのギターが、
今でも耳にこびりついている程である。
ライヴではパーカッションやダルシマ(!)もプレイしており、
チャボにブライアン・ジョーンズと紹介されてもいた。
また、末期のRCにドラマーとして参加したし、
マルチなプレイヤーとしても魅力的である。

そうそう、OZとは違った意味での伝説のバンドNOIZも必聴。
おそらくアナログは超入手困難だろうが、
少し前にハガクレ・レコードからCD化されたから、今なら手に入るかも。
後にVOWWOWに参加する無名時代のひとみげんきがヴォーカル。
ベースはOZの川上茂幸。
ゲストも豪華で、チャボや清志郎も参加している。
ハードでドライヴィンなロック・アルバムだ。
OZほど派手では無いが、NOIZではストレートなロック・ギターを弾いているよ。

過去のバンドの再結成は、あまり僕自身魅力を感じることは少ないが、
カルメン・マキ&OZは別だ。
観たい。

●この1枚 LIVE -1978-
とにかくこのアルバムで聴ける彼のギター・パートすべてが最高。
OZとしての演奏のテンションも高い。
特に「空へ」「私は風」と続くアナログでの最終面が圧巻。
名演。
ぶっ飛んでいる。 
play it loud!

●さらにもう1枚 カルメン・マキ&OZ -1975-
収録されているのはたった6曲だが、
ベスト・アルバムが企画されるたびに全曲、または5曲が収録される(たぶん)。
1stにして既に完成されている。
75年にこのアルバムが日本にあったというのは凄い。


カルメン・マキ&OZ / キティMME(1994/11/26)
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カルメン・マキ&OZ / ポリドール(1994/11/26)
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田中一郎 / ARB

80年代のARBは本当に凄かった。
特に80年~82年は奇跡のカッコ良さである。
そこでギターを弾いていた男が、この冗談のような名前(笑)の田中一郎だ。

レコードを聴いただけでは、一郎は何の捻りも無いロックン・ロール・ギターである。
しかし、彼のギターをコピーしてみればわかるのだが、相当に独特のギターなのだ。
ギター・ソロのフレーズやバッキングのリフ。使う音色。
スタジオ作品のギターの重ね方、組み立て。
どれも一筋縄ではいかない感じ。
かなりのクセがあるのだが、これにハマルと抜けられない。
そしてコンポーザーとしての才能は、優れたギタリストのそれだ。
まさにワン・アンド・オンリー。

ステージで歌う石橋凌の横で激しくギターをかき鳴らしていた姿は、
まさに僕にとっての理想のギタリスト像であった。
実際には凌もヴォーカリストだからステージでは動き回るのだが、
ライヴでは「静の凌、動の一郎」といったイメージ。
それなのに、ライヴでのギターは決してラフでは無いのだ。
スタジオであれだけ計算されていたギターを見事にライヴ用にアレンジし、
ギター1本とは思えない厚みで聴かせる。
特にディレイの使い方がシンプルだけれどバッチリで、
これが当時の最大の特徴だったと思う。
「さらば相棒」などのスロー・ナンバーはもちろんだが、
激しいロックン・ロールでも効果的に使っていた。

ホワイトのギブソン・レス・ポール・カスタム。
一郎と言えば、僕にはこのギター。
フェンダー系のギターも使用していたが、やはりこのギターがトレード・マークだろう。
また、初期はグレコのブギーというギターを使用していたことがある。
僕はこれもいたく気にいっていた。
とっくに生産中止になっていたが、80年代の終わりに突然再発。
これは当時よりも一回り小さくなっていたが、もちろん購入した。
カラーはメタリックの薄いブルーを特注した。今でもこのギターはお気に入りだ。

さて、一郎はARBを83年に脱退する。そして甲斐バンドに加入。
今ではARBよりも甲斐バンドのメンバーとしてのほうが知られているのかもしれない。
僕は甲斐バンドもフェイヴァリットなのだが、甲斐バンド時代の一郎は1回しか観ていない。
しかも解散コンサートであった。
ARBとはまったくタイプが違うバンドなので、
一郎のギターの魅力を存分に堪能できなかったのだが、
「ポップコーンをほおばって」という曲ではピート・タウンゼントばりのアクションを決めてみせ、
一瞬ではあるがARB時代の姿を彷彿させていた。

一郎は現在も現役で活動している。
ライヴではARB時代の曲をバンバン演奏しているので、是非、観に行きたいと思っている。


●この1枚 W -1982-
一郎のギターの魅力が余すことなく発揮されているし、ARBとしても最高傑作であろう。
記事の本文で挙げたギターの特徴のほとんどを聴くことができる。
ギタリストの皆さんは是非コピーしてみてください。

A.R.B.
ビクターエンタテインメント
発売日:1995-06-28



●さらにもう1枚 トラブル中毒 -1983-
一郎の脱退が表面化した中で制作されたアルバムだけあって、
テンションの高さはハンパでは無い。
凌のヴォーカルと一郎のギターが戦争状態である。曲も詞も演奏も凄い。


A.R.B. / ビクターエンタテインメント(1995/06/28)
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RICK NIELSEN/CHEAP TRICK

チープ・トリックといえば、いつまで経っても若いままのロビンとトム。昔から歳をとっていたバーニー。
そしていつ見ても年齢不詳のリックである。
リック・ニールセンというと、まずあのギョロッとした目。特異なルックスであろう。
帽子も忘れちゃいけないし、いつもバッヂがいくつか付いているカーディガンかセーターだ。
まこと虫のバッヂを付けていたこともあるぞ。そして蝶ネクタイ(Cheap Trickのロゴ入りなんだよねぇ)。

ギター・コレクションの中には、例の5本のネックがついたギターを筆頭に、サキソフォンを模ったもの、
「NEXT POSITION PLEASE」(83)のジャケットにあるリック自身をデザインしたもの等、
見ているだけで楽しいギターばかりだ。しかも、これらを本当にライヴで使うんだから最高である。

さて、70年代後半に登場した彼らだが、その音はずーっと一貫している。
もちろんレコードは時代やプロデューサーによってサウンドの変化はあるが、
ライヴを観ればそれこそ「at Budokan」(78)から何も変わっていない。これは実際に僕が観て感じたことだ。
変わっていないのは音だけでは無い。ステージに朝礼台こそ置かれなくなったが、
リックはライヴ中にギターを弾きながら器用に休まずピックを投げまくるし、
クライマックスである「サレンダー」では、お約束のレコードを客席に投げるし…。
そして、観に来ているファンも変わらないのではないか?
僕が観た武道館でのライヴでは、ファンは「今夜は帰さない」をアタマから終わりまで歌っていた。
おかげでロビンの声がまったく聴こえなかった。
彼らを永遠のデジャヴ・バンドと評したのは渋谷陽一である。

レコードで聴けるリックのギターは、決してハードでヘヴィにならない。
ハード・ロックの影響を受けているのは確実で、音的にはかなり歪んでいるが、ギリギリのところでPOPである。

そしてリックのセンスが最大に発揮されるのがライヴだ。
ロビンもギターを持つが、実際はライヴはリックのギター1本だ。これが、凄い。
あれだけ動き回り、ピックを投げていても、まったく音が薄っぺらくならない。
最近のストーンズなんてロニーなんかほとんどギターを弾いていないので、
ふたりのギタリストがいても曲によっては全然グルーヴも無いし音も薄い。
しかし、リックは確実に音を操り、ギター1本でグイグイと引っ張っていく。
ギタリストが1人のバンドは、そのライヴを観れば実力とセンスがハッキリとわかる。
実はかなり弾きまくっているのに、聴いただけではサラリとしているのもリックのセンスだと思う。
「at Budokan」で聴けるが、ギターのフレーズにさりげなくビートルズの「please please me」を混ぜる。
この辺も実にいい。

ギタリストとしてはあまり名前があがらない人だが、もう少し評価されていい人であろう。

●この1枚 Cheap Trick at Budokan -1978-
本文でもふれたように、全編に渡ってリックのギターが素晴らしい。
スタジオ・バージョンには無いアドリブを混ぜ、単に歌のバッキングにとどまらないそのプレイは、
ボーカルを無視し、ギターだけ聴いていても十分に楽しめると思う。
特に「I WANT YOU TO WANT ME(甘い罠)」のライヴ・バージョンのギターは白眉。
これを聴いた後は、この曲のスタジオ・バージョンが聴けなくなってしまうだろう。



チープ・トリック / Sony Music Direct(2003/07/30)
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ギタリストでは無いギタリスト

一般的にギタリストとして認識されていない人の中でも素晴らしいギターを弾くミュージシャンがいる。
僕もギターをいじるので、当然どこから見てもギター!といったジミヘンやベックのようなタイプも大好きだが、
本業がギタリストでは無い人や、ヴォーカリストも兼ねている人の弾くギターにも好きなものが数多くある。
ここではそんな何人かのことを書いてみます。

●ポール・マッカートニー
何はともあれ、まずはこの人である。
ベース・プレイヤーとしての才能もとんでもないが、ギターを弾く時のそれも、やはりとんでもない。
エレキはもちろんアコギも凄い。特にビートルズ時代はすばらしいプレイをたくさん残している。
エレキでは「Another Girl」や「Ticket To Ride」のヘタウマなプレイも味があって良いが、
何と言っても「Taxman」や「Good Morning Good Morning」「Hey Bulldog」での鋭いリード・プレイだ。
「Back In The U.S.S.R.」での、まるでジェット機のようなトレモロ・ピッキングもカッコよすぎる。
そしてアコギでは「Blackbird」につきるだろう。

それにしても、ジョン・レノンが弾く「You Can't Do That」のギター・ソロもそうだが、
ビートルズでのジョージ以外のメンバーのギター・ソロは、激しく過激なものが多いのが特徴だ。

この1枚 THE BEATLES(WHITE ALBUM)/BEATLES -1968-
ホワイト・アルバムは、ギタリストだけでなくマルチ・プレイヤーとしてのポールを堪能できる。


ザ・ビートルズ / 東芝EMI(1998/03/11)
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●ブルース・スプリングスティーン
意外だと思う人が多いのではないだろうか?実は僕もそう思っていた1人である。
だってE・ストリート・バンドにはスティーヴ・ヴァン・ザントという優れたギタリストがいたし、
彼が脱退した後もニルス・ロフグレンというこれまた素晴らしいギタリストが加入した。
当然のように彼らが主なギター・ソロをプレイしていると思っていたのは僕だけでは無いだろう。
しかし85年の初来日公演。
そこで観たのは、ニルス・ロフグレンにお構いなしにギターを弾きまくるスプリングスティーンである。
曲のイントロはもちろんギター・ソロまで、ほとんどがスプリングスティーンによるプレイであった。
彼が持つテレキャスターは決して飾りでは無かったのだ。
78年の名曲「Prove It All Night」でのギター・ソロが震えるほどに大好きだ。

この1枚 LIVE 1975-85/BRUCE SPRINGSTEEN&THE E STREET BAND -1986-
10年間に渡るライヴの集大成。
全編で鳴るエレクトリック・ギターすべてがロックしているが、中でも78年のライヴが素晴らしい。


ブルース・スプリングスティーン / Sony Music Direct(2005/07/20)
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●ニール・ヤング
この人をギタリストでは無いというのも本来はおかしいのだが、彼はギタリストとしてよりも、
そのミュージシャンとしての強烈なパーソナリティ全体で語られることが多いと思うので取り上げさせてもらう。
テクニックもへったくれも無い、とにかく本能のままに暴走ギターを弾く。
というよりもまさにかき鳴らすという表現がこれほど当てはまる人もいないのではないか。

そういった人だから、スタジオ録音作ではそのギターを100%堪能できることができない。やはりライヴだ。
幸いなことに、彼には多くのライヴ盤がある。どれを選んでも凄いギターが聴けるが、やはりこれだ。

この1枚 LIVE RUST/NEIL YOUNG&CRAZY HORSE -1979-
前半はアコギの弾き語りだが、中盤からのエレクトリック・セットが凄い。
ニール・ヤングのディストーション・ギターは、本当にズシンと重く響く音である。
レコードでこれだけの音だ。実際に生ではどんな音がしていたのだろう?
レコードで言う4面。
「Cinnamon Girl」「Like A Hurricane」「Hey Hey,My My(Into The Black)」「Tonight The Night」。
後半のこの4曲だけでいいから聴いてみて欲しい。


ニール・ヤング / ワーナーミュージック・ジャパン(2005/09/21)
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●浅井健一
ブランキー・ジェット・シティはピンク・クラウドと並ぶ日本を代表する3ピース・バンドだったと思う。
とにかくその演奏力は凄まじかった。何度かライヴを観たが、本当のホンモノだった。
ブランキーが素晴らしいのはスタジオ作からもバンドの凄さが伝わってくるところだ。
今までいろいろなバンドを観て聴いてきたが、スタジオ録音とライヴが近いアーティストはそうそういない。
しかし彼らは間違いなくそういうバンドだった。
これは初期のプロデューサーである土屋昌巳によるところも大きいのだろう。
しかし、やはりそれを具現化できるバンドが凄いのだ。
そして浅井健一のギターも間違いなく日本のトップ・クラスである。
バンドの活動中もあまりギタリストとして語られなかったのは残念。
ワイルドでハードだが繊細さと器用さもあわせ持ち、センスも良くテクニックも完璧である。
それに、何しろギターを持って立つ姿がロックしていた。
実際のレコーディングはわからないが、グレッチでライヴであれだけの音を出していたのは凄い。
決して弾きやすいギターではないし、ブランキーの曲から言えば他に合うタイプもあっただろう。
曲によってはライヴでストラトを使用していたが、やはり彼にはグレッチが似合う。

この1枚 BANG!/BLANKEY JET CITY -1992-
何の先入観も無しにこの2ndを聴いてぶっ飛んだのを今でも思い出す。
曲も歌詞も演奏もすべてが最高。全曲必聴。
このアルバムはギターもかなり重ねられていて丁寧な作りがされているので、
例えばギターが2人いるバンドで収録曲をコピーしてみるのも良いと思う。


BLANKEY JET CITY, 浅井健一, 土屋昌巳 / 東芝EMI(1992/01/22)
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3大ギタリスト

書店に行ったら表紙にエリック・クラプトン、ジミー・ペイジ、そしてジェフ・ベックが…。
ギター・マガジンかと思ったらPLAYBOYだった。突然どうしたのだろうか?

今ではこの3人で「3大ギタリスト」なんて言われなくなったと思う。
僕が洋楽を聴き出した76年前後はまだこの言葉は生きていた。
でも、当時「何故この3人なのか」ということに違和感があった。
ちなみに僕がロックを聴き出した頃の彼らの最新作は、
エリック・クラプトンが「スローハンド」(77)。
ジミー・ペイジ(レッド・ツェッペリン)は「プレゼンス」(76)。
そしてジェフ・ベックが「ワイアード」(76)と「ライヴ・ワイアー」(77)である。
その前後は、ツェッペリンはライヴ盤「永遠の詩」(76)。
ベックは名盤「ブロウ・バイ・ブロウ」(75)だ。
これらを聴いた僕は、ペイジとベックが3大ギタリストに入っているのは素直に納得した。
ギターを弾き始めていた当時は、やはり派手なプレイに目や耳が行くのは当然だった。
問題はエリック・クラプトンだ。

当時のクラプトンのギター・プレイの代表的なものとしてあげられていたのは「レイラ」だった。
最新作やその前後のアルバムから選ばれてはいなかった。
例えばベックは「スキャッターブレイン」だったし、
ペイジも「プレゼンス」や「永遠の詩」でのプレイは、
10代のロック・ギター少年を納得させるに十分だった。
クラプトンが「スローハンド」の次に出したアルバムは「バックレス」(78)。
派手なギター・プレイはゼロだ。
こういう流れであれば、
派手でハードでそれなりに早弾きのギターに注目していた10代の少年には、
ヤードバーズなんてバンドを知らなかったこともあり「何故クラプトンが?」と思うのは自然だろう。
だってもうひとりいたんだもの、リッチー・ブラックモアという凄いギタリストが。

後年、もちろんクラプトンの物凄さを知ることになるのだが、
この時点では僕の中ではリッチーのほうが上だった。

僕はこの3人を括る際には、アタマに「ヤードバーズ出身の」を、
今からでも必ず入れるべきだと思うのだ。

さて、このPLAYBOYにはチャボもコメントを寄せている。
それぞれの3曲と3枚も選んでいるのだが、チャボの3曲というのがまた渋い。
それにならって僕もこの3大ギタリストの3曲と3枚を選んでみる。

私が選ぶ3曲

[エリック・クラプトン] 
歌物であれば「ホリー・マザー」
ギターであれば「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」ビートルズ

[ジェフ・ベック] 
「哀しみの恋人達」

[ジミー・ペイジ] 
「レイン・ソング」

私が選ぶ3枚

[エリック・クラプトン]
「いとしのレイラ」デレク&ザ・ドミノズ 

[ジェフ・ベック]
「ブロウ・バイ・ブロウ」

[ジミー・ペイジ]
「永遠の詩」
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Blue

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1980年4月5日からスタートしたGREATな体験。それは見事に現在に至るまで続いています。

" 君の手を握りたいんだ 君の手を握りしめたいんだ 君の手を握りしめていたいんだ そう いつかのメロディーに聞いた "

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